21年前に公開された本作『Smoke』が、デジタルリマスター版として再び公開されることについて、井関は「再上映するということは褒めていただけたということ。単純にすごく嬉しい」と喜びを見せたが、戸田は「21年も経ったなんて信じられない。私の中では10年ぐらいの感覚。とんでもなく時が過ぎていくわ」と感慨深げに語った。
また、本作で製作総指揮を務めた井関は、製作の経緯を「(原作者の)オースターのニューヨーク三部作を読んでいた私は彼の大ファンでした。ちょうどウェイン・ワン監督が日本に来ており、ニューヨーク・タイムズ紙に載った本作の原作でもある『オーギー・レンのクリスマス・ストーリー』の切抜きを見せられて感激。ポール・オースターの大ファンでもあったので、ほとんどその名前だけに反応し『制作したい!』と言いました。それが始まります」と振り返った。
本作の製作費が約550万ドルであったことに話が触れられると、井関は「当時の日本円で7~8億円くらいですかね」とコメント。戸田は「うわー、すごいわね」と驚いている様子。しかし、井関から「戸田さんが(字幕を)やっているのは、いつも100億円のばかりでしょ」と突っ込まれると戸田は「お金のことって分からないのよ」と苦笑。
続けて、製作時のエピソードについて、井関は「ポール役とオーギー役は最初ティム・ロビンスとトム・ウェイツに決まっていたんです。ですが、ティム・ロビンスは途中で『ノー』と言い出し、トム・ウェイツは夫婦問題で行方不明。結果、ハーヴェイ・カイテルがオーギー役、ウィリアム・ハートがポール役になりました」と明かした。
1995年に日米合作として製作された『Smoke』。香港出身のウェイン・ワンが監督を務める。原作は、アメリカの作家ポール・オールスターによる短編「オーギー・レンのクリスマス・ストーリー」。ポール・オールスターは本作の脚本も担当している。NYのブルックリンにある小さな煙草屋を舞台に、店主オーギーと常連客の作家ポールを軸に、町の人々の偶然の出会いや見えない絆を描く。
映画『Smoke』デジタルリマスター版はYEBISU GARDEN CINEMAにて上映中!全国順次公開!
監督:ウェイン・ワン
出演:ハーヴェイ・カイテル、ウィリアム・ハート、ストッカード・チャニング、ハロルド・ベルノー、フォレスト・ウィテカー、アシュレイ・ジャッド
配給:アークエンタテインメント
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