国内外から注目を浴びる新鋭・真利子哲也監督の商業映画デビュー作で、『桐島、部活やめるってよ』で日本アカデミー賞優秀賞を受賞した喜安浩平が真利子とともに脚本を手がける本作。柳楽優弥、菅田将暉、小松菜奈、村上虹郎という若き実力派俳優が集結する。“日本映画史上もっとも過激な108分”とまで言われるほどの、思わず目を背けたくなる衝撃作。
この日登壇したのは、柳楽優弥、菅田将暉、小松菜奈、村上虹郎と真利子哲也監督。公開に先立って行われた完成披露上映会では、柳楽が「世代交代です!」と宣言するなど若き才能溢れるキャストが勢ぞろいしており、話題となっている。
客席内にある扉から登場したキャストたちに、映画を観終わったばかりの観客は割れんばかりの歓声が上がった。初めに柳楽が「才能、魅力溢れるキャストとスタッフの方々とひとつの映画をしっかりと作り上げることができたことに感動しています」と挨拶。また、菅田も「出演できたことに感謝しています」と挨拶した。柳楽が「緊張しています」と言うと、菅田も「すごい緊張しますね、今日」と次々と緊張している様子を語ったが、MCに「柳楽さん、昨日は眠れましたか?」と聞かれ、柳楽は「超寝ましたね」と答え、菅田は「そこ、柳楽優弥でも寝れないことあるんかーってなるところ!」と突っ込みを入れ、会場は笑いに包まれた。また、上映後に拍手が起きていたことについて、真利子監督は「何が起きたんだろうと思った」と気持ちを語った。
“日本映画史上もっとも過激な108分”のコピーの通り、路上で見知らぬ人にいきなり殴りかかるなどの描写が強く、脚本を読んだ感想を柳楽は「分かりづらかったので好奇心が沸いた。なんでこんなに喧嘩しているんだろうと興味が沸いた」と出演への経緯を語った。また、ポスターでもカメラを睨みつけているような描写の主人公を演じているが、撮影時は「ずっとこんな感じで歩いてたんで、絡まれないかなと・・・」と心配していたと振り返った。菅田は、撮影前に真理子監督と「3、4時間くらい話しました。それくらい話したいことがいっぱいあった」と振り返り、「この作品の前にさだまさしさん役をやって、この後総理大臣役だったんですよ」とその役の幅広さを語り、場内からは笑いが起きた。
本作で、今までに演じたことがないキャバ嬢役で、初めて髪を茶色に染めたという小松は「金髪はいかにもという感じdあったので、茶髪がいいかなって。そこから役作りに入るのが新鮮で楽しかった」と振り返った。MCから、初のキャバ嬢役について聞かれると、菅田が「すっげー蹴られました。痛かったです」と明かすと、小松は「私も痛かったですよ」と返し、菅田は「それを言ったら男のほうが悪くなる(笑)」と苦笑いした。小松は「いい意味で遠慮しない関係だったからよかった」と語った。
続けて、俳優の山田孝之からのメッセージが読み上げられた。
以前共演した作品の出来上がりを観た時に、思ってはいたのだけれど、同事務所の先輩としての小さなプライドもあり言えなかった事実が今回『ディストラクション・ベイビーズ』での芝居を観た今は明言できる。彼の芝居はズバ抜けていて、こんな緻密で繊細なこと俺はできてないなって思う。柳楽優弥ってマジですげーよ。
―山田孝之
それに対して柳楽は「コメントいただいてから連絡したら、『(勇者)ヨシヒコ出ない?』って返ってきました」と明かし、場内は笑いに包まれた。
ここで、MCから「あの時言えなかったけど実は・・・というものを教えてください」と聞かれ、「撮影中、菅田さんのことが嫌いでした。あの役というのもあって・・・」と告白し「今は大丈夫」と言う小松に対して、菅田は「笑顔で喋れるようになってよかった」とほっとした様子だった。
最後に、真理子監督は「今見せるべき映画ができたと思います」と語り、柳楽は「多くの方に見ていただきたいです」とメッセージを贈った。
映画『ディストラクション・ベイビーズ』は2016年5月21日(土)よりテアトル新宿ほか全国で公開!
監督・脚本:真利子哲也
出演:柳楽優弥、菅田将暉、小松菜奈、村上虹郎、池松壮亮、北村匠海、三浦誠己、でんでん
配給:東京テアトル
©2016「ディストラクション・ベイビーズ」製作委員会