『片恋グルメ日記2』本仮屋ユイカ インタビュー

INTERVIEW

『片恋グルメ日記2』で所まどか(コロ)役を演じる本仮屋ユイカにインタビューを行った。

シーズン1で原作の最終回までを描いて、今回はオリジナルの物語です。2をやると聞いていた時はどう思いましたか?

本仮屋 「え!?本当に!?」とビックリしました。シーズン1を撮っているときに、現場で「2ができたらいいね」とか「台湾編で、小籠包食べよう」とか盛り上がっていたんです。それは、いいものができているという手応えをみんなが感じていたからだと思うし、最高のチームだなと思っていたので、私も「2ができたらな…」くらいの淡い夢でした。それが実現するとなったのは本当にびっくりしましたし、嬉しかったです。

オリジナルの物語を描く難しさはありましたか?

本仮屋 どういう物語になるんだろうと思いました。結婚生活…?と思ったら全然そうではなく(笑)、縮まりそうで縮まらない距離感が相変わらずです。パート1の全10話を演じたことで、自分の中にコロが生きていて、それはきっと平岡さんの中の八角さんや兵頭くんにとっての星くん、藤田くんのりんご先生もそうなんじゃないかなと思います。なので自分が表現する不安はなかったんですけど、原作者の秋山先生がどう思うんだろうという心配はありました。

作品では食べたご飯についての豆知識をナレーションで入れてるんですけど、第5話のサンドウィッチの回で「私コロは一番大好きなサンドウィッチはタマゴサンドウィッチです」と台本に書いてあって。“そんなの原作になかった”と思って、平林監督に「どうなんですか?」って聞いたら、「大丈夫です、アキヤマ先生に確認済です」とおっしゃって。アキヤマ先生が“コロだったらサンドウィッチはタマゴサンドがいいです”と、オリジナルではあるのですが、あくまでキャラクターは増幅し、成長しているというイメージだといいなと思います。

原作にはないコロの設定も、原作者のアキヤマ先生が納得したうえで作られているんですね。

本仮屋 みんなに喜んでもらえるためにはどうしたらいいんだろうと思った時に、とにかく彼女自身が大きくチャレンジして、成長するしかないと思ったんです。ちょっと変わっている妄想癖がある女性ですが、きっとみなさんも生きていく中で、ほかの人に合わせたり、言いたいことをちょっぴり飲み込んだり、なにかしらちょっとずつの我慢をする経験があると思うんです。なので彼女が一番人生で手に入れたかった愛に向かって走る姿は共感してもらえるんじゃないかと思い、その一点にかけました。応援したくなるのはキャラクターの魅力も重要だと思ったのですが重要だと思ったので、それぞれのキャストのみなさんがチャレンジしてくださっているのはとても感じました。このチームでこのキャストだからできた、本当にみんな頑張ったと思います。私にとっての財産です。

主演として現場で大切にしていたことはありますか?

本仮屋 みんなが自由に、楽に過ごせることを意識しました。2作目となると、スタッフの方も私たちのことをとても信頼してくださっているので。平林監督も導いてくださるけど、私たちがどうしたいかを尊重してくださったので、私が引っ張るよりも伸び伸び過ごして、みんなも伸び伸びしてくれたらいいなという思いでいました。私はみんながベストなパフォーマンスを出せて、みんながよかったと思える一体感の中で撮れるのが幸せなことなんです。それぞれがベストを出せるために何をすればいいかを常に考えています。誰かが我慢していたり、やりにくくないかとか、誰かがやりやすくなるためだったらなんでもしようと思って現場に立っています。

空気感を作るのは大切ですね。

本仮屋 作品のムードは主演のムードもとても大きいと思うんです。いろんな作品にお邪魔するたびに、このチームはこういう感じなんだとか、座長がこういうムードだからチームもこうなるんだなぁと私自身感じることが多いので、とにかく私自身は全身全霊で演技するスタイルがとても好きなので、それをやらせてもらって、みんなに支えてもらいました。1作目から一緒のレギュラー陣は、この人はものすごい一生懸命やって、めちゃくちゃ熱くなっちゃう人だっていう認識してくれてると思うので、その熱が飛び火して、みんなも熱くなってくれたといういい循環をチームが生んでくれたと思い、感謝しています。

キャスト同士の仲のいい雰囲気を感じましたが、そんな中でもシーズン1と変わったところはありましたか?

