戦後日本文学の最高峰とも称される遠藤周作の「沈黙」(新潮文庫刊)をマーティン・スコセッシが映画化した本作。17世紀江戸初期、激しいキリシタン弾圧の中で棄教したとされる師の真実を確かめるために、日本にたどり着いたポルトガル司祭の目に映った想像を絶する日本。人間にとって本当に大切なものとは何かを、壮大な映像で描いた歴史大作。アンドリュー・ガーフィールド、リーアム・ニーソン、アダム・ドライバーに加え、窪塚洋介、浅野忠信、イッセー尾形、塚本晋也、小松菜奈、加瀬亮、笈田ヨシら実力派豪華キャストが集結。
今回解禁された写真は、2人の日本人が演じる重要なキャラクターが映し出されている。窪塚洋介はキーとなる男キチジロー、浅野忠信は棄教を迫る通辞を体現している。棄教したとされる師の真実を確かめ、布教するために日本を目指す若き司祭ロドリゴ(アンドリュー・ガーフィールド)とガルペ(アダム・ドライバー)は、マカオで日本人キチジローと出会う。キチジローは、2人の司祭を長崎へと導くガイドとなり、その後のロドリゴの軌跡に重なって登場し、信念に生きようとする司祭と対比を為す重要なキャラクターである。人間の弱さを抱えるキチジローを演じた窪塚に対してスコセッシ監督は「力強く演じているだけではなく、心から正直に演じていて、役を心底理解していた。目の前でキチジローが作り上げられていくのを目の当たりにした」と絶大な信頼を寄せている。
さらに、通辞役の浅野忠信は、長崎奉行にとらえられたロドリゴに棄教を迫る通訳として、流暢な英語を披露する。浅野の場面写真は、長崎の奉行屋敷での通辞をとらえたカットで、背筋を伸ばして鎮座し、凛とした佇まいで誰かを見つめるその姿が印象的だ。「監督とのオーディションで言葉を超えた感覚を共有できた」と語る浅野に対してスコセッシ監督は「彼はキチジロー役のオーディションを受けたが、過去の出演作品を観て、通辞役が良いのではないかとオファーした。結果はパーフェクトだった」と語っている。遠藤周作が原作執筆にあたってテーマとしたのは“人間の弱さ”。強い信念を持って日本にたどり着いた若き司祭ロドリゴに執拗にまとわりつくキチジロー。一方、狡猾な言葉を繰り出して宣教師の信念を屈服させようとする通辞。窪塚洋介と浅野忠信が演じる2人の日本人キャラクターは、物語の鍵を握る重要なキャラクターだ。
映画『沈黙-サイレンス-』は2017年1月21日(土)より全国で公開!
監督:マーティン・スコセッシ
原作:遠藤周作「沈黙」(新潮文庫刊)
出演:アンドリュー・ガーフィールド、リーアム・ニーソン、アダム・ドライバー、窪塚洋介、浅野忠信、イッセー尾形、塚本晋也、小松菜奈、加瀬亮、笈田ヨシ
配給:KADOKAWA