劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』日向坂46・丹生明里 インタビュー

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INTERVIEW

劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』で仮面の少女の声を演じた丹生明里(日向坂46)にインタビューを行った。

念願の劇場版作品の声優ということですが、お話を聞いたときはどのようなお気持ちでしたか?

丹生 正直信じられなかったです。マネージャーさんには「大丈夫だよ!」と言っていただいたんですけど、重要な役をいただいたので、緊張と不安でしかなかったです。台本をいただいてからは家で練習して、“どんな感じでいこうか”とたくさん録音とかをしていくうちに、自分の中では“いけるんじゃないかな?”と思えるようになっていきました。実際に現場に行ってみると、「もうちょっと声を低くしてみようか」などの指導をいただいて、“こうやってつくっていくんだ”と思いました。

日向坂46のメンバーの方からは言葉はありましたか?

丹生 「がんばってね!」ってすごく言ってもらいました。「すごいじゃん!」ってみんなが励ましてくれたので、メンバーにも見てもらいたいという気持ちとちょっと恥ずかしいという気持ちが混ざっています(笑)一緒に行きたい気持ちとちょっと照れちゃう気持ちがあります(笑)

重要な役というのは初めから聞いていましたか?

丹生 初めは言われていなくて、「仮面の少女という役で」となりました。まず出演が決まって、原作ゲームの「DEEMO」をダウンロードしたら“楽しい、これ!”というところから始まって。台本をいただいてから、私も最初は“Deemoってどういう存在なんだろう”と思っていたので、物語を知った時は衝撃を受けました。

“仮面の少女”は絵を見る限り何かありそうな雰囲気を漂わせています。絵を見た時は何か思いましたか?

丹生 初めは“仮面だよね?”と思って、表情が分からないなと思いました。ストーリーを知らないで見たら、「この子、怖いな」って思うと思います。

完成した作品をご覧になったということですが、どのような感想を持ちましたか?

丹生 自分が参加している作品ということで、音が始まって映像が始まった瞬間に謎に涙が出てきてしまって…。最初はドキドキが治まらなかったです。自分のセリフの第一声が来るまでずっとドキドキしていて、自分の声が聞こえると「映画の中にいるんだ、物語の中に本当にいるんだ」と実感が出てきました。素直にストーリーを楽しもうという気持ちでいっぱいだったんですけど、こんなにいっぱい「DEEMO」の楽曲が出てきて、ストーリーももちろん楽しかったんですけど、音楽も心地よかったです。音楽も明るい曲とかちょっと暗い曲、激しめの曲も出てきて、その曲に自分も感情が乗っかってハラハラしたりしました。音を楽しめる作品だったと思います。

映像がきれいな作品ですが特に好きなシーンはどこですか?

丹生 木が大きくなっていくシーンがきれいですごく好きです。あと音楽。「DEEMO」の楽曲が流れていて、緑のオーロラみたいに感じたシーンがあって、それもすごく好きでした。吸い込まれるような感覚になってとにかくきれいでした。

映画で見ると迫力がすごいですよね。

丹生 アフレコの段階ではこういう映像になるという想像が全くできていなくて、絵コンテの状態で白黒だったので、どうなるんだろうなって思っていたんですけど、こんなにリアルなんだなと。Deemoの指先の一つ一つが滑らかで想像以上にリアルでした。

ゲームをプレイしてみていかがでしたか?

丹生 出演が決まってすぐにプレイしたんですけど、今までの音楽ゲームと違うなと思いました。音楽ゲームってリズムに乗って“いぇい!”というテンション感のイメージがあって、自分が昔やっていたのもそういうものだったんですけど、「DEEMO」は穏やかな気持ちというか、温かい気持ちになりながらゲームができる。幅広い世代の方が楽しめるんじゃないかなと思いました。

まだゲームはやってますか?

丹生 やってます。ピアノ弾ける気持ちになれるので。

演じてみて一番難しいと感じたところはどこですか?

丹生 普段グループ内でも「明るい声だね」って言われることが多ので、低い声を出すところが苦戦しました。あとは、セリフにない走っている時の声とか、ちょっとした「え?」とか、セリフにはないけど日常では言う言葉、普段は意識していない部分も音があってこそリアルに感じられるので、そういった部分のアフレコが“こういうこともいっぱいされるんだ”と思いました。

監督からの演出はありましたか?