本仮屋 平岡さんは、ご自身の変化なのか、今回の八角さんへのアプローチなのかは分かりませんが、シーズン1に比べてクールだと感じました。兵頭くんはシーズン1の時は何度もテイクを重ねたり、試行錯誤してがんばっている印象でしたが、今回は自分から「星だったらこういう感じじゃないですか?」と提案したり、すごく頼もしかったです。りんご先生役の藤田さんは変わらず、大量のセリフを入れて初日からフルスロットルですごいなと思いました。現場は「昨日まで(前作を)撮影してた?」という空気感でした。もちろん久々の撮影で高揚感はありましたが、チームワークの良さとか、食べるシーンは手際が本当に良くて毎回感激していました。

食事シーンが本当においしそうに食べていらっしゃいますよね。

本仮屋 食べるのが大好きで、芝居以外で食事のレポートをしたりという経験が活きていると思います。食事シーンは主役は食事だと思っているので、いかに食材がおいしく見えるかを考えて、自分でセッティングしています。湯気が立っていたほうがいいなら温めてもらうのか、ソースを足したほうがシズル感が出るのかというのを調整したり、どの角度ならよくなるかも自分で調整しています。

あと一口をなるべく大きくというのは私のモットーで、これはギャル曽根さんのスタイルを継承しています。テレビで見て、ギャル曽根さんが「一口を大きく食べるのが大事」と仰っていて。ただ、なるべく大きくして食べようとすると、スタッフさんから「コロちゃん、ちょっとその一口大きくない?」と言われるんですけど、いやいけますと。

食事シーンでは、ファーストインプレッションを大事にしているので、見なくていいならギリギリまで見ないようにしたり、来たものに対する感激をそのまま映像に乗せるようにしているのでドキュメンタリー要素もあると思います。セッティングはしているけど、私がどう動くかはかなりライブなので合わせて下さるスタッフの皆さんを本当にすごいと思います。食材がキラッと光るように照明を調整してくれたり、私が顔を上げた時にカメラを振り上げてくれるとか、全員がコロになって撮影しています。

今回初めて食べた料理はありますか?

本仮屋 「ビリヤニ」です。インドの炊き込みご飯だそうです。コロのセリフに「ビリヤニって初めて食べる」と書いてあって、私も初めてだと思ったので、知らないことは基本的に予習していくんですけど、せっかくだから知らないということを活かそうと思って本番のその時まで見ないで撮影しました。思っていた以上にボリューミーで、とてもスパイシーで食べてるうちに元気になっていく。この爽やかさはほかのご飯で体験したことないと思ってすごく気に入りました。日本のじめじめした暑い夏に合うと思います。

ほかにも気に入った料理はありますか?

本仮屋 食べられてうれしかったのはお好み焼きです。大好きなんです。欲を言えばライスをつけて欲しかった(笑)あと、タコス食べたんですけど、ただギュって握るんじゃなくて指をひっかけて食べたんですけど、楽しかったです。異国情緒あふれるお店で食べました。それからパフェも食べたんですけど、私は“一口を大きく”と決めているんですけど、パフェのスプーンが小さくて大きく食べられなかったのが悔しかったんです。ただ、「パフェはそうやって食べられてものです」と言われて納得しました。

心の声や妄想シーンでは想像が大事な部分だと思います。どのように収録してるんですか?

本仮屋 だいたいは撮影が終わってからロケ中に静かなお部屋で読みます。そして足りないところをアフレコします。シーズン1では、普通に会話している中にモノローグが入る、日常では生まれない不思議な間に、スタッフのキャストも慣れなくて(笑)でも、パート2の今回は、もうみんな心得てくれいたので、恥ずかしさもなく、とてもやりやすかったです。でも今回は慣れていました。どれくらいの尺でやるかを阿吽の呼吸で、臨機応変に撮影ができました。

スタッフクレジット
ヘアメイク:平林輝之(アルール)
スタイリスト:ナカイマサコ

衣装クレジット
MAISON SPECIAL / MAISON SPECIAL AOYAMA
(03-6451-1660)

アビステ
(03-3401-7124)

【写真・文/編集部】

STORY
よつば出版の少女漫画誌『ジュース』編集部員・所まどか(通称・コロ/本仮屋ユイカ)は、会社のイケメンで“モテ四天王”の一人と称される八角直哉(通称・八角さん/平岡祐太)に恋をする。恋に奥手で現実の恋になかなか踏み込めなかったコロは、担当漫画家・曲家りんご(藤田玲)のアドバイスにより、彼の食べたものを調べ、彼を感じながら同じメニューを食するという“食事ストーキング”を実行し、ついに八角さんに告白することができた。ようやく八角さんとの恋が成就したと思いきや、妄想の中での大胆さとは裏腹に八角さんの本当の気持ちをつかみきれず、進展のない関係が続いていた。たまりかねて、八角さんの想いを確認しようと覚悟を決めるコロ。しかし、八角さんには別の女性の存在がちらつき、さらに、コロの前には次々と魅惑的な男性達が現れて…。果たして2人の恋の行方は…。


TRAILER

DATA
『片恋グルメ日記2』  
放送日時:毎週月曜22:00~22:30 (TOKYO MX1)
出演:本仮屋ユイカ、平岡祐太、藤田玲、兵頭功海、大谷麻衣、伊島空、能條愛未 ほか
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