『アキはハルとごはんを食べたい 2杯目!』赤澤遼太郎、高橋健介 インタビュー

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INTERVIEW

ゼロ距離男子2人の日々を描く『アキはハルとごはんを食べたい 2杯目!』で、料理担当のアキ役を演じる赤澤遼太郎、片付け担当のハルを演じる高橋健介にインタビューを行った。

前作公開から約1年での続編ですが、本作への出演が決まった時の気持ちを教えてください。

赤澤 純粋にうれしかったです。出ずっぱりで2人でお芝居をする映画はなかなかできる経験ではないので、すごくうれしかった半面、1の撮影中に2を撮る話が上がっていたので、まだお客さんの反応をもらう前で、どうなるんだろうという思いもあり、驚きでした。期待を超えた作品になっていると思いました。関係性もロケーションも、ご飯も全部の面でパワーアップしているので喜んでもらえるんじゃないかと思っています。
高橋 僕らの仕事は明日のことも分からないみたいなところもあるのでお仕事が決まってうれしいという気持ちとスケジュールが埋まってうれしいの2点ですね。あと出番が多くなりより深く作品を追及できるのもうれしかったです。撮影までの期間は多少空いていましたけど、関係値もあるので、そんなに大変ではなかったです。

2作目の撮影に臨むにあたって、1作目と心境の違いはありましたか?

高橋 そんなに意気込みすぎても空回りすることも多いと思うので、1作目をやらせていただくときと基本的には同じ気持ちでした。「作品を成功させるぞ」という思いにそんなに大きな差はなかったです。
赤澤 より楽しもうと思って臨みました。1を撮った時は、映像経験もそんなに多くはないので、現場のひとつひとつの出来事が新鮮でした。2の方がより慣れたというか、いろんなものが見えた上で演じることができるんじゃないかなと考えました。その上でアキを楽しんで演じようという思いは大事に持っていました。

撮影で1作目と違っていたところはありますか?

高橋 こういう会話とかアドリブが好きなんだとか、監督が求めてくるものが1作目で分かったので、2作目の撮影ではさらにここ欲しいんだろうなと考えながら臨めたのはやりやすかったです。

アドリブを入れたりもしたんですか?

赤澤 撮影の直前で「こういう動きしてよ」とか、「こういうふうにやってよ」というディレクションを結構いただきました。

出てくる料理にも注目ですが、特に好きだった料理はありますか?

赤澤 トマト塩ラーメンは殿堂入りだと思うので、ナポリタンがいいなと思いました。素朴な感じなんですけど、優しさというか、いざ食べてみると幸せな気持ちになるのはすごいなと思って。物語上のアキの心情とリンクしていますし、いいなと思いました。おいしかったです。
高橋 僕は柴田さんが演じる大家さんが持ってきてくれた梅ジュースです。固形物が多い中でああいうのがたまにくるとうれしい。気持ち的にも口の中的にもリフレッシュできるのはうれしかったです。

演じる上で心掛けていたことはありますか?

赤澤 ハルをずっと見ていることでした。目で追っちゃうじゃないですけど好きな人を。目線とか手の動きとか全部気になっちゃうし、そこに一喜一憂していく感じもアキらしいなと思っていました。ハルがご飯を食べる表情は前作よりもすごく見るというのは心掛けていました。

高橋さんはいかがですか?

高橋 僕は我を持ち過ぎないということです。ハルがどうということより、シリーズものになると最初はみんなで話し合ってこういう方向性で行こうかとなって、2とか3になっていくと、1回やっているのでハルはこうするだろうというのが自分の中では結構できてくるんですけど、それが俺はそう思うんですけど本当はどうかというのは別の話だと思うので、ハルはこうすると思うけどもし監督がこうじゃない?って言ったらそっちになおそうと。「いや、ハルはこうなんで」という感じは持たないようにしようと思いました。基本的には自分で考えますが。

キャラクター自身が入っているからですか?

