左から、神楽坂恵、園子温監督

左から、神楽坂恵、園子温監督

鬼才・園子温監督最新作『ひそひそ星』が公開初日を迎えた14日(土)に新宿シネマカリテで舞台挨拶が行われ、園子温監督と主演の神楽坂恵が登壇した。

2015年には『新宿スワン』『ラブ&ピース』『リアル鬼ごっこ』『映画 みんな!エスパーだよ!』と監督作品が4本公開されるなど、“日本で一番多忙な監督”となった園子温監督が、自ら立ち上げたシオンプロダクションの第一回作品として制作した本作。『地獄でなぜ悪い』(2013)や『ラブ&ピース』(2015)と同じく、園監督が20代のころに書き溜めたオリジナル脚本を忠実に映画化した全編モノクロームのSF作品。

本作は25年前に絵コンテを書き留めたという園監督は「この映画で商業デビューしようと思ってたんですけど、地味で変わった内容であるということで、映画会社で作れる内容ではなかった。自主映画として自分でお金を集めて作ろうと思ったんですけど、うまくいかなかった」と当時を振り返り、「25年間机の置くにそっとしまってある状態で、シオンプロダクションを立てて、一回目の映画にしようと思った」と経緯を語った。

主演であり園監督の妻でもある神楽坂恵は、本作の構想について「知っていて、引越したびにダンボールの量がすごかった」と振り返り、「いつ撮るんだろうと思っていたが、(主人公の)洋子さんの役をやるとは思っていなかったので光栄でした」と語った。また、本作ではプロデューサーも兼務する神楽坂だが「そんなに大きな仕事はしていないんですけど、いつもは見ない大変さがあった」と語った。

本作では、主人公の鈴木洋子が宇宙船に乗って星をめぐり配達をするが、そのセットについて園監督は「25年前の絵コンテに沿って、映画100年の歴史で絶対なかった宇宙船を作ろうと思った。」と語り、「当時や心的で、映画でやってないことを探しまくって、見たこともない映画を撮りたいと思っていた。25年前の園子温を“彼”と呼んでいるんですけど、“彼”の意向に沿って、あまり台本を買えずに忠実に再現しました」と語った。

最後に、園監督は「こんな地味な映画でもお客さんが来てくれるんだぞって驚かせて見たいと思います」とメッセージを贈った。

園子温監督

園子温監督

神楽坂恵

神楽坂恵

園子温監督

園子温監督

『ひそひそ星』ビジュアル

映画『ひそひそ星』は2016年5月14日(土)より新宿シネマカリテにて公開!

監督・脚本・プロデュース:園子温
出演:神楽坂恵、遠藤賢司、池田優斗、森康子、福島県双葉郡浪江町の皆様、福島県双葉郡富岡町の皆様、福島県南相馬市の皆様
配給:日活
2016年/日本/100分

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