『人体のサバイバル!』松田颯水 インタビュー

INTERVIEW

『人体のサバイバル!』で主人公・ジオ役の声を演じた松田颯水にインタビューを行った。

パイロット版のアニメでも同じくジオ役を演じていらっしゃいます。今回の映画の制作を聞いたときにどのように感じましたか?

松田 ついに・・・と言いますか、パイロット版のオーディションを受けさせていただいたときに、本編で大きな動きがあった時はもしかしたらキャストが変わるかもしれないという状況だったんです。なので、映画に出るという連絡をいただいて、それが一般の方に告知されるまではもしかしたら違うかもしれないというドキドキのようなものがありました。告知されてから、やっと本当にジオくんを預けていただけるんだという胸の温かさがありました。

パイロット版の収録から結構時間が経ちますよね。

松田 一年前くらいでした。ものすごく記憶に残っていたので、久しぶりに映画の声を録るにあたって、役の声を思い出せないということはなかったです。

映画に出るのが決まったのはいつ頃だったんですか?

松田 告知が出る2週間前くらいでした。ギリギリに知ったので、「え、そうなんですか!?」となってからすぐに告知されました(笑)

それは驚きますね(笑)

松田 「え、今年の夏なんだ!」と思ってから、あっという間の日々でした。

今回『がんばれいわ!!ロボコン』も同時上映です。組み合わせがおもしろいですよね。

松田 私事ですが、もともと特撮が好きで、初めて特撮にちゃんと触れ始めたのがちょうど『救急戦隊ゴーゴーファイブ』と『燃えろ!!ロボコン』が同じ時期に放送されていた頃で、そこからガッツリと特撮にハマる人生が始まりました。「ロボコン」が『がんばれいわ!!ロボコン』になって帰ってくるという告知は存じ上げていて、自分がさせていただいているお仕事の現場で、「すごいね!観てたよ!」という話を散々していたので、同時上映と聞いて「えーー!!」と驚きました。そういったこともあって東映さんのアニメに主人公として出させていただけるのは感慨深いですね。

東映本社に来るとポスターとかたくさんありますよね。

松田 人間って本当にイヤンっていうんですねと思いました(笑)エレベーターの中に『人体のサバイバル!』とか『がんばれいわ!!ロボコン』のポスターが貼ってあるのが信じられないですし、すごいところに来てしまったというか、夢がかなった瞬間ですね。

元の漫画は世界中の子どもたちに人気の作品です。今回演じるうえで、そういったところを意識したことはありましたか?

松田 もちろん大人の方も読んでいただけるとは思いますが、読んでくださるのは小学生くらいが一番多いと思うんです。なので、小学生のみんなと同じように“知らない”という状態で臨みたいと思いました。現実的には知らないように演じるということにはなってしまうんですけど、今回録るにあたって、知らなかった細かいこともあったりしたので、みんなと同じ世代なんだということを心掛けました。知らないことを知りたいという感情を持っているほうが共感してもらえると思いました。

MX4Dでの上映もありますよね。想像しただけで興奮しちゃいます。

松田 どうなっちゃうんだろう!と思いますね。機体の中に乗ってはいるのですが、人体の中なので胃の中にダイブする瞬間とか、血液に乗って移動している時はどういう揺れ方をするのだろうかとワクワクが止まりません。おそらく一番衝撃が強いと思うのですが、心臓を通る瞬間が描かれるのですが、その時の瞬間を体験したいです。この衝撃を座席を通してどう感じることができるのだろうかと知りたいですね。

自分の体の中だと思ったら不思議な体験ですよね。

松田 そうなんですよ!心臓の中を通る体験をしてもらいますというのはないので楽しそうですよね。

アフレコはいつ頃行ったのですか?