丹生 指導をいただいて、“こんな感じだろうな”と想像しながらアフレコしました。

藤咲総監督から「想像を超えていたので要求を高めちゃいました」という言葉がありましたが、演じていて感じましたか?

丹生 いや、もういっぱいいっぱいで。監督が言ってくださることに応えようという気持ちでいっぱいでした。むしろ逆だったかもしれないです。最初は自分で作っていったものに対して、アドバイスをいただいていたので、“こうしなきゃ”、“表現の幅を広げなきゃ”と勉強になることばかりでした。その言葉を聞いて衝撃を受けて、“本当ですか?”っていう気持ちでいっぱいでした。

きっと気づかないうちに要求に応えちゃってたんですね。

丹生 そうだと信じたいです(笑)

アフレコは楽しかったですか?

丹生 めちゃくちゃ楽しかったです。正直緊張で、前日には「やばい明日アフレコだ」と頭がいっぱいだったんですけど、いざ当日ブースに入ってアフレコしてみたら、楽しいという気持ちが大きくなりました。ずっとワクワクしていて、もっとこういったワクワクした気持ちをずっと持ちながら生きていきたいなと思いました。いい刺激になりました。

アフレコは一人でしたか?

丹生 現場は一人だったので。掛け合いとかも。竹達さんの音声は入っていたのでその音声を聞きながらアフレコしました。

アフレコ現場はいかがでしたか?

丹生 スタッフさんがめちゃくちゃ優しくしてくださって、いっぱい差し入れをいただきました(笑)季節のお菓子とか。初の劇場版のアフレコで、長時間の収録なので、“どうしよう”という緊張があったんですけど温かく迎えてくださって、緊張もほぐれて収録できました。

のどのケアもされたりしましたか?

丹生 朝早く起きたり、ボイトレとか発声練習を入念にしていきました。

もともと竹達さんをお好きだったと聞きしましたが、ご自身との掛け合いを映像で見た時はどのような気持ちでしたか?

丹生 信じられないですよね。一視聴者として竹達さんが出演されているアニメを見ていた側だったので、掛け合っちゃっているということ自体が夢のようで、いまだに信じられないです。本当に公開するんだなと今でも思ってるくらいです。

先日の配信番組でも好きなのが伝わりました。

丹生 あの時が初めましてだったんですけど本当に緊張しちゃって。一緒に取材とかをさせていただいて優しくしていただいています。安心感があります。

竹達さんの印象を伺えますか?

丹生 気さくでフレンドリーな方だと思いました。初めてお会いしたときにいろいろな共通点が見つかって、「今度一緒にご飯行こうね」っておっしゃっていただいて。まだ行けてはいないんですけど本気で行きたいと思います。取材のときに竹達さんの一番のお気に入りのお弁当が出て、私は初めて食べたんですけど「これ私が好きだったから丹生ちゃんに食べてもらえてうれしい」って言ってくださって。なんていい方なんだろうと思いました。本当に共演させていただけて幸せです。光栄です。

竹達さんは「かわいすぎてペットみたい」っておっしゃっていました。

丹生 気持ちはペットでいきます(笑)アイドルとしていろいろなお仕事をさせていただいている中で、ほかの方とお話させていただく機会がなかなかなかったので、せっかくの機会なので仲良くしていただいてうれしいです。

竹達さんの出ている作品で好きな作品はありますか?

丹生 今どきの作品だと『五等分の花嫁』を見ていて、あとは『けいおん!』でカラオケでよく歌う楽曲があります。『けいおん!』の音楽はアイドルになる前から中学校とかから聞いていたので、お兄ちゃんに「竹達さんと一緒なんだよ!」って言っちゃいました(笑)そうしたら「マジかよ、すごいじゃん!」って喜んでもらえました(笑)うらやましがられました。

カラオケでは何を歌うんですか?

丹生 「ふわふわ時間」をよく歌っていました。

普段から音楽は聴きますか?

丹生 相当聞きます。イヤホン忘れたら「あー!」ってめちゃくちゃショックを受けます。絶対に家から出てすぐにイヤホンをします。

決まった曲はありますか?

