映画『劇場版ウルトラマンR/B セレクト!絆のクリスタル』でウルトラマンロッソ/湊カツミ役の平田雄也、ウルトラマンブル/湊イサミ役の小池亮介、ウルトラマングリージョ/湊アサヒ役の其原有沙にインタビューを行った。
―TVシリーズから、ご自身が成長したと感じたところはありますか?
平田 撮影に入らせていただく前に「ウルトラマン」やヒーローを演じると、顔が変わるよと聞いていたんです。「それは個人差があるんじゃないですか?」って思っていたんですけど、いざ半年演じさせていただきて、もうすぐ一年経ちますが、自分ではわからないんですけど、事務所の方には「顔が変わったね」と言われます。
其原 私も言われる!お姉さんになったって言われた。
小池 俺、何も言われない(笑)
其原 変わった気がする。
小池 言われないだけか。
平田 お子さんの前に出る機会も増えて、そうなったのかなと思いました。
小池 舞台出演が多かったので、映像作品にガッツリと出ることが今まで経験がなく、これだけ長い期間に出演させて頂き、役者としてのスキルなど学んだことがたくさんありました。ウルトラマンをやっているとキャラクターに声をあてたり、イベントでフリートークがあったり、舞台みたいにショーがあったり、いろいろなジャンルのことができるので、以前より成長できたと思います。
―其原さんはいかがですか?
其原 体力がついたと思います。全然体力がなくて・・・。生きていく上での体力です。すぐ疲れちゃって、今も体力がないほうですけど、撮影期間中は寒かったり暑かったりいろいろとがんばってきたので、以前と比べて疲れなくなりました。あとは子ども向けの番組に出演するということで、しっかりしなきゃなって思いました。お手本にいならなきゃいけないって、撮影前に比べて思いました。ヒーローとして・・・ヒーロー似合ってないかもしれないけど(笑)ヒーローとしての自覚が上がった気がします。
―先輩ウルトラマンである濱田さんと共演していかがでしたか?
平田 お聞きしたところ、2歳からお仕事をされていらっしゃるそうなのですが、本当に擦れた感じがないです(笑)ウルトラマンのオタクで、目がキラキラして、少年という感じがあるのですごいなと思います。これだけ長い年数仕事をしていたらませちゃう部分がもしかしたらあるかな?と思うんですけど、そういったことが一切ない方だと思いました。
―みなさん仲が良かったですよね。でも濱田さんとは撮影自体はそんなに長くないですよね?
平田 そうなんですよ。数えてみると、一週間もないんです。
小池 でも、すぐに仲良くなれた気がします。
其原 スタッフさんも言っていたんですけど、リクくん(濱田の役名)のなじみ方が本当にすごくて。ずっと一緒に演じていたんじゃないかというくらい湊家にすごく近い。こちらとしても助かります。
平田・小池 こちらとしてもって(笑)
―平田さんと小池さんは兄弟役ですが、まるで双子のように仲が良いように見受けられました。演じるうえで意識はしていましたか?
小池 全然ないですね。お芝居としての決め事や作品としての見せ方はありましたけど、どうやって兄弟関係を作るかという話し合いは一回もしてないです。
平田 本当に自然とでした。
小池 選んでくださった方がすごいということですかね(笑)自分でいうのもなんですが(笑)そういった悩みはしたことがないです。
―舞台挨拶で、濱田さんたちに「初めてウルトラマンになった時のお気持ち」を聞いていらっしゃいました。みなさんは「初めてウルトラマンになった時のお気持ち」はいかがでしたか?
