1982年に公開された『セーラー服と機関銃』はこの年の邦画興行収入第1位を記録し、その後も二度TVドラマ化された本シリーズ。最新作では、橋本環奈が映画初主演を務め、本作の主題歌「セーラー服と機関銃」でソロデビューを果たすことでも話題となっている。この日、ユナイテッド・シネマ豊洲にて開催されたジャパンプレミアには、主演の橋本環奈をはじめとしたキャストと前田監督が登壇し、舞台挨拶が行われた。また、この日が17歳の誕生日である橋本に、登壇者全員でバースデーサプライズを行った。
共演者が年上の俳優ばかりの中で初主演を務めた橋本は、「一番びっくりしたのは、武田さんが50歳も離れているということ」と話し、観客からも驚きの声が上がった。そのような中でも「負けそうになったけど、泉らしく全力で真正面から立ち向かっていけたかなと思います」と満足のいく仕上がりの様子だった。
高崎市での1ヶ月間の撮影中は住み込みだったということで橋本は、「ずっと高崎にいて住んでいる福岡に戻ることもなく、休みの日も高崎を満喫していました」と答えた。
ヤクザ役に初めて挑戦した長谷川は、「堅苦しい役が続いていたので楽しかったです」と答え、「すごくいいアクションシーンがあったんですけど、残念ながらカットされちゃいました」と明かし、場内からは笑いが起きた。
高崎での撮影中に、大野の運転で宇野とともに現場に向かっていたことについて大野は「役作りも兼ねてなんですけど、僕のほうが立場は上なんですけど僕が運転して」と話すと共演者からも笑いが起きた。「ホテルに戻ると大浴場に一緒に入った」と明かした。
現場では、橋本が”組長”と呼ばれていたことが明かされると、大野は「現場での組長っぷりはすごかったですよ。スタッフの全員の名前もすべて覚えて、ちょっかいだしたりするとその人すごい嬉しそうな顔していた。現場を盛り上げていてすごく勉強になって、刺激になった」とコメントした。
現場の大変さは承知だという武田は「私も経験がある。デビュー作で20歳離れた高倉健さんが気を使ってくれた」と自らの経験を振り返りながら話した。
橋本演じる泉が機関銃を撃ち放しながら「カ・イ・カ・ン」というシーンでは、前田監督の思い通りに撮れずにOKが出なかったことで、武田は「監督の言うことなんか忘れてやりたいようにやればいい」とアドバイスしたと話し、橋本も「アドバイスがあったからうまくできた」と感謝している様子だった。
この日、17歳の誕生日という橋本に、機関銃をかたどったモチーフのケーキがサプライズで登場すると、大野は「ケーキ屋を脅して作らせました」と笑いを誘った。観客からの「組長、お誕生日おめでとう!」の大きな声とともに、橋本は「この映画をきっかけに、芯のあるいろんな役ができる女優さんになりたいと思いますし、歌ももっとがんばっていきたいです」と抱負を語った。武田からは”贈る言葉”として、名前の一部「環」という漢字の意味を「衣装を着て、願い事を秘め、王への道を歩きなさい」とメッセージを贈った。また、橋本は「一生私の先生は武田鉄矢さんです」とコメントした。
最後に橋本は「私にとって人生でただひとつの初主演映画が完成しました。夢の途中でしたが、いよいよ夢の幕開けです。本日は皆さん、誠にありがとうございます」と締めくくった。
映画『セーラー服と機関銃 -卒業-』は2016年3月5日(土)より全国で公開!
監督:前田弘二
出演:橋本環奈、長谷川博己、安藤政信、大野拓朗、宇野祥平、古舘寛治、鶴見辰吾、榎木孝明、伊武雅刀、武田鉄矢
配給:KADOKAWA
2016年/日本/119分
(C)2016「セーラー服と機関銃 -卒業-」製作委員会