突如、自分だけの時が巻き戻る現象”リバイバル(再上映)”に悩まされる青年・藤沼悟が、自らの過去と対峙し、もがく姿を描く時間逆行サスペンスである本作。舞台挨拶では、主人公・藤沼悟役の土屋太鳳と満島真之介、片桐愛梨役の赤﨑千夏、伊藤智彦監督が登壇した。
主人公・悟を演じる2人は今回が声優初挑戦となるが、土屋は「悟るとして生きる時間はあまりにも大きな挑戦です。今日はすごく緊張していて、真っ白になるのを通り越して透明になりそう」と緊張している様子を表現した。満島は「アニメに声を当てるのは初めての仕事だったので、毎日ワクワクドキドキした。チーム一丸となって素敵な作品を届けられたらなと思っています」と意気込みを語った。
今回上映された第1話と第2話について、伊藤監督は「ようやく出来たぜって感じですね」と思いを語り、放送を前にして「けなされるよりは褒められたい」と心のうちを語った。土屋は「秘めた熱量を感じました」と独特の表現で作品の完成度を表現した。満島は「難しいけど魅力的」と答え、「実写では常に体とともにいるので、自分から引き剥がせない」と実写での演技と声優としての演技の違いを語った。
アフレコ中の現場について、土屋は「緊張しました。満島さんは体とお芝居がリンクしていた。悟るが転んじゃったりつまずくシーンでは、マイクの前で本当に転んでるんですよ」と現場でのシーンを語り、「自分たちがやっている仕事の現場の雰囲気とは違っておもしろいなと、刺激的でした」と声優としての仕事の難しさと新鮮さを語った。
もしリバイバルできたらいつに戻りたいかと聞かれ、土屋は「赤ちゃんの時」と即答。理由は「よく泣く子で、声をからしていたようなので、あんまり泣かないほうがいいよ、これから声の仕事をするからねって伝えたい」と答えた。満島は「自分も赤ちゃんって言おうとしていた(笑)」と答え、さらに「生まれる前に、親がどういう目線で接していたのか知りたい」と付け加えた。赤﨑は「リバイバルするのはいいけど戻ってくるのが大変だなと」とリバイバルすることへの不安を告白。続いて、伊藤監督は「僕はしたくないです。妻と出会えなくなるので」と答え、場内からは拍手が起こった。
今年の抱負を聞かれると、土屋は「今年はチームを大切にしたい。自分から意識してチームの魅力を感じたい」、満島は「自分に誠実に生きていたい。今までの自分の過去と向き合って、そこから出てきたものに嘘をつかない、抗わない」、赤﨑は「健康に過ごしたい。元気に暮らしていきたい」、伊藤監督は「無事納品すること」とコメントした。
最後に本作について、土屋は「アニメだからこそリアルな表現もあり、心がつぶれそうになる場面もありますが、だからこそ魂の暖かさを感じる作品。大きな責任を感じていますが、観ているみなさんに鍛えていただけたらと思います。前六を注ぎます」、満島は「匂いや音楽で、ふと過去を思い出すことがあるように、誰もがリバイバルを経験してる。観ている人の五感を刺激する作品です」、赤﨑は「アニメーション、ストーリー、音楽、そして演技の全てが合わさっている作品です。本当に丁寧に作られていて、続きが気になるそんな『僕街』をよろしくお願いします」とコメントした。
TVアニメ『僕だけがいない街』は2016年1月7日(木)よりフジテレビ”ノイタミナ”ほかにて放送開始!
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