1995年に公開され、国内のみならず海外からの評価も未だに高い『GONIN』の待望の続編『GONIN サーガ』が、北米最大の映画祭のひとつ第34回バンクーバー国際映画祭への招待・上映が決定した。
石井隆監督の前作『GONIN』が1995年に、『GONIN 2』が1996年にそれぞれ同映画祭にて上映されており、今回映画祭からの熱烈なオファーを受けて実現した。石井監督も本作を引っ提げて映画祭への凱旋を決定し、舞台挨拶に登壇する。
同映画祭のプログラマーであるトニー・レインズは「この凶暴な新作『GONIN サーガ』に驚きながら、石井隆について二つのことが明らかだ。一つ目は、この20年間の社会的経済的な変化の中でも彼が最先端であり続け、数少ない監督にのみ可能なことだが、今について製作につかんでいるということだ。二つ目は、日本ネオ・ノワールの、比類なきマスターであるということだ」と惜しみない賛辞の言葉を寄せている。
石井監督は「96年にモントリオールFANTASIA映画祭で”石井隆特集”があり、『GONIN』『GONIN 2』が招待上映された。その帰路、僕はトロント、バンクーバーとナイアガラを訪れた。バンクーバーは、ハードボイルド映画そのままの倉庫が並ぶ波止場にスタンドバーがある港街で、街中でカーチェイスが出来る映画コミッションのある街だから、監督にぴったしですよ、と言われたからだ。さらにその足でナイアガラの滝を訪れて遊覧船で滝の近くまで行って雨を浴び、瀑布の裏にある洞窟の中から轟々たる水膜を震える思いで見るショットを妄想しながら、僕の頭の中では東京、香港、バンクーバー、ナイアガラを繋ぐ新しい『GONIN』の構想が湧き上がり、帰国後にすぐに長いプロットを書いた。しかし、そのプロットはシナリオに昇華しないまま誰の目にも触れずに埋もれたが、あれから20年近く、再び『GONIN サーガ』がバンクーバー映画祭で招待上映されると聞き、僕は眩暈とため息が漏れた」とコメントしている。
バンクーバー映画祭は、1982年より開催されている北米最大の映画祭のひとつ。34回目の今年は9月24日から10月9日の日程で開催される。本作は9月28日と30日に上映され、日本映画としてはほかに是枝裕和監督の『海街diary』、武正晴監督の『100円の恋』、想田和弘監督の『牡蠣工場』が出品される。
映画『GONIN サーガ』は9月26日(土)よりTOHOシネマズ 新宿ほか全国で公開!
(配給:KADOKAWA/ポニーキャニオン)
©2015『GONIN サーガ』製作委員会