国内外から注目を浴びる新鋭・真利子哲也監督の商業映画デビュー作で、『桐島、部活やめるってよ』で日本アカデミー賞優秀賞を受賞した喜安浩平が真利子とともに脚本を手がける本作。柳楽優弥、菅田将暉、小松菜奈、村上虹郎という若き実力派俳優が集結する。“日本映画史上もっとも過激な108分”とまで言われるほどの、思わず目を背けたくなる衝撃作。
5月21日(土)の公開以来ロングランの大ヒットとなっている本作。今回行われた舞台挨拶には主演の柳楽優弥と真利子哲也監督が登壇した。
公開から1か月以上経ち、柳楽が「こんな時間の舞台挨拶は初めて」と言うほど遅い時間帯にも関わらず、満席で立ち見がいる会場に柳楽は「ここまでしっかりした感じじゃないと思っていた」と驚いている様子。また「メイクさんがいなくて手を抜いてしまったのが申し訳ない」と謝罪する場面も。
公開後には寄せられる反応を楽しみにしている様子の柳楽だが、出演していたドラマ「ゆとりですがなにか」(日本テレビ系列)の打ち上げで宮藤官九郎に「『おもしろかったよ』と言っていただいたのがうれしくて印象に残っています」とコメント。また同ドラマの件かシーンを見て、真利子監督は「(本作で柳楽が演じる)泰良のように見えた」と話し、柳楽は「見えちゃったんですか?」と返し、場内の笑いを誘った。また、本作出演以降、喧嘩のシーンに慣れたと話す柳楽は、同ドラマの喧嘩シーンの撮影でも「スタッフにげらげら笑われたのがうれしかった」と語った。
また、喧嘩シーンでは「本当に殴っているのか?」という質問をよく受けるという真利子監督だが「当たっていない」と答え、また部分的に少し蹴るシーンでも「大丈夫なように相当練習した」と明かした。
続けて、急遽ティーチインのコーナーになり、見終わった観客からの質疑応答を行った。この日が三回目の鑑賞という泰良と同い年の観客からは「何回見ても怖い」と話した。柳楽自身から見た泰良について、柳楽は「ここまでしゃべらなくても成立するんだっていうのが嬉しかった」と笑顔で答え、真利子監督は「コミカルでかわいらしく見えた。一生懸命喧嘩している姿がずっと見て委託なるキャラクター」と答えると、柳楽は「検索するとコメディ映画ですからね」と話し、場内の笑いを誘った。
本作が大ヒットを続けていることに対して、もっと泰良の生きざまを見たいという観客からは「続編を作っていただけないか」という要望も。真利子監督は「『ディストラクション・ベイビーズ2』の気持ちはあります」と答えると、柳楽は「大変そうだなー」と苦笑い。真利子監督は「その後の泰良を想定して書いている」と明かし、柳楽は「シリーズものにしちゃいましょうよ」と宣言すると、場内は大きな拍手に包まれた。
泰良の生きざまや演技についての評価が高い本作だが、その演出について柳楽は「監督はそこまで年が離れていないので、僕からも『こうしたほうがいいんですかね?』とか(話しやすかった)」と振り返り、また撮影時には「前もっていろいろ考えずに、現場で楽しんで毎カット撮ることを大事にしていました。役作りにこだわると逆に変になっちゃうかと」と明かした。また共演者との関係については「あまり仲良くしないようにしていました」と明かし、「菅田くんは電話に出てくれなかったですし」と話し場内からは大きな笑いが起きた。
最後に柳楽は「まだ公開しているので、機会があったら見ていただきたいです」とメッセージを贈った。
映画『ディストラクション・ベイビーズ』は全国で公開中!
監督・脚本:真利子哲也
出演:柳楽優弥、菅田将暉、小松菜奈、村上虹郎、池松壮亮、北村匠海、三浦誠己、でんでん
配給:東京テアトル
©2016「ディストラクション・ベイビーズ」製作委員会