EXILE TRIBEとショートショート フィルムフェスティバル&アジアによるコラボプロジェクト『CINEMA FIGHTERS』の『Snowman』に出演する鈴木伸之にインタビューを行った。
鈴木伸之 E-girlsさんの楽曲は常々聞かせていただいていて、どれも素敵ですし明るい前向きな曲が多く、とても女性らしい曲だと思います。今回、ドラマにするということで萩原健太郎監督と話しながら、楽曲の「Mr.Snowman」とは違うドラマを描きたいというお話をしていただきました。明るいアップテンポの曲とは違うドラマですが、どこかリンクするような仕上がりになっています。
―E-girlsのみなさんとお話はされましたか?
鈴木伸之 実は全然出来てなくて・・。でも楽曲提供をしていただいたので、E-girlsのみなさんに恥じないようにお芝居をしなきゃなと思いました。
―短編映画という短い物語で、とても長い時間の話を描いています。演じてみていかがでしたか?
鈴木伸之 短編の作品が初めてだったので、出来上がったものを観たり、現場でも、こんなに一つ一つのシーンが大事なんだと改めて感じたのと、もっと表現しないとだめだなと反省したことがたくさんありました。それと同時に16分という時間でひとつの物語を見据えることができるんだと、新しいエンターテインメントの形も感じたので、「CINEMA FIGHTERS」が進化していったら素敵だと思うし、その時には違った自分を見せることができたらいいなと思います。
―実際に脚本を観てこの物語をどう思いましたか?
鈴木伸之 50年間待ち続けるというお話だったので、現実的にはないじゃないですか。あったにしても待てるかという問題もあるし、50年間っていろいろなことがあると思うんです。だけど、例えば人間が200歳くらいまで生きられたとして、100年~150年カプセルに入ってたとしても倍賞美津子さんが演じる深雪は待っていたと思うんです。それくらい一人の人と恋愛をしたり、仕事でもそうですけど、生きていくうえで一つのことを頑張っていくのは素晴らしいことだというメッセージ性のあるエンターテインメントだと思います。そういうのを感じていただけたら嬉しいです。
―倍賞さんとの共演はいかがでしたか?
鈴木伸之 かわいらしい方で、一緒にベッドに入るシーンがあるんですけど、その時に「恥ずかしいね」とおっしゃっていたんです。すごくピュアで、少女のような心を持っている方です。なかなか二人でお芝居できる機会はないのでとても貴重な機会でした。改めて年や性別は違くても、感じるものは変わらないなと思いました。いいチームワークでやらせていただきましたし、倍賞さんにしかできない説得力も感じたので感謝しています。
―大作への出演が続いていましたが、今回短編に出演されました。今回改めて得られた経験はありますか?
鈴木伸之 萩原監督とは『東京喰種 トーキョーグール』に続いて2回目なので、とてもやりやすかったです。“次はこうしよう”ということが多かったですが、得られたことといえば倍賞さんとお芝居させていただいたことと、また短編映画にチャレンジしたいなという気持ちが大きいです。
―萩原監督とご一緒して印象深かったことはありますか?
鈴木伸之 台本が短くて、撮影も2日間だったんです。だから「イメージつきづらいよね」というお話をしてくださって、プロットみたいなのを書いてくださいました。小さい文字で書いたのを5~6枚くらい渡してくださって、「俺が考えるロクってこういう人だから読んでみて」と用意してくださり、読んだうえでお話をさせていただきました。とてもヒントをくださる方で、作品に対してまじめな方で、改めて素敵な監督だと思いました。この作品は難しかったです。普段は台本をもらって色々考えますが、考えないほうがいいなと、ありのままやったほうがいいなと思いました。でも、約20分ってすごい観やすいんです。映画観るとなると、仕事で疲れてるな、途中で寝ちゃうかもなって思うことがあるじゃないですか。20分だったら集中して観れるので、それで感動する作品とか挑戦したいです。短編ってもっとこれから主流になっていってもいいんじゃないかというくらい観やすいし、分かりやすい。
―今回の6作品の中でも、『Snowman』は感動要素がありますよね。
鈴木伸之 もうちょっと俺が頑張っていればなというのはありますけど(笑)恋愛を描いている作品ですので、そこは伝わっているといいなと思います。
―コールドカプセルに入って50年待つお話ですが、鈴木さんがカプセルに入れて取っておきたい、入れておきたいものってありますか?
鈴木伸之 ・・・ないですね。あ、若さかな?いれられないけどね。20歳のころの肌(笑)入れられるなら入れておきたいですね。この前25歳の誕生日を迎えて、一気に大人になっちゃったなと思いました。まだ早いかもしれないけど、今までは誕生日がきても何も思わなかったんですけど、25歳は急に大人になっちゃった気がして、すごい嫌でした。永遠に中学生くらいで生きていたい。
―充実しすぎて大人になったのでは?
鈴木伸之 どうですかね。肌もどんどん・・・(笑)年には勝てないなと思いますね。でも、みんな絶対そうなっていくものなので、中身を充実させなきゃいけないなと思います。いろいろと年を感じた一年になりました。
―今後30代40代はこういう面で充実させていきたいとかはありますか?
鈴木伸之 その日は必ず来るので、一瞬一瞬を楽しみながらやっていきたいと思う。30歳っていろんな分岐点だと思うんです。お仕事もそうだし、結婚もそうだと思うし。いろんなことが変わる年じゃないですか。今一生懸命やっておかないとそのときにどうしようってアタフタしたくないなと思います。どんな人になってるんだろうな。割と変わらないでいたいなっていうのはありますけど。永遠に少年のようでいたいなっていうのはあります。そういう感覚は大人になるとなくなっていっちゃうじゃないですか。だからそういうのはなくさないようにいきたいなと思います。まだ大丈夫ですけどね(笑)
―本作はとても長い期間のお話しですが、鈴木さん自身は待てますか?