高橋 役が入っているから馴染んでいますが、可能性を狭める部分もあると思うのでそこは柔軟に。後は周りのキャストも変わっているので、前の米山との関係はそうだったかもしれないけど今回しか見ていない人もいるから、過去も大切ですけどまずは目の前のことを成立させるのも大事かなと、柔軟にやることは根底に置いていたかもしれないです。

お2人の関係性がとても素敵に映っていますが、お互いの役について話すことはありましたか?

高橋 全くなかったですね。
赤澤 事前に打ち合わせるというよりは、カメラ前で作っていきました。
高橋 よーいドンで出してどうなるか。相手を見てお互い変わると思うので、こうしようというのはあまりなかったです。
赤澤 舞台と違って1か月の稽古もないこともあって、期間がちょっと空いていたので『2杯目』の最初の日の撮影をするときは“戻れるかな”と不安だったんですけど、自然とカメラ前で健介くんのハルと芝居をしていたら自分のアキが出てきたというか。2人で一つだとすごく感じました。自分一人で作り上げたキャラクターじゃないんだ、健介くんのハルだからこそできるアキだったんだなとすごく思いました。
高橋 僕もそうですね。

お互いの役について、前回と変わったところ、パワーアップしたと感じたところはありますか?

赤澤 ハルが料理を作っていたのがかわいかったです(笑)健介くん自身もそんなに料理をされないから、ハルが普段料理をやっていない感じと相まってかわいかったです。そうやって切るんだとか、トマトの匂いをかぐんだとか。
高橋 パワーアップで言ったら別作品で筋肉がついちゃったからガタイがよくなっていましたね。
赤澤 そうですね。撮影の後に自分の主演舞台を控えていて。筋肉が重要な役で筋トレをすごくやっていたんですけど、それを見た監督が「せっかくだから上半身脱ごうよ」となって、お風呂上りにタオルをかけて出てくるシーンが追加されました。たくましいアキでしたね。

柔軟な現場だったんですね。

赤澤 撮影場所もロケをしていた時から橋のシーンが変わったりもしました。「こっちのほうが雰囲気いいよね」とか臨機応変に変わっていきました。

ロケーションで言えば水族館も素敵でしたね。

赤澤 個人的に思い入れのある水族館で、幼少期から通っていたりしていて。
高橋 迷子になっちゃったりしてね。
赤澤 知らないでしょ(笑)あそこは楽しかったですね。アキとハルと魚みたいな画を撮りたいけど、全然うまいこと画角に入らなくて、何回かチャレンジしました。

特に印象的だったシーンはありますか?

赤澤 ちゃんと言葉にして、お互いの共通認識を得るシーンですね。観ていても照れちゃいますが、ロケーションも相まってロマンティックで好きなシーンです。
高橋 そこは観てくださるお客さんもより世界観に入り込めると思うので、僕もいいと思います。

クスッと笑えるようなコミカルなシーンもありつつ、真剣な眼差しを見せるシリアスなシーンもありますが、演じる際はどっちがやりやすいとかはありますか?

赤澤 どちらも良さがあって好きなんですけど、正直映像作品に関していえばどちらとも言えないですね(笑)舞台だとシリアスが好きでやってきているんですけど、(映像作品は)あまり数が多くないので必死です(笑)
高橋 映像はシリアスなほうが好きですね。舞台はコミカルなほうがリアクションもすぐに返ってくるので好きです。映像でコミカルなシーンは何回か同じことをして、最初はスタッフさんも笑ってくれますけど、同じものを見ていると飽きてくるので。
赤澤 (笑)
高橋 シリアスなものは何度やっても変わらないので。

今回の作品で改めて気づいたお互いの新たな一面はありますか?

高橋 水族館の撮影が午前中で、終わったらディズニーに行こうと思って、「太郎(赤澤遼太郎)も行くか?」って言ったら断られたので、意外に好きじゃないのかなと。
赤澤 いやいや…(笑)次の日も朝から撮影があるスケジュールだったので。尊敬し直しましたね、フットワークの軽さというか。
高橋 ディズニーは好きなの?
赤澤 ディズニーは好き。ただ撮影の合間に行くメンタルは(笑)
高橋 やっぱり変なのかな?
赤澤 変ですよ(笑)結構セリフ量もあるし、健介くん。ちゃんと舞浜に行って写真撮っていました。
高橋 しかも雨降ってたしね。
赤澤 健介くんの意外な一面はなんだろうな。そういったところが垣間見えたところですね。すごいと思いました。ずっと出てるのにNGを一切出さない。
高橋 家に帰ったら寝ちゃうし、結局台本を開くのも遅くなるので。

本作ではお2人が大学4年生の役です。ちょうどターニングポイントになる方が多い年齢かと思いますが、お2人がこれまでにターニングポイントになったことはありますか?

