今から80年以上前に世界で初めて性別適合手術を受けたデンマーク人リリー・エルベの実話に基づく勇気と愛の物語である本作。命の危険を冒してでも自分らしく生きることを望んだ主人公を演じたエディ・レッドメインは昨年の『博士と彼女のセオリー』に続き2年連続でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされ、一番の理解者であり続けた妻ゲルダを演じたアリシア・ヴィキャンデルはアカデミー賞助演女優賞に初ノミネートで初受賞を果たした。
2人はタッグを組んだ『レ・ミゼラブル』の劇場公開時とDVD・BD発売時にも来日しており、フーパー監督は2012年11月のプロモーションと同年12月の皇太子殿下ご臨席のロイヤルプレミアへの参加以来、レッドメインは2013年4月のDVD・BD発売プロモーション以来の来日となった。レッドメインが日本のファンと直接交流する場に登場するのは今回が初めてで、日本一の座席数を誇る劇場のチケットは発売からわずか7分で完売した。
劇場前に敷かれたレッドカーペットに登場したレッドメインとフーパー監督は、ひとりひとり丁寧に接し、サインや写真撮影などファンとの交流を行った。レッドカーペットには、レッドメインの妻ハンナ・バグショーと並ぶ場面もあった。
その後、劇場内で行われた舞台挨拶では、「こんばんは、トムです」「こんにちは、エディです」と日本語で挨拶し、客席から登場した。前回の来日は短時間だったというレッドメインは、「今回は長く滞在し、たくさんの方にふれあい、みなさんの反応を感じることができます」と日本滞在を楽しみにしていたことを伝えた。
本作にレッドメインをキャスティングしたことについて「ぜひ彼を主役で映画を作りたい」と考えていたフーパー監督から、『レ・ミゼラブル』撮影中に「脚本は茶封筒に入れて渡された」というレッドメイン。「脚本を読みすぐにトレーラーから飛び出して監督の元に駆けつけて、『やりたいです!いつ入るんですか!』と言うと『まあ、落ち着け』と言われた(笑)」と振り返った。また実際に撮影に入ると「順撮りではないので、同じに日いろんなタイミングのリリーを演じなければいけないのが難しかった」と語った。
先日発表されたアカデミー賞の話題になると、アリシアの助演女優賞受賞についてフーパー監督は「人生で一番幸せだった」とコメントした。続けてフーパー監督は「授賞式の後は一晩中パーティに明け暮れた。明け方には彼女の携帯電話にスウェーデンの首相から『おめでとう』とメッセージが来た」と振り返った。
日本の滞在について、レッドメインは「とても満喫しています!着いた翌朝は時差ぼけで早く起きてしまい5時に築地に行ったら、その時間は観光客は入れなかった。そのまま明治神宮に行ったら美しい景色が広がっていました。その後、渋谷に行ってここでは世界一の人混みが見られると聞いていたのですが、朝5時45分ですから誰もそこにはいませんでした(笑)」と語った。また、今回が5度目の来日のフーパー監督は「浅草寺でお賽銭をあげたり、映画の成功を祈ったりしました」と答えた。
最後に、レッドメインは「自分が初めて脚本を読んだときと同じように感じてもらえれば嬉しい。20世紀最大のラブストーリーの1つだと感じました。同じように感じていただけたら嬉しいです」、フーパー監督は「愛の力は人を変えることができる。そして、自分を真の姿に変えることができる。それを発見してもらえればと思います」とメッセージを贈った。
映画『リリーのすべて』は2016年3月18日(金)より全国で公開!
原題:The Danish Girl
監督:トム・フーパー
出演:エディ・レッドメイン、アリシア・ヴィキャンデル、ベン・ウィショー、アンバー・ハード、マティアス・スーナールツ
提供:ユニバーサル映画/製作:ワーキング・タイトル、プリティ・ピクチャーズ
配給:東宝東和
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