1962年、フランソワ・トリュフォー監督が敬愛する偉大な監督アルフレッド・ヒッチコックにインタビューをさせてほしいと熱望し、2人は意気投合して長時間のインタビューが実現した。そして生まれた「Hitchcock/Truffaut」(「定本 映画術 ヒッチコック/トリュフォー」山田宏一・蓮實重彦訳)は、“映画の教科書”としてクリエイターのバイブルとなっている。本作は、当時の貴重なテープと、ヒッチコックを慕う10人のフィルムメーカーたち、マーティン・スコセッシ、デビッド・フィンチャー、黒沢清、ウェス・アンダーソン、オリヴィエ・アサイヤス、リチャード・リンクレイター、ピーター・ボグダノヴィッチらのインタビューを交え、時代を超えた映画術を、新鮮な視点で現代に蘇らせたドキュメンタリー。
今回、本作のメインビジュアルと予告編映像が解禁された。メインビジュアルは、ヒッチコックとトリュフォーが、1962年に対談した際に撮影されたツーショット写真。そして、『山羊座のもとに』撮影時にイングリッド・バーグマンから質問攻めにあったヒッチコックの名言「たかが映画じゃないか」がそえられている。さらに別バージョンのイラストビジュアルとして「あなたが世界中で最も偉大な監督であると、誰もが認めるとこになるでしょう」という、ヒッチコックを涙させたトリュフォーの手紙の一文と、イラストレーター和田誠による「映画に乾杯2」(1985年、キネマ旬報社)に使用された有名なイラストが使用されたデザインとなっています。
予告編映像では「ヒッチコックは映画の魔術師だよ」と話すデビッド・フィンチャーや、ウェス・アンダーソン、マーティン・スコセッシ、黒沢清監督らが映画監督の教科書的存在の「映画術 ヒッチコック/トリュフォー」にいかに影響を受けたかをインタビューで証言している。ヒッチコックの代表的な映画『めまい』『サイコ』『鳥』『マーニー』などの名シーンもちりばめられ、最後を締めくくるヒッチコックの「映画䛿観客のためのものだ。裏切るわけにはいかない。そう思うだろ?」という一言が、映画ファンの胸を熱くする予告編となっている。
本作は、10月25日(火)から開幕する第29回東京国際映画祭特別上映作品として出品され、ケント・ジョーンズ監督の初来日が決定している。
映画『ヒッチコック/トリュフォー』は2016年12月10日(土)より新宿シネマカリテほか全国で公開!
監督:ケント・ジョーンズ
出演:マーティン・スコセッシ、デビッド・フィンチャー、アルノー・デプレシャン、黒沢清、ウェス・アンダーソン、ジェームズ・グレイ、オリヴィエ・アサイヤス、リチャード・リンクレイター、ピーター・ボグダノヴィッチ、ポール・シュレイダー
配給:ロングライド
2015年/アメリカ、フランス/80分
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