『永い言い訳』衣笠幸夫(本木雅弘)

本木雅弘7年ぶりの主演映画『永い言い訳』に著名時からのコメントが続々と寄せられている。

『ゆれる』(2006)『ディア・ドクター』(2009)『夢売るふたり』(2012)の西川美和監督が、『おくりびと』(2008)以来の映画主演となる本木雅弘を迎え、直木賞候補となった自らの小説を映画化した本作。人気作家の幸夫は、妻が親友とともに不慮の事故で亡くなった時、不倫相手と密会していた。ある日、妻の親友の夫・陽一とその子どもたちに出会った幸男は、幼い彼らの世話を買って出る。誰かのために生きる幸せを初めて知った幸男だが―。主人公の衣笠幸夫役に本木雅弘、さらにミュージシャンの竹原ピストルのほか、池松壮亮、黒木華、山田真歩、堀内敬子、深津絵里などの実力派俳優が名を連ねる。さらに現在開催されている第41回トロント国際映画祭のスペシャル・プレゼンテーション部門に出品され、10月に開催される第21回釜山国際映画祭「A Window of Asian Cinema」部門にも出品されることが決定している。

今回、本作に対して各界から絶賛するコメントが続々と寄せられている。

役所広司 コメント

類型的な登場人物に、ありきたりな設定を与え、ありきたりな感情を説明的に語らせる、そんな映画の真逆をいく西川監督作品。今作も先が読めない、人間の本性にカメラを向け、夫婦、親子、大人、子供たちについて深く考えさせられました。それにしても、子供の声音(こわね)、澄んだ瞳に映画の力を感じました。

香川照之 コメント

死が、残った生にもたらすものとは何か。西川美和は、最果ての状況下での人間のエゴを、渇いたキャンバスに次々と投げつけていく。ここにまた1つ、彼女の心の闇が陰鬱に炙り出された傑作が産み落とされた

松たか子 コメント

妻の残像が、夫の生活を包み込んでいるように見えたり、それが薄まって見えてきたり、何とも言えない緊張感でした。そして終盤、夫が「コトバ」に向かうときの姿が、西川さんに見えてしまいました。何故?今度、教えてください。

広末涼子 コメント

心に刺さる映画でした。光も音も美しい映画でした。胸を締めつけられる・・・愛する人を抱きしめたくなる映画です。

大久保佳代子(オアシズ) コメント

「強い人はちゃんと泣くの」という言葉にホッとした。私も泣けないほうだから。後悔はしたくないから、泣いても泣かなくても人と向き合う事に怠けちゃダメだと思った。

西加奈子 コメント

誰だって、どんな人間だって、ひたむきに生きるチャンスがあるのだ!

佐々木俊尚 コメント

私たちは夫婦関係にも親しい人の死にも、完ぺきを求めすぎなのかもしれない。見終わってそう思った。リアルな生を取り戻せる、そんな希望を感じさせる傑作。

久米宏 コメント

数カット出演の深津絵里の鋏さばきが、最後まで脳裏から離れない。西川美和監督の映画さばきが全編を束ねている。画面からレトルトカレーの香りが漂ってくる不思議。

箭内道彦 コメント

自分の弱さを知らされる映画に出逢うのは辛い。でもこの作品が愛おしいのは、作り手が自らの弱さを隠そうとしないからだろう。俳優も、監督も。幸せな夫という名の主人公。

『永い言い訳』

『永い言い訳』 (1)

『永い言い訳』 (2)

『永い言い訳』ポスタービジュアル

映画『永い言い訳』は2016年10月14日(金)より全国で公開!
原作・脚本・監督:西川美和
出演:本木雅弘、竹原ピストル、藤田健心、白鳥玉季、堀内敬子、池松壮亮、黒木華、山田真歩、深津絵里
配給:アスミック・エース
(C)2016「永い言い訳」製作委員会