丹生 結構シャッフル型で。でもシャッフルする割に“今この気分じゃないな”と思って変えちゃうんですけど、結局(笑)

『けいおん!』がお好きとおっしゃっていましたが、アニメとかで影響されることってありますか?

丹生 アニメ・漫画含めると『ドラゴンボール』が影響というか一番好きです。小学生くらいから気づいたら漫画を読んでいて、何周も何周もしています。孫悟空の「ま、いっか」の精神がすごく好きで、私も『ドラゴンボール』を読んでいたらその気持ちが移ることがあります。

好きなアニメの世界に携われているのは素敵ですよね。

丹生 本当に今噛みしめています。アイドルになって、いろいろやらせていただけていて。日向坂にいなかったら絶対に『DEEMO』もできていなかったし、声優さんになりたいという夢もきっと持っていなかったと思うので、全ての事に感謝しかないです。

仮面の少女以外でお気に入りになったキャラクターはありましたか?

丹生 圧倒的に猫のぬいぐるみのミライです。ミライがすごくかわいくてかわいくて。歩く音もかわいいし、性格もかわいいし、いい子なんだろうなって思いました。“ふにゅーん”って伸ばされていてもかわいい。私も家にしゃべるぬいぐるみが欲しいなって思いました。

濱田岳さんの声も素敵ですよね。

丹生 ミライでしかなかったです。

これまでにドラマなどにも出演していましたが、その時のお芝居とは違いますか?

丹生 全然違いました。ドラマは映像なので視覚からの情報とかも大事なので表情や動きとかもあったんですけど、アニメは声だけなので全然違いました。でも思えば『声春っ!』のときに平野綾さんとご一緒させていただいて、「のどのケアはどうされてるんですか?」とかいっぱい聞いたのを覚えています。お茶を飲まれていたり、山寺(宏一)さんも水筒で飲まれていて声優さんすごいなと思っていました。

「声春っ!」は声優を目指す役でしたが、実際に声優をやってみてその大変さが分かりましたか?

丹生 本当に分かりました。アフレコブースも実際にああいった感じで。身に沁みて分かりました。

今後も声の仕事をやっていきたいですか?

丹生 いっぱい挑戦したいなっていう気持ちでしかないです。『DEEMO』をきっかけに、さらに大好きというか、アフレコが楽しくて楽しくてもっと声で伝えたいという気持ちになりました。

やってみたいキャラクターはありますか?

丹生 一番は青春アイドルのキャラクターやってみたい(笑)等身大の女の子を演じてみたいです。でもちょっと小さい子向けのアニメにも挑戦してみたくて。小さい女の子のキャラクターに挑戦してみたいです。

これからご覧になる方におすすめしたいポイントを教えてください。

丹生 一番は“癒されます”と伝えたいです。音楽を楽しんでいただきたいなというのと、現実的なストーリーというよりはちょっと異世界で、それも見ているといずれ分かるので物語としてもおもしろいですし、音楽も楽しいし、温かい気持ちになれる。温まってほしいです。

【写真・文/編集部】

STORY
全世界累計2,800万ダウンロードを突破する超人気音楽リズムゲーム「DEEMO」。ピアノを弾く謎の生き物“Deemo”の前に、ある日空から女の子が降ってくる。Deemoはピアノの音色によって伸びる木を成長させて女の子を元の世界に戻そうとする―。ピアノをコンセプトに据えたこのゲームは、旋律の美しいクラシックからロック・ジャズなどジャンルにとらわれないオリジナル楽曲のクオリティの高さと、緻密に計算されたリズムやメロディから得られる圧倒的な演奏感でアジア圏を中心に大ヒットを記録、世界中の音楽ゲームファンを唸らせた話題作。総監督を務めるのは藤咲淳一、監督には新進気鋭の松下周平を起用。主人公のアリスには竹達彩奈。そのほか鬼頭明里、佐倉綾音が脇を固めるほか、丹生明里(日向坂46)、濱田岳、渡辺直美、イッセー尾形、松下洸平、山寺宏一らが参加。


TRAILER

DATA
劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』は2022年2月25日(金)より新宿バルト9ほか全国で公開!
出演:竹達彩奈、丹生明里(日向坂46)/鬼頭明里、佐倉綾音、濱田岳、渡辺直美、イッセー尾形、松下洸平/山寺宏一
©Rayark Inc./「DEEMO THE MOVIE」製作委員会

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