人気漫画家・福満しげゆきの代表作を実写映画化した『ヒーローマニア-生活-』が公開初日を迎えた7日（土）に丸の内TOEIで舞台挨拶が行われ、主要キャストと監督が登壇した。

人気漫画家・福満しげゆきの代表作「生活【完全版】」を、『ソフトボーイ』や『森山中教習所』などで独特の世界観を構築し幅広いファンを獲得している豊島圭介監督が実写映画化した本作。ダメダメなフリーター・中津を東出昌大、運動神経抜群のニート・土志田を窪田正孝、情報収集力抜群の女子高生・カオリを小松菜奈、若者殴り魔の異名を持つサラリーマン・日下を片岡鶴太郎が演じ、人生初のホームレス役として船越英一郎、町を徘徊する謎のおばさん役として南海キャンディーズの山﨑静代が出演している。

公開初日に行われた舞台挨拶には、東出昌大、窪田正孝、小松菜奈、船越英一郎、片岡鶴太郎、豊島圭介監督が登壇し、さらに山﨑静代が舞台挨拶のMCに初挑戦した。

“とにかく楽しい”パーティ映画である本作にちなみ、キャストたちはバズーカ砲を引っさげて客席後方からの登場に観客からは驚きと声援で会場は大賑わい。それぞれ通路でバズーカ砲を放ちながら登壇した。MCの山﨑から挨拶を求められると、東出は「まず･･･の前にオカッパおばさんが司会（笑）」と大笑い。山﨑は「なぜ司会なのか分からないんですけどがんばります」と答えた。窪田は「土志田役をやらせていただきました･･･」と言ったところで東出と見つめあい「目が合っちゃった（笑）」と仲の良い様子を見せた。続けて「今日はパーリーナイしてください」と挨拶。小松は「一人ひとりが変人で、スカッとする部分と泣ける部分があってエンターテインメント性の詰まった作品になっていると･･･思います？」となぜか最後に他のキャストの様子を伺い、東出から「自信持って（笑）」と応援された。豊島監督は「初日を迎えられたことを衝撃的に感動しています」と感慨深げに語った。

印象に残っているシーンを聞かれた東出は「土志田（窪田）にコンビニで話しかけたときに『ななななんで僕だけなんですか』って。こういうやついるわーって思いながら一緒にお芝居しました」と挙げ、また小松について「あの何考えているか分からない目で指図されるところもグッとくる」とコメント、さらに監督について「僕らが振り切れたことをやると監督がモニターの後ろでニヤニヤしているんです。僕らは監督が好きなので監督が喜んでくれるなら嬉しいと思ってがんばってました」とエピソードを語った。

ハードなアクションもある土志田を演じたことについて聞かれた窪田は「台車をスケボーのように乗ったのは初めてですね」と撮影時の様子を語り、片岡について「すごく俊敏にかなづちを振り回していました。叩かれたところは痛かった（笑）」と語った。今回大胆なセリフも多くある小松は現場の雰囲気について「こんな感じです」と和気あいあいとしていた様子を語り、「みなさんマイペースで緊張することなく、自由にのびのびとすることができる楽しい現場でした」と振り返った。

キレキレの金づちアクションを披露する片岡は「金づちをクランクインの1ヶ月前に渡されてから毎朝練習しました。今朝もやりました。1年近くやってるルーティーンですね。ダミーのふにゃふにゃですけどね」と猛練習をしたことを明かし、共演者については「小松菜奈ちゃんは、なんとも言えない少女と女の狭間のエロスというか色気があって、本人は意識してないんですけど、ふとしたときにゾクっとしますね。東出くんは、何を考えてるか分からないところが、女性だったら母性をくすぐるんだろうなっていう色っぽさがある。窪田くんは全身から色気があって、男から見ても首筋なんか･･･」と語り、山崎は「そういう目で見てたんですか？」とコメントした。

これまでにない演技を披露する船越は「単純に見えるけど難しいんですよね」と必死の練習をアピール。また、共演者については「東出くんは見るからにイノセントで、純朴な青年ですけどものすごく酒が好きです。窪田くんは、お酒は飲みません。でもいつも物静かでストイックです。でもハイチュウが好きです。そして世の中の何よりもゴキブリが嫌いです。菜奈ちゃんは、少女のような部分と妖艶な女の色気が同居している一番いい時。撮影中でステーキを食べさせて、彼女の口元を拭いた後に指を舐めるのは、もちろｎアドリブです」と笑いを誘った。

山﨑が自分の印象を聞くと東出は「やべえやつ来たと思いました（笑）」と答え、窪田は「役として怖かった。包丁持ったらやばくないかなあと」と印象を語った後で「（山﨑と小松と東出の）3人でご飯いったんですよね。この間知って、いいなあと･･･」と寂しそうに言うと、山崎は「いつでもいくでー」と答えた。

最語に東出は「楽しい時間は本当に一瞬」とコメントし、続けて「朝から晩までやって、翌朝また仕事して、こんな楽しい映画でもそうなったり、みんな全力で作ってるんです。それは、こうやってたくさんのお客さんに観ていただくためにやっていて、自分たちのためだけならできなかったです。満員のお客さんに入っていただけることで報われるし、作ってよかったなと思います」と観客への感謝の気持ちを語り、さらに前日に大阪で行われた前夜祭後にも遅くまで働いたスタッフの話を出し、「現場にいない人たちも一丸となってこの日を迎えられたことを心から感謝します」とコメントした。それから「さあ、今日からはお祭りです。もうお祭りは始まっちゃったので、お祭り気分に乗って一緒にヒーローマニアになってください！楽しかったら楽しかったって大声で言ってください！」とメッセージを贈った。