この秋から冬にかけて公開される洋画、邦画の話題作をいち早く見ることができる特別招待作品部門。本作は、史上最悪の猟奇殺人鬼・カエル男を追い詰めていく刑事が、1分1秒と追い詰められていく様子を過激な描写と緻密なストーリーで描く。
この日、大友啓史監督とカエル男のみが登壇と発表されていた中で、急きょ決定した小栗旬。前日に東京・有楽町で行われた試写会に引き続き2日連続となった小栗の登壇。思わぬゲストの登場に場内は歓声が巻き起こり、大盛り上がりとなった。
本作は、第49回シッチェス・カタロニア国際映画祭や第21回釜山国際映画祭でも上映されているが、海外での反応について大友監督は「シッチェスの釜山もエッジの効いた作品が好きな映画祭で、思った以上に熱狂していただいて嬉しかった」と笑顔で答えた。また、過激描写が持ち味でもある本作だが「過激な表現はありますけど、大人の方にも楽しんでいただけるドラマ表現、家族の表現も押さえたつもりですので、いろんな楽しみ方をしていただければ」とコメントした。
また、大友監督は本作について「後味の悪さが持ち味の映画」と表現し「今までやってきた作品の中とは違うものを持ち帰っていただく作品」とコメント。さらに「理解できないものが、ふいに襲い掛かってくる感覚が、に保温に生まれ始めている気がする」ことが本作を作ったきっかけと語った。
ここで大友監督が「小栗君じゃないけど、友だちを連れてきた」と紹介し、カエル男が登場。同時にステージの逆側から小栗が登場すると、大友監督は「やったな!」が興奮気味に話すと、小栗は「監督が一人でやっていると聞いたので」と答えた。さらに急きょ登壇した小栗へのQ&Aが行われることになると、観客からは次々と手が上がった。最初に「試写を見た人から恐いと聞いたが、撮影中に怖いと思ったか」と聞かれた小栗は「その状況が目の前にあるので、現場で見たほうがきつかったシーンはたくさんありました。目をつぶりたくなるような現場が多かった」と振り返った。
続けて、中国からの留学生から、中国などへの進出について聞かれると「お話をいただければすぐに、どこにでも行きたい」と答え、さらに「日中韓、インドネシアとも組んで、アジアという枠でおもしろいものを作れたらと考えいます」と語った。また、本作で過酷な状況での撮影を行った後で役から抜ける苦労はあったかと聞かれ「撮り終えたのが12月28日で、残り数日と年明け三が日は餅を食い続けていたのですっかり忘れてしまいました」と笑いを誘った。
最後に大友監督は「今日は僕もすっかり騙されてしまいました。みなさんも気持ちよく騙されていただいて、気に入ったらいろんな方に伝えていただきたい」とメッセージを送った。
第29回東京国際映画祭は2016年10月25日(火)~11月3日(木)に六本木ヒルズ、EXシアター六本木ほかで開催!
映画『ミュージアム』は2016年11月12日(土)より全国で公開!
監督:大友啓史
出演:小栗旬、尾野真千子、野村周平、丸山智己、伊武雅刀、田畑智子、市川実日子、大森南朋
配給:ワーナー・ブラザース映画
© 巴亮介/講談社 © 2016映画『ミュージアム』製作委員会