鈴木伸之 待てないですね。1年も待てないと思います。1年あったら素敵だなと思う人とも出会うと思うんです。これはエンターテインメントだと思うんです。でも、それを貫いてるから、“私も彼氏を大事にしよう”、“彼女を大事にしよう”と思うはずなんです。
―少ない出演者でしたが、思い出深いエピソードはありますか?
鈴木伸之 倍賞さんに「おいしいお店ない?」って聞かれて、中目黒においしいお蕎麦屋さんがあるとお話をしたら、「え、どこ?行きたい」って、少女のような目で、「私ここ今週中に行くわ」と嬉しそうにウキウキしていました。とてもピュアで心がきれいな人だなと思います。
―現場ではベテランの方とご一緒する機会も多いですが、学ぶ面も多いと思いますが、ここだけは負けないと思うことはありますか?
鈴木伸之 挨拶は大きくするようにしています。挨拶は大事じゃないですか。あとはないですね(笑)
―現場で空気を明るくするためにしようと思っていることはありますか?
鈴木伸之 自分のままでいる。飾らずにいるということです。
―今回、『CINEMA FIGHTERS』には『Snowman』以外に5作品ありますが、演じてみたい作品はありますか?
鈴木伸之 作品としては『終着の場所』が好きです。楽曲も素敵じゃないですか。町田(啓太)君は上手に作品を描いてたと思うし、どれも色があって好きです。でも『Snowman』でよかったと思います。
―映画と音楽は切っても切れない関係だと思います。今回は特に音楽と映像がコラボしています。普段の生活で音楽の力を感じる瞬間はありますか?
鈴木伸之 いっぱりありますね。いつ聞いても変わらないし、心に響きますね。エンターテインメントって素敵ですね。お笑いもそうだし、お芝居もそうだし、音楽もそう。映画や音楽を通すとスッと入ってくる。そういう仕事に携われていることは素敵だと思います。違うお仕事をしていたら感じられないことだらけです。
―ご自身にとって力をもらえる音楽はありますか?
鈴木伸之 最近はワンオク(ONE OK ROCK)にハマっています。音楽っていつ聞いてもいいですよね。家の中で聞いてもいいし、移動中に聞いてもいいし。心を豊かにしてくれると思います。
―今後挑戦してみたい役どころはありますか?
鈴木伸之 『海猿』みたいな作品をやってみたいですね。すごい熱い、男くさい作品をやってみたいんです。
―大作などにも出演してきましたが、一年を振り返っていかがでしたか?
鈴木伸之 去年の12月ごろから4月クールのドラマ「あなたのことはそれほど」が決まっていたんです。2017年は、駆け抜けたなっていう感じがありますね。2018年はもっともっといろんな作品にも出たいし、多くの方が観てくださる作品に出たいなと思います。とにかく時間を有効的に使っていきたいですね。一つ一つの作品を大事にしていきたいし、たくさんの作品をやりたいです。
―今回16分という短い映画は、長い映画が苦手な方にもちょうどいいですよね。映画をあまり見ない方に向けてこういうところを観て欲しいというのはありますか?
鈴木伸之 アーティストの楽曲を使っており、小竹正人さんの世界観でやっていますし、AmiさんだったりAKIRAさんだったり、岩田さんだったり、アーティストの方が音楽と融合するような作品がなかったのですごく新しい形です。ファンの方は楽しんでいただける作品だと思いますし、そうでない方たちにも、素敵な監督やプロデューサーたちが考えた作品なので、たくさんの人たちに届いてほしいなと思います。
―本作を楽しみにしている方へメッセージをお願いします。
鈴木伸之 新しい形の作品ですし、短編映画は初めてなのでぜひ観ていただきたいです。また短編映画に挑戦していきたいと強く思っています。短編映画って日本だとまだ主流ではないと思いますが、短編映画がもっと身近なものになっていくように、「CINRMA FIGHTERS」という企画も進んでいくと思うので、注目してみていただきたいなと思います。
EXILE HIROが率いるLDH JAPAN、俳優・別所哲也が代表を務める国際短編映画祭ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA)、そしてEXILE、三代目 J Soul Brothers、GENERATIONS、E-girlsなどに歌詞を提供してきた作詞家・小竹正人の奇跡的な出会いによって生まれた音楽と映像のコラボ「CINEMA FIGHTERS」プロジェクト。才能あふれる若き映画監督がEXILE TRIBEの楽曲の中から、小竹正人が手がけた詩の世界観にインスパイアされたものをショートフィルムとして実写映像化する。記念すべき第1弾は、河瀨直美監督をはじめ、SSFF & ASIAが注目する5人の映画監督がFIGHTERSとして挑む。それぞれの作品にLDH JAPAN所属の面々が主演するほか、山田孝之、桜庭ななみ、水崎綾女、倍賞美津子、鹿賀丈史ら実力派俳優陣も参加。
「EXILE TRIBE」×「SSFF & ASIA」コラボ企画『CINEMA FIGHTERS』は2018年1月26日(金)より全国で公開!
監督:河瀨直美『パラレルワールド』、A.T.『キモチラボの解法』、萩原健太郎『Snowman』、齋藤俊道『色のない洋服店』、常盤司郎『終着の場所』落合賢『SWAN SONG』
配給:LDH PICTURES
©2017 CINEMA FIGHTERS