『完全なるチェックメイト』エドワード・ズウィック監督 インタビュー

  • HOME »
  • インタビュー »
  • 『完全なるチェックメイト』エドワード・ズウィック監督 インタビュー

INTERVIEW

『完全なるチェックメイト』エドワード・ズウィック監督 インタビュー

米ソ冷戦下、両国の威信をかけた”知”の代理戦争として注目を集めたアメリカの若きチェスプレイヤー、ボビー・フィッシャーと、ソ連の最強の王者、ボリス・スパスキーの世紀の一戦を描く映画『完全なるチェックメイト』でメガホンを取るエドワード・ズウィック監督のインタビューが届いた。

―なぜボビー・フィッシャーの物語を描こうと思ったのですか?
非常に大きくて重要な歴史的瞬間を背景にした、とても個人的な物語を作ることを目指していた。公の物語と個人的な物語の両方を語るつもりだった。メディアを通して語られた、ある大きなイベント。そのイベントを管理する、あるグループ。そして、秘密にされた非常に私的な体験。それらの要素をバランスよく絡み合わせることが重要だった。

―当時を再現するのはいかがでしたか?
楽しかった。フィルムを使って、昔のカメラで撮影した。当時のニュース映像を真似るのも面白かった。インタビューのいくつかは実際の言葉を使い、ディック・カヴェット本人に来てもらって、ボビーとのインタビューや映像をまとめる手助けをしてもらった。タイムカプセルに入るような特別の楽しみがあるんだ。

―冷戦という時代背景はいかがでしたか?
第二次戦略兵器制限交渉(SALT II)直前の時代だ。僕は60年代初期に育ったが、キューバ危機が起こり、机の下にかがんで防御した。アメリカがソビエト連邦を差し迫った脅威と見なした時代だった。そんな時、我々はこのブルックリン出身の若い米国青年をソ連に対抗すべく送り込んだ。心に響く素晴らしいドラマだよ。

―トビーが素晴らしい演技を見せていますが、どういったタイプの俳優ですか?
天賦の才能があるほかに、仕事に対してとても真剣だ。完璧にリサーチし、準備万端で、集中し、個々のシーンややってみたいことについて話し合うことができる。

―チェスの駆け引きは、小さなボードの上で起こるのに、サスペンスに満ちていますね。
チェスはどのスポーツにも劣らないほどサスペンスに満ちている。素晴らしい選手がいる。精神の強さが問題だと偉大な選手は口を揃えて言う。彼らは才能を手足ではなく、知力で示す。2つの知性の闘いだ。「チェスは相手を支配することだ」とボビー・フィッシャーは言った。意志の勝利なんだ。

―この映画の後、彼の心には何が起こったのだと思いますか?
彼はすでに落ち目だったし、それは避けられないことだと思う。診断の前だが、彼は確かに妄想性障害を患っていたと思う。

『完全なるチェックメイト』エドワード・ズウィック監督

『完全なるチェックメイト』

『完全なるチェックメイト』(1)

『完全なるチェックメイト』(2)

TRAILER

DATA
映画『完全なるチェックメイト』は12月25日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国で順次公開!

監督:エドワード・ズウィック
出演:トビー・マグワイア、ピーター・サースガード、リーヴ・シュレイバー
配給:ギャガ
2015年/アメリカ/115分

©2014 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved. Photo Credit: Tony Rivetti Jr.

PAGETOP
© CINEMA Life!