平田 最初は別という感覚はありました。もちろん自分が湊カツミであり、ウルトラマンロッソではあるんですけど、変身してからはロッソであって、最初から一心同体でいきたかったけど、難しかったです。でも、徐々にシンクロしてきて、自分はそうなんだと自覚が芽生えました。
小池 僕もそうですね。僕たちのほうが撮影は先だったので、最初の頃はウルトラマンが動いている姿を見ていなかったんです。変身した後の撮影もしましたが、本当に手探りでした。これでいいのかな?と。インナースペースっていうウルトラマンの中のシーンですね。声もあてましたけど、やっていらっしゃる方にあてている感じで、自分がウルトラマンという感覚は持ちにくかったです。でも、イベントでお客さんに会うとそこで実感しますね。お客さんがウルトラマンとして見てくれるし、ウルトラマンになった後でも、特にルーブは2人のキャラクターが出ているウルトラマンなので、そこで実感しましたね。
―子どもたちの掛け声もすごいですよね。
平田 ルーブの特徴は、ロッソ、ブルって呼ばないんですよ。カツ兄、イサ兄って呼ぶんです。
其原 (ウルトラヒーローズ)EXPOでの応援も掛け声がカツ兄、イサ兄でした。
小池 そこで自分が、ウルトラマンになっているんだなって思いました。
其原 最初お話をいただいたときは信じられなかった。でも、私は不安はなかったんです。お兄ちゃんたちは大変ですからね。私も大変ですけど(笑)不安よりもワクワクしました。どんなウルトラマンなんだろうって。私も生でグリージョを見たことがなくて、EXPOで初めて戦っている姿を見て実感しました。そして、グリージョのグッズを見ると、“ウルトラウーマンになったんだな”って実感しました。演技中は自分はウルトラウーマンになったんだなっていう実感はありませんでした。めちゃくちゃかっこいいわけではないのですし、アサヒを全面に出しているので。
―ウルトラウーマンはなかなかいないですよね。
其原 なかなかいないから本当にうれしかったです。アフレコだとパンチの声とかお手本がいないので、お兄ちゃんたちのを見ながらいろんなパターンの音声を録るのは難しかったです。でも完成した作品を見るとレアな感じがするのがうれしかったです。
―「ウルトラマン」シリーズを見たことがない方におすすめのポイントをお願いします。
平田 それはまさしくルーブの特徴が出るところで、見たことがない方でも、劇場版から見た方でもすごくハッとする部分だったり、“ウルトラマンってこうなんだ”と感心する部分があると思います。家族、兄弟、仲間もいて、いろいろな方向性のある絆を見ることができるので、自分を投影しやすく、それぞれの立場に立って見ていただくことができるかと思っています。
小池 普通の人間がウルトラマンになっているのがコンセプトなので、普通の人間の成長も描いていますし、劇場版はそれが集約されています。劇場版で掲げているテーマやカツ兄が悩んでいることは、ウルトラマンだから考えていることじゃなくて、普通の人間が考えていることなのでメッセージ性があります。きれい事で終わらないのがこの劇場版の好きなところです。この劇場版を見れば正解がわかるというものにはしていない。でも人生ってそういうものじゃない。最終的には自分で見つけていくんだっていうメッセージがあります。その思いやメッセージが伝わる劇場版になっていると思います。
其原 夢を追いかけるのって一人じゃ無理なんだろうなって思います。誰かの支えや協力がないと進めない。今回、家族が協力します。つまずいたり、壁にぶつかったときに、手を差し伸べたり、背中を押すというメッセージ性が描かれています。家族や友達とも見てほしいです。
『ウルトラマンR/B』はウルトラマンシリーズ初となる、兄・湊カツミ(平田雄也)、弟・湊イサミ(小池亮介)の兄弟がウルトラマンに変身、女子高生の妹・湊アサヒ(其原有沙)、服飾デザイナーで主人公たちの父・湊ウシオ(山崎銀之丞)、主人公たちの変身アイテム・ルーブジャイロとルーブクリスタルの研究をしていた母・湊ミオ(眞鍋かをり)たちとともに織り成す痛快で壮大な特撮家族ドラマ。劇場版では、兄・カツミが変身するウルトラマンロッソ、弟・イサミが変身するウルトラマンブルに加え、妹・アサヒがウルトラウーマングリージョに変身、さらに新キャラクターのウルトラマントレギア(CV:内田雄馬)が登場する。主題歌は、つるの剛士×DAIGOが担当。
『劇場版ウルトラマンR/B セレクト!絆のクリスタル』は2019年3月8日(金)より全国で公開!
監督:武居正能
出演:平田雄也、小池亮介、其原有沙、眞鍋かをり、山崎銀之丞、西井幸人、木下彩音、原日出子、濱田龍臣 声の出演:内田雄馬、湯浅かえで、潘めぐみ
配給:松竹メディア事業部
©劇場版ウルトラマンR/B製作委員会