連続テレビ小説『おむすび』で曽根麻利絵役を演じる桧山ありすにインタビューを行った。
平成時代、“ギャル文化”と出会った主人公が、やがて栄養士となり、“目には見えない大切なもの(縁・時代・人)”を次々と結んでいく、2024年度後期・連続テレビ小説『おむすび』。平成の終わりを翌年に控えた、2018年。結は管理栄養士として、“新たなステージ”に立っていた。舞台はかつて娘・花を妊娠中に通院、そして出産した大阪新淀川記念病院。患者の病状を把握し、時に話を熱心に聞きながら、状態に合わせた食事を提供していく。そして“栄養による治療・回復”を目的とした院内の特別チーム・NST(栄養サポートチーム)に参加。食と命の深い関係を学びながらも、結はさらに多くの人々と向き合い、支えていく――。
桧山 朝ドラに出るのは目標の一つだったので本当に嬉しいですし、初めてのテレビドラマでこんなに大きなお仕事をいただけたので頑張らないとなという気持ちが大きかったです。最初に「決まった」という報告を母と聞いたので「決まってよかったね」と喜んでくれました。伝えたのは家族だけですが、みんな喜んでくれたので私も嬉しかったです。
桧山 私が演じた曽根麻利絵ちゃんは流行に敏感で、かわいいものが大好きな高校生の子なんですけど、いろんな気持ちが行き過ぎてしまって、自分の見た目などに不安を抱えている女の子です。
桧山 同い年で共通する点が多いから演じやすかったです。気持ちの面でも共感できるところがあるので楽しいと思いました。
桧山 最初は麻利絵ちゃんがどんな役なんだろうと書きだしました。どんな性格かと考えたりしていたんですけど、それだけでは足りなくて、事務所の方に演技を教えていただいて、深堀して作り上げていきました。
桧山 初めてのテレビドラマということでとても緊張はしていたんですけど、現場のスタッフさんや一緒に演技をされる方々がみなさん優しくて、雰囲気も温かいので、私も落ち着いて演技に取り組めました。
桧山 関西弁を初めてしゃべったので、関西の方にも違和感ないなと思ってもらえるような自然な話し方を意識しました。あとは麻利絵ちゃんは見た目に不安がある状態なので、言葉では強く言っていても、本心の不安な部分をどうやって演技で表現するかを意識しました。
桧山 私の世代だと宮城でも普段話すときは標準語ですが、たまに“いずい”というワードが出たりはします。
桧山 関西弁の音声をいただいてそれを聞きながら覚えたんですけど、全体的にイントネーションの抑揚があるので難しかったし、どこか少しでも音やイントネーションが変わってしまうと一気に似非関西弁になってしまうので、一つ一つ音を合わせていくのが難しかったです。
桧山 みなさんには「うまい」と言ってもらえました(笑)でも、リハでやっているときに「これ絶対違う」と思うところがあって、そういうところは方言指導の方に教えてもらいながら演じました。感情を出すところとかで標準語に戻ってしまったり…。
桧山 初めて撮影の風景を見た時は、裏側ってこうなっているんだという面白さが強かったです。“ここにこれから私は入るんだ”という気持ちがあって、それを実感するたびにどんどん緊張してきて。ミスが起きないように頑張らないと思いました。
桧山 たくさんのベテランの方が出ていらっしゃるので、そこに私も仲間に入れるということで、やっぱりすごく嬉しかったです。
桧山 女優を目指しはじめた明確なきっかけは覚えていないんですけど、幼稚園の頃にモデルになりたいと思っていて、そこから大きくなるにつれてモデルや女優を目指し始めました。その中でも清原果耶さんの演技を見たのが印象に残っていて。透明感も存在感もあって、すごい自然な果耶さんの演技を見て、「私もこんな女優になりたいな」と思ったのを覚えています。
桧山 初めてテレビドラマのお仕事をさせてもらって、雰囲気も初めて知ることができたので、“今後こういうお仕事をしていくんだな”と実感しました。今後もっとドラマとかにも出て、さらにこういうお仕事をしていきたいという気持ちが強くなったと感じています。
桧山 やっぱり女優を頑張っていきたいです。桜井ユキさんと清原果耶さんに憧れていて、桜井ユキさんのように役によって与える印象が全く異なるような変幻自在な女優さんになりたいです。
桧山 私が演じる麻利絵ちゃんは不安を抱えているけれど、表では強く言っているような子です。その麻利絵ちゃんが主人公の結ちゃんと関わってどう変化していくのか、食事を食べられるようになるのかというところに注目してほしいです。
【写真/蔭山勝也、文/編集部】