高橋 僕は「ウルトラマン」への出演が決まった時が大学3年生だったのと、その後はミュージカル『刀剣乱舞』で2.5次元という世界に入ることになったので、その2つの作品はターニングポイントとしては大きいと思います。
赤澤 僕はこの業界に入るきっかけをくれた友達ですね。元々役者になるつもりはなかったんですけど、大学1年生で何をやるか決めかねていた時に、役者を目指している高校の同級生の友達が輝いていて、「一緒に役者の道に進もうよ」と言われたのがきっかけです。その言葉がなかったらやっていなかったので、ターニングポイントですね。

本作の見どころと魅力を教えてください。

赤澤 誰かと食べるご飯っておいしいよなと思う作品です。友達にしてもハルと2人で食べているときにしても、大家さんと飲み物を飲んでいるときにしても、1人で食べたりするのもいいですけど、誰かと共有して思い出というかそれが積み重なって自分の人生がいい方向になってとか。そういうところは見どころだと思います。
高橋 ほのぼのとした作品だからこそ、お客さんが経験したことがある話だったり、これから経験する話だったりする共感性が高い作品だと思うので、僕らを見て自分が経験するときに思い出してもらえたらと思います。

ヘアメイク
SUGA NAKATA(GLEAM)

スタイリスト
小野魁人

衣装
【赤澤遼太郎】
ジャケット/57200円/Ohal(オーハル) /JOYEUX(ジョワイユ)
シャツ/30800円/SOL(ソル)/JOYEUX(ジョワイユ)
パンツ/23100円/MAISON SPECIAL
その他スタイリスト私物

【高橋健介】
カーディガン/39600円/ANEI/JOYEUX(ジョワイユ)
その他スタイリスト私物

JOYEUX
東京都港区南青山6-6-22 LUNA ROSSA南青山3階
03-4361-4464

【写真・文/編集部】

STORY
高校の同級生の秋吉純太(アキ)と藤城春継(ハル)は別々の大学に進学するも、静かな住宅街にある一軒家でルームシェアをしていた。大学4年生になり、就職活動に勤しむ2人。写真家の道に進むことを決めたハルは写真スタジオに、アキはインテリア雑貨の会社に内定が決まる。米山と麦田、あずさ、雪乃を招いた就職祝いの「たこ焼きパイ」パーティで盛り上がったその夜、アキに一通のメールが届く。それは、勤務地が大阪に決まったという知らせだった。一緒に暮らせるのも卒業まで残りわずか。寂しい気持ちとモヤモヤを抱える2人の間には、どこかよそよそしい空気が流れていた。そんなある日、ハルの姉・立夏が結婚報告をしに会いに来る。結婚の決め手になった話を聞いたアキは、ハルに友情とは別の感情を持っていることに気付く。しかしアキは、ハルにはこの感情を打ち明けないことを心に決める。一方、大阪への勤務が決まったと聞いた時から、ハルは心ここにあらずだった。このまま4年間暮らした一軒家を引き払い、穏やかで幸せだった同居生活は終わってしまうのか…。そして、社会人を迎えるアキとハルの行く末は…?


TRAILER

DATA
『アキはハルとごはんを食べたい 2杯目!』は2024年6月14日(金)よりシネマート新宿ほかで2週間限定公開
監督:川野浩司
出演:赤澤遼太郎、高橋健介
佐奈宏紀、櫻井佑樹、竹内星菜、伊織いお
青山ひかる、永山たかし、鎌苅健太
山本宗介、佐倉萌、来栖うさこ
柴田理恵
配給:クロックワークス
©たじまこと/竹書房・「アキハル2杯目!」製作委員会

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