『明治撃剣-1874-』三上哲 インタビュー

INTERVIEW

TVアニメ『明治撃剣-1874-』で、己の目的のため地位を固めていく凄腕の剣士・修羅神狂死郎役の声を担当した三上哲にインタビューを行った。

幕末から明治にかけての史実をベースにリアリティあふれる歴史物語が展開される本作。西洋化の波が押し寄せる時代、サムライの心を持つ元会津藩士・折笠静馬(CV:中村悠一)が、政府転覆の陰謀を追う中で凄腕の剣士・修羅神狂死郎と出会い、期せずしてともに巨大な悪と戦う姿を、繊細で迫力あるタッチで描き出す。

本作はオリジナル脚本ですが、初めに脚本を読んだ際の感想や印象を教えていただけますか?

三上 骨太で、明治時代に生きていた実在の人もいたり、リアリティがあって良いなと思いました。洋画や海外ドラマの吹替だと明治時代の日本人を演じることはほぼないので、重厚感とかそういうニュアンスを出せたらいいなと思いながら演じました。

そういった役作りはどのように行うのですか?

三上 作品の世界観について、実際にあった日本史上の出来事を調べたり、少しでも体感できるようにしました。

役への印象を教えてくださいください。

三上 (修羅神狂死郎という)名前がすごいなと思いました(笑)髪もああいう感じで眼帯もつけていて、キャラが渋滞していないかなという感じはありました(笑)それに負けない演技をしなければいけないというのはありましたね。オリジナル作品ですから、1話1話を監督とディスカッションしながら作り上げていくので、そのシーンをちゃんと役としてどう表現していくかを意識していました。

監督から受けたディレクションで特に印象に残っていることはありますか?

三上 青い炎というか、静かな淡々とした感じですが、いざ恨みをもっている相手が出てくると、グワっと燃え上がるところがあったりするので、そういったときに「もっと!」と言われました。今までの積年の恨みをもっていたりもしますので、クール一辺倒ではないところも彼の魅力なのかなと思います。

内に秘めているものがある役ですが、共感するような部分はありますか?

三上 自分の生活の中ではなかなかないので(笑)役としては狂死郎が見ているものと同じものを見るようにするようにしました。彼は一点の先をずっと見据えて行動しているのかなと思いました。

三上さんは吹替声優として戦いのシーンを多く演じていらっしゃいますが、アニメとは違いますか?

三上 違いますね。吹替だと映像がすでにありますが、アニメだと(まだ完成しておらず)なかなか分からなかったりもするので。“ここはセリフを入れたほうがいいのかな”というのがあったりします。入れる分にはあとで削ることもできるので。

アフレコは今よりだいぶん前に行ったと伺いました。

三上 3年前くらいですね、忘れた頃に放送になりますね(笑)収録しているときは海外で配信だけということで「日本で放送はないの?」という感じでした。なかなかアニメでメインの役をやらせていただくことはなかったので、「やったー!」と思ったら、日本ではやらないの…?と残念に思っていました(笑)

本作で惹かれたシーンはありますか?

三上 狂死郎の過去の話です。あと、ダリオと幻丞と愚円の3人の絆というか、3人の関係性はすごく好きです。この仲間の3人は、個性的で立ち位置もそれぞれ違うようで、でも絆が強いことがいいなと思います。

日本の歴史上の人物がたくさん出てきますが、ご自身が好きな歴史上の人物はいますか?

三上 定番かもしれないですけど坂本龍馬ですね。この作品の時代にはいないですけど。小さい頃は歴史が好きでそういった本を読んでいたりしましたが、幕末とかで止まっていました。でも名前は知っていたので、今回の作品でそういう出来事や名前が出てきてもう一回調べたら、忠実なところは忠実に作っているんだなというのがわかります。色々と調べ
ながら楽しめる作品だと思います

本作の見どころをお願いします。

三上 明治当時のリアルに生きている人間たちのドラマなので、今の人たちには逆に新鮮なのかなというのがあります。その時代に生きている人たちのドラマがあって、各々自分たちの正義みたいなものもあります。明治維新でいきなり価値観が変わるので、どう生きていって、その中での葛藤していく人たちは非常に魅力的だと思います。重厚感がありますし、生き様と生き様のぶつかり合いと言いますか、そういうところが見どころだと思います。

【写真・文/編集部】

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DATA
TVアニメ『明治撃剣-1874-』は毎週日曜日23時からBS松竹東急(BS260ch・全国無料放送)で放送中
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