映画『ハピネス』で、心臓の病気のため余命1週間を宣告されたが、残り少ない日々を“自分らしく生きる”ことを決意する17歳の高校2年生・山岸由茉役を演じた蒔田彩珠にインタビューを行った。
「わたしね、あと1週間で死んじゃうの――。」恋人の突然の告白からはじまった“ふたりの7日間”は、悲しいけれど、幸福と愛に満ちあふれた、かけがえのない奇跡だった――。残り少ない日々を命の限り輝かせようとする少女と、そんな彼女の夢を全力で支えようと奔走する少年とが繰り広げる純度100%のラブストーリーである本作。彼女の突然の告白に戸惑いながらも、幸せな日々を一緒につくりあげることに協力する雪夫役には窪塚愛流。心臓の病気のため、医者から余命1週間と告げられた高校2年生の由茉役に蒔田彩珠。17歳という若さで逃れられない運命に対する絶望や動揺、怒り、悲しみなど、すべての感情を抱え込んだ上で、慎重に生きることよりも、残りの人生を笑顔で、幸せに過ごすことを選んだ2人を演じる。
蒔田 ロリータファッションというのを自分が挑戦するのか、と思いました(笑)
蒔田 兄が2人いてその影響もあって普段は女の子らしい恰好をしないので、衣装合わせで着たら意外と楽しいんだなと感じました。
蒔田 いろんなジャンルの服が好きなので、一つにこだわらずに毎日気分で変えています。
蒔田 撮影を終えてからいつもよりも女の子らしい恰好が増えた気がします。
蒔田 家族や恋人に対しては強く明るく振舞う子なんですけど、由茉の本当の弱さだったり、弱音を知るためには台本と原作をちゃんと読むことしかなかったので、読み込みました。
蒔田 周りの人を優先して考えられる強い子だなというのが最初の印象なんですけど、実際に(窪塚)愛流くんとお芝居をしていると、本当は自分も怖いんだというのを必死に隠して、なるべくみんなが笑顔で一緒に過ごせるように自分のことを後回しにできるような女の子なんだなと思いました。でもそれは演じ終わってから思いました。
蒔田 完成した作品を見て自分の家族もきっと同じようにしてくれるんじゃないかなと思いました。両親が本音を語る場面は私はその現場を見られていなかったので、完成した作品を見て、両親が出ているシーンはどのシーンもグッときました。
蒔田 吉田羊さんとは撮影期間の前後で何度も共演させていただいていたので、キャストのところに吉田羊さんがお母さん役というのを見て、安心というか。吉田羊さんとのシーンはどのシーンも泣きそうになりながらお芝居をしていました。
蒔田 脚本を読んでいる時点で愛流くんを想像しながら読んでいたので、最初に本読みでお会いして、一緒に読み合わせをしたときに「想像していた通りだ」と思って、撮影が楽しみになりました。
蒔田 すごく真面目な方で現場にいるときに台本を肌身離さずにずっと持っていて。撮影は私よりもハードなスケジュールだったんですけど、現場でも台本を読み込んでいてすごい真面目な方なんだなと思いました。
蒔田 ご飯を食べるシーンが結構多かったんですけど、そのシーンの撮影が終わると絶対に2人で最後まで食べてました。2人で黙々と食べていました(笑)
蒔田 好きです、カレーも好きなので毎回楽しんでいました。
蒔田 由茉がお母さんと会話をした後に一人で部屋で弱音をこぼすシーンは印象的です。吉田さんが言葉にはしないんですけど慰めてくれているような接し方で、より気持ちが抑えきれなくなったので好きなシーンです。
蒔田 私もそうなんですけど、若い人は自分とか周りの人に対して死というものをあまり意識しないと思うので、この役を演じて自分が毎日生きられていることとか、大切な人が生きてくれていることが当たり前ではないんだなということがこの役を演じて知れたといいますか、分かったことです。観ていただいた方にも同じように感じていただけたらと思います。
蒔田 ペットがいっぱいいて、ペットにはそう思います。好きなことに理由はいらないなと思います。
蒔田 寝ているときに猫に起こされるときですかね(笑)起こされるのに幸せを感じます。寝るのが大好きなんですけど、猫に起こされる時だけは許せます。
蒔田 今はアクションが熱いのでまたアクションをやりたいなと思います。Netflixの作品(『忍びの家 House of Ninjas』)もいろんな方に観ていただけているのでまたアクションに挑戦したいです。
蒔田 お話自体は一見辛いし悲しいお話ではあるんですけど、2人の支え合う姿とか家族と由茉の関係とか、由茉のお母さんと雪夫くんの関係性とか、この映画の中にはやさしさしかないので、観ていただけた方にもそれを感じていただけたらと思います。
【写真・文/編集部】
『ハピネス』は全国公開中
監督:篠原哲雄
出演:窪塚愛流、蒔田彩珠
橋本愛、山崎まさよし、吉田羊
配給:バンダイナムコフィルムワークス
© 嶽本野ばら/小学館/「ハピネス」製作委員会