バレエに打ち込む3人の少年の4年間を追ったドキュメンタリー映画『バレエボーイズ』が29日(土)に公開初日を迎え、都内の上映館で公開初日イベントが行われた。
本作はプロのバレエダンサーを目指す少年たちの姿を追う北欧発の青春ドキュメンタリー映画。ノルウェーの首都オスロを舞台に、ルーカス、トルゲール、シーヴェルトの”バレエ男子3人組”の姿を4年間に渡り追い続けた青春の記録。
イベントでは、熊川哲也氏率いる「K-BALLET COMPANY」屈指の実力派男性ユニット「BalletGents(バレエジェンツ)」で座長を務める宮尾俊太郎が登壇し、自身とバレエについて語った。
自身がバレエを始めた頃を思い出しながら「学業と両立しながらバレエに打ち込む姿が懐かしかったですね。同時に、バレエのシビアな世界もしっかり描かれていて、運命に翻弄されていく3人の姿が感慨深かった」と語った。本作の主人公3人とほぼ同年代の14歳からバレエを始めた宮尾は「テレビで熊川さんが踊っている姿を見て、『バレエってこんなにかっこいいんだ!』って衝撃を受けて。当時、僕の学校でやっている人が誰もいなかったので、挑戦してみようという気持ちになりました」ときっかけとなった出来事を語った。
本作の舞台でもあるノルウェーでオーディション経験があるという宮尾は「芸術監督に気に入っていただいて、いいお話をいただいていたんですが、ビザの関係で実現しなかった。もし、そこに受かっていたら、僕がこの映画に出ていたかもしれない」と会場の笑いを誘った。また、K-BALLET COMPANYでは、今年からボーイズのためのサマースクールが開催され、バレエ男子ブームの兆しが見える。このことについて「バレエ人口が増えればレベルが底上げされるので期待できますね。今日も小さい男の子がチラホラ見られますが、こういった映画や僕たちダンサーを通してバレエをより身近に知ることで、どんどん増えていくんだろうなと思います」と期待を込めてコメントした。
最後に「バレエは生まれ持った条件とビジュアル的な要素によって役も変わる残酷な世界。それでもがんばっていればいつか花開く事もある。だからめげずに情熱を忘れず努力してほしい」とエールを贈った。
映画『バレエボーイズ』はヒューマントラストシネマ有楽町、渋谷アップリンク、名古屋名演小劇場ほかで絶賛公開中!