本作は、アップル社の共同設立者であり、デジタルテクノロジーの常識を変えた世界でもっとも有名なカリスマであるスティーブ・ジョブズ氏の生き様が詰まった人間ドラマで、本年度アカデミー賞に主演男優賞と助演女優賞でノミネートされている。
今回、2月12日の公開を前に行われたトークイベントでは、ビジネスリーダーのジョブズ氏にちなんで、女子サッカー界のレジェンドとして澤穂希が出席し、会場に集まった約60人の大学生を前にリーダーの心得を伝授した。
ジョブズ氏がトレードマークとして着ていた黒のセーターとジーンズの姿で登場した澤は、隣に並んでいる「マダム・タッソー東京」に展示されている等身大フィギュアに興味を示し、「実物みたい!」と驚きを隠せない様子。
映画では、さまざまな困難に立ち向かうジョブズ氏の姿が描かれているが、サッカーにおいて数々の困難を乗り越えて、成功を収めてきた澤は本作について「彼の芯の強さやこだわり、信念をつらぬく姿勢が印象的でした。」とコメントし、ジョブズ氏については「常に物事に全力で取り組むリーダー格を発揮されている方ですね。」とコメントした。さらに「リーダーは背中で結果を見せる存在だと思う。」とポイントを語った。
会場の学生からはさまざまな質問が投げかけられたが、困難への解決方法について聞かれた澤は「私はまず受け入れるようにします。」と答え、続けて「必ず出口があるので。いろんな人に話をして、問題を自分の中に閉じこめないようしています。あとはなんでもポジティブに考えること。問題は必ず解決できます。」とアドバイスし、「嘘をつかない人を見つけること。」が大切だと答えた。
家庭内でのリーダーシップについて聞かれると「旦那かな?でもその時々だと思います。」と明かした。成功している人の共通点については「日頃強いこだわりがある人。そしてオン、オフがはっきりしている人。」と答え、具体的には「身近だと吉田沙保里、あとはイチローさんかな。トップを維持し続ける所がすごいと思う。」とコメントした。
本作にちなみ、自身が大切にしている言葉をMacでタイピングし発表する場面では、普段見ることのない澤がパソコンでタイピングする様子に興味津々の学生たち。見られていることが恥ずかしそうな澤が打った文字は「夢は見るものではなく、叶えるもの」という言葉。「人それぞれに夢や目標がありますが、叶えるために努力する必要がある。この言葉を見ると、がんばろうと思うんです。苦しい時はもちろんありますが、努力した分、達成感も必ず生まれてくると思います。」と言葉の意味を語るとともに、メッセージを贈った。