2015年トロント国際映画祭への正式出品をはじめ、2015年英国インディペンデント映画賞男優賞、脚本賞ほかノミネートなど各国で話題の本作。『マイティ・ソー』『アベンジャーズ』シリーズのロキ役が人気の俳優トム・ヒドルストンや、『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』のジェレミー・アイアンズなど英国が誇る豪華キャストが集結。舞台となる40階建ての新築タワーマンション(=ハイ・ライズ)はラグジュアリーな内装や抜群の眺望、さらにあらゆる設備が整った夢を具現化したような理想の住居空間。上階に行くにつれ住民が富裕層になっていくハイ・ライズで巻き起こる、皮肉な現代社会のヒエラルキーの崩壊。パーティ三昧の贅沢な毎日を過ごしていたセレブたちが堕落し、崩壊していく様子をミステリアスかつアーティスティックな映像美で描く。監督はイギリス内外で評価を高めているベン・ウィートリーが務める。
今回、キャストとスタッフが作品の謎について語る特別映像が解禁された。「映画化するには今が絶好の時期だと思った」と語るウィートリー監督は「小説というより新聞を読むように毎日のように何かが起きる物語だ。バラードはかなり正確に未来の状況を予測していた」とコメント。主演のトム・ヒドルストンは、出演のオファーよりも前に原作を読んでおり、とても気に入っていたことが出演のきっかけになったという。映画の魅力については「脚本は明快でおもしろくて陰気で真実で感銘を受けた」とコメント。このマンションの設計士で最上階に住むロイヤルを演じ、『栄光のランナー 1936ベルリン』や『奇蹟がくれた数式』など日本で出演作の公開が相次ぐジェレミー・アイアンズは「脚本の階級制度のとらえ方が、とても現代的だと思えた。人間の行動に関しても同じだ」と語る。低層階に住みマンションで起こる階級闘争の鍵を握るTVディレクターのワイルダーを演じ、その演技が高く評価されているルーク・エヴァンスは「抑制されたものが解放され、人々に潜む獣性が明らかになる作品」と放す。さらに、ラングの上階に住み、彼と濃密な関係を持つことになるパーティ狂の美女シャーロットを演じるシエナ・ミラーは、本作が象徴するものとして「秩序が崩壊した時に変化する人々の様子だわ」と指摘しており、「社会が崩壊した時に本性を現してイカれていく」と語る。
同時に、ラングの堕落バージョンチラシが登場。全身が水色のペンキにまみれた物憂げな表情で首を傾げ、裾を膝までまくり上げたヒドルストンの魅力が炸裂するビジュアルとなっている。このチラシは本作の上映劇場にて配布中(一部劇場を除く)。
映画『ハイ・ライズ』は2016年8月6日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国で順次公開!
監督:ベン・ウィートリー
出演:トム・ヒドルストン、ルーク・エヴァンス、ジェレミー・アイアンズ、シエナ・ミラー、エリザベス・モス、ステイシー・マーティン
配給:トランスフォーマー
2015年/イギリス/119分
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