『ちひろさん』でオカジ役を演じた豊嶋花にインタビューを行った。
豊嶋 原作を購入して拝見させていただいて、本当に素敵な作品で、「オカジをやりたい！」と思いました。当時は中学生でしたが高校生として共感を得る部分があったので、自分が演じたいと思いました。原作はとにかく読み込み、原作と台本で一致する部分には付箋を貼って、撮影の前日にもう一回読んだりしました。
豊嶋 兄に「高校ってどんな感じ？」と聞きました。
豊嶋 全然（笑）「高校は楽しいよ」って…。そういうことじゃなくて（笑）と思いました。
豊嶋 オカジはかわい子ぶったりしちゃだめで、ダサくないとだめなので、わざとらしくないダサさを表現するのが難しかったです。走り方とか、逃げ方がめちゃくちゃダサいんです。元々、私も走り方はダサいんですけど（笑）あと、海に入るところでスカートをまくり上げるんですけど、そこは原作の描写を真似して演じました。
豊嶋 基本は任せていただきました。でも、ちひろさん（有村架純）との出会いとか、べっちん（長澤樹）との出会いでオカジが変化する部分は話し合いました。監督は、現場で一緒に考えてくださる時間を作ってくださったので、とても心強かったです。
豊嶋 原作を読んでいる方がオカジだと思ってもらえるように、どうオカジに近づけるかは一番こだわったところです。
豊嶋 私はイエスマンなところがあるので、流されやすいオカジとの共通点かなと思います。結構はっきり言うときもありますけど、頼まれると断れないんです。頼まれるのが好きで。
豊嶋 現場の雰囲気がほんわかしていてすごく楽しかったですし、みなさん優しかったです。
豊嶋 私は小さい子が大好きなので、鉄太とは休憩中たくさんお話したり、遊んだりして、仲良くなっていたらマコトとオカジのようになれるかなと思っていました。そうしたら本当に素の感じでお芝居でも接してくれました。
豊嶋 寒い時に気にかけてくださったり、撮影の合間に学校のお話を聞いてくださったり、とても優しくて本当に素敵な方です。
豊嶋 「またこんなにすぐに会えるなんて嬉しい」と言っていただいて、とても嬉しかったです。
豊嶋 演技の部分ではないんですけど、1人で静岡に滞在する時間が長くて、独り立ちと言うか、一人暮らしをしているような気分になったので、自分の中で成長だと思いました。今までは1泊とかだったので、貴重な経験をさせていただきました。
豊嶋 生意気ながらにいいホテルに泊まらせていただいて、本当に居心地が良すぎて快適でした。ずっと一人暮らしが向いていないと思っていたんですけど、もしかしたら向いてるかもしれないと思いました。
豊嶋 私にとって演じることはアイデンティティです。演じることがなくなったら何をしたらいいんだろうと。これからも演技に力を注いでいけたらいいなと思っています。
豊嶋 家族はもちろん、学校の友達だったり、最近は部活の先輩や仲間たちがとても応援してくれていて。部活がお仕事で休みがちになっても、「花は頑張ってるから大丈夫だよ」と言ってくれるので、周りの方たちの支えが私の糧になっています。
豊嶋 目標はお仕事だと日本アカデミー賞を受賞したいです。やってみたいことはずっと言ってて申し訳ないんですけど（笑）サイコパスな役をやってみたいです。ミステリーとか探偵モノが好きで、犯人の役とかをやってみたいです。連続殺人鬼の役とかもやってみたいです。
豊嶋 ちひろさんという女性との出会いを通して、みんなが明るくポジティブに変わっていく姿をみなさんも劇場かNetflixで観ていただけたらと思います。絶対、ちひろさんに会いたくなると思います。私もまた会いたいです。
ヘアメイク：石川奈緒記
スタイリスト：岡本純子
【写真・文／編集部】
月刊漫画誌「Eleganceイブ」（秋田書店刊）で2013年から2018年にわたって第一部が連載された傑作漫画を原作とした本作。元風俗嬢の主人公・ちひろが、とある海辺の町の小さなお弁当屋さんで働きながら、心に傷や悩みを抱えて上手く生きることができない人々と交流し、彼女の言葉や行動がそれぞれの生き方に影響を与えていく、心のままに生きることの大切さ、そして孤独と向き合うことの尊さを描き、心が浄化されるまさに現代に生きる私たちの処方箋となるような人間ドラマ。主人公・ちひろを演じるのは有村架純。監督は今泉力哉。
『ちひろさん』はNetflixにて世界配信中＆全国劇場にて公開中
監督：今泉力哉
出演：有村架純、豊嶋花、嶋田鉄太、van、若葉竜也、佐久間由衣、長澤樹、市川実和子、鈴木慶一、根岸季衣、平田満、リリー・フランキー、風吹ジュン
配給：アスミック・エース
Netflix作品ページ： こちら
©2023 Asmik Ace, Inc. ©安田弘之（秋田書店）2014