松田 1か月前くらいです。たくさんの人が出てくる作品ではないので、それぞれが自分の役割を担っているという感じです。ご一緒した岩崎ひろし(ノウ博士役)さんと潘めぐみ(ピピ役)さんとは、「ここアドリブ入れていいですかね?」とか、「ここもっと驚きたいですよね!」とかはお話させていただきました。岩崎さんが出してくださったお芝居に、「それ楽しそう!」となって、本番では一緒にやらせていただいたりとか、試行錯誤しながらやらせていただきました。

ゲスト声優として竹中直人さんも参加されてますね。

松田 アフレコはご一緒ではなかったのですが、竹中さんの収録時にたまたまお会いすることができまして、初めてご挨拶をさせていただいたのですが、生でお芝居を見せていただきたかったなという思いもありつつ、本編を観て「こういうことかー!」ってなれるのも楽しみですね。

今回、新型コロナウイルスの影響を受けての収録となりました。

松田 これまではみなさんの声がまっすぐ聞こえていたんですけど、今はパーテーションで仕切っているので、少し向こう側にみなさんの声があるので違和感はあります。でも、感情が伝わってくれば全然問題はないです。むしろスタッフのみなさまが我らを守る、自分たちを守るということを率先して行っていただいたので心強かったです。誰もが健康を損なわずに元気に作品を完成させましょうと。普段は口に出すことはないけど、あえて口に出してみんなでがんばろう!と一致団結することになったかもしれないですね。

声を大事にしなければいけないので、これまではとは違う面で気を配ることもありそうですね。

松田 もともとマスクをしている方も多い職業ではあるのですが、より気を付けないといけないなというのはあります。

自粛期間中はどのように過ごされましたか?

松田 みなさんが人と会えなくて話す機会が少ないので活舌がまわらなくなるんじゃないかと言っていらっしゃった方もいたんですけど、私は姉が一緒にいるので、家でしゃべりまくっていました(笑)外には出られませんでしたが、話すという面では問題なかったです。ただ大きい声を出す機会はなかったので、収録のときはドキドキ感がありましたね。

収録時に「ここはいい出来になりそう!」という感触があったシーンはありますか?

松田 ワクワクしたところは先ほどの心臓のシーンがありますが、観て欲しいのはジオがピピの体内に入って、“ピピを健康にするぞ”と思うシーンです。それまでワチャワチャしていたり、そんなところを通るの嫌だなと言っていたジオくんの思考が、ここではただひとつ、「ピピを助ける」ということだけになって、「君を助けたいから少しの間だけ動かないでいてほしい」というシーンです。そのほかにも、ピピを助けたい一心で全力でピピを呼ぶとか、「ピピ!どこにいるんだ!」と叫ぶシーンがいくつかあるのですが、その心の底から叫ぶシーンは、楽しい作品なのに演じながら涙が出るので観て欲しいなと思います。ワクワクと楽しいがいっぱいある中で、それだけでは終わらないということを知っていただきたいです。

【写真・文/編集部】

STORY
タマゴ型で赤くコーティングされたボディに愛らしい眼が特徴的なドジなお手伝いロボット“ロボコン”。1975年に『がんばれ!!ロボコン』が放送され、最高視聴率が29.2%を記録、1999年~2000年にかけては、香港で巻き起こった空前の「ロボコン」ブームが日本にも押し寄せ、『燃えろ!!ロボコン』が放送。そして、令和に突入した今、新生「ロボコン」が20年ぶりに映画になって帰ってくる。本作では石田秀範監督と脚本家・浦沢義雄による『燃えろ!!ロボコン』以来の夢の再タッグが実現。20年ぶりに蘇る「ロボコン」が、令和の時代にどんなドタバタ劇を繰り広げるのか?昭和、平成、令和と3つの時代を一貫したギャグセンスで駆け抜けてきた新生「ロボコン」ここに誕生。


TRAILER

DATA
映画『人体のサバイバル!』『がんばれいわ!!ロボコン ウララ~!恋する汁なしタンタンメン!!の巻』は2020年7月31日(金)より全国で公開!
『人体のサバイバル!』
声の出演:松田颯水、潘めぐみ、石田彰、岩崎ひろし/ナレーション:東地宏樹
©Gomdori co., Han Hyun-Dong/Mirae N/Jeong Jun-Gyu/Ludens Media /朝日新聞出版・東映アニメーション
『がんばれいわ!!ロボコン』
監督:石田秀範
出演:斎藤千和、江原正士、土屋希乃、鈴村健一、小浦一優(芋洗坂係長)、高橋ユウ、清水ミチコ
©石森プロ・東映

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