本作は、松田龍平x山下敦弘監督が放つ“愛すべきおじさん”が主役のホームコメディ&ロードムービー。ぼく=春山雪男(小学4年)の“おじさん”は、大学の臨時講師で哲学者を自称するものの、床に寝転がってマンガを読み、時にはぼくをダシにお母さんからお小遣いをもらうこともある大人。雪男はそんなおじさんを題材に作文を書くことにするが―。“おじさん”を松田龍平、甥っ子・雪男役を大西利空、“おじさん”が一目惚れするマドンナ役・真木よう子を始める。
今回の舞台挨拶には、松田龍平、真木よう子、大西利空、宮藤官九郎、山下敦弘監督の5名が登壇。さらにハワイアン航空のCAと宍戸支社長が応援に駆け付けた。
本作で“愛すべきおじさん”を演じる松田は「“おじさん”(の役)が来たなっていう・・・」とオファーを受けた時の心境を明かし「自分なりの“おじさん”を追求していきたいという気持ちでやらせていただいた」と挨拶した。また、おじさんについては「行動力ありますよね」と語り「どんな映画になるんだろうと始まったら妙な雰囲気で、ご飯を食べるシーンも妙な雰囲気があった。これはおもしろいぞとなって、だんだんとテンションがあがっていった」と振り返った。真木は自身の役どころに「明朗快活な役で、私にそのイメージがなかったから、第7候補くらいだったんじゃないかって疑いがあって・・・」と笑いを誘った。また「マドンナ役は女優として一度はやってみたいと思ったので二つ返事だった」と語った。
また、本作に役者として参加する宮藤は共演する松田について「このまんまです。龍平くんがいるなと思ってたら、ぼくのおじさんになってた。自然でした」とコメント。対して松田は宮藤について「初めて会った時に、口ひげに着物を着ていて、いつの時代か分からなかった」と話すと、工藤は「僕もわからなかったです」と答え、笑いが起きた。また、プロデューサーから「シリーズ化したら脚本を書いてほしい」という要望があることを伝えられると宮藤は「『ぼくのおとうさん』っていう映画を作ってほしいですよね。なんで、おとうさんを通り過ぎておじさんなのかと。わかってるけど傷つきますよね」と笑いを誘った。
本作は“ぼく=雪男”を主軸に話が展開されるが、雪男役を演じる大西は「ハワイでの撮影は、現地の方が参加していて雰囲気が違った。体が大きくと威圧感があった」と初めての海外に驚いていた様子。しかし、山下監督に「利空が一番仲良かった」と話を振られると「ホテルで、外国のスタッフさんとごはんを食べてるときも、しゃべれないけどわかる言葉で表現してたらおかしな言葉になっちゃった」というエピソードを明かした。また、松田はハワイでの撮影について「最高でした」とコメント。さらに「ダラダラするのが好きなんですけど、利空がプール行こうって誘ってくれて、一緒に外に飛び出した」と話すと、浮かれないように心掛けていたという山下監督は「今思うとなんで行かなかったのかなと。浮かれていいところですよね」と後悔している様子だった。
ここで、ハワイがロケ地だったことにちなみ、ハワイアン航空のCAと宍戸支社長が登場。キャストと山下監督にレイのプレゼントが行われたが「ない・・・」とつぶやく大西には、特別プレゼントとして、真木からレイがプレゼントされ、松田からハワイへの往復航空券が渡されると「言葉が出ません。すごくうれしいです!」と満面の笑顔を見せた。さらに誰と行きたいかを聞かれた大西は「家族・・・(ペアなので)ひとりですけど、誰か探します」と答えた。
最後に松田は「映画が出来るまでコメディ映画って知らなくて、夢中でおじさんをやってきて、それがよかったと思いました。大人が子どもと同じ目線で、一緒に笑って観れる映画ができました」と本作をアピールした。
映画『ぼくのおじさん』は2016年11月3日(木・祝)より全国で公開!
監督:山下敦弘
原作:北杜夫「ぼくのおじさん」(新潮文庫刊『ぼくのおじさん』所収)
出演:松田龍平、大西利空 (子役)、真木よう子、戸次重幸、寺島しのぶ、宮藤官九郎、戸田恵梨香
配給:東映
(C)1972 北杜夫/新潮社
(C)2016「ぼくのおじさん」製作委員会