観客の拍手で迎えられ舞台挨拶の幕が開けると、上条春太を演じた佐藤は「初出演で初主演をやらせて頂いて、僕にとって本当に思い入れの深い作品になりました。昨年の1月ごろから映画の準備をしているので、やっと公開を迎えられて嬉しい気持ちです」と喜びを見せた。前日に行われた第40回日本アカデミー賞で新人俳優賞を受賞した橋本へ拍手が送られると、感謝の気持ちを述べ「昨年の9月に初めて試写会で出来上がったハルチカを観て、早くみなさんに観ていただきたいと思っていたので、こうして無事に公開初日を迎えることができて嬉しく思っています」と語った。
佐藤は今の気持ちを「初めての映画なので、公開初日も初めて経験するんですけど。僕達が一生懸命作ってきたもの、温めてきたものを今から全国のみなさんにお届けするということが感慨深くて少し信じられない」と心境を明かした。橋本は「楽器がすごく大変だったんですけど、頑張ってよかったなと思えるようになった。まずは観てほしい気持ちが一番ですね!」と笑顔を見せた。小出は「みんなすごく練習をやっていて、吹奏楽部みたいな感じで。仲良くなっていてリアルな学生のような雰囲気でやっていました」と振り返った。
見どころを問われると佐藤は「ハルタがチカちゃんに蹴られるというか・・・幼馴染の距離感が出ているシーンですかね」と答え、本当に蹴られていることを明かすと「環奈ちゃんはちょっと気を使ってくれたんですけど、市井監督が小さい声で“もっと・・・”とおっしゃってて(笑)」と笑いを誘った。本シーンで橋本は「ハルタとチカの距離感が言葉じゃなくても観ただけでわかるような大事なシーンだったので、監督が鬼になって“もっと、もっと!”と言うので蹴りましたね」と語り「試写会で映像観た時に、私こんなやってたんだな、と自分でも引きました」と明かし、笑いを誘った。
監督からサプライズで『卒業証書』を授与されると、橋本は「早くハルチカを観ていただきたいという気持ちもありますけど、プロモーションとか撮影も終わっちゃうんだなと思うと寂しい気持ちになります。私自身、昨日卒業式があって出られなかったんですけど、こうして監督から卒業証書を受け取ることができて嬉しいです」と感謝の気持ちを述べた。
初野晴による大ヒット青春小説を佐藤勝利(Sexy Zone)と橋本環奈のW主演で実写映画化した本作。幼なじみの強気なチカと弱虫ハルタが、吹奏楽を通して気持ちをつなげてゆく純愛ストーリー。本作が映画初主演となる佐藤勝利はちょっと頼りないけど気が優しいホルン奏者という美男子・ハルタ、橋本環奈はハルタと幼なじみで少し気は強いがまっすぐで明るいフルート初心者の女子高生・チカを演じる。2人ともホルンとフルートは初挑戦だが、約4か月間の猛練習を経て見事な演奏を披露している。
【取材・写真・文/蔭山勝也】
映画『ハルチカ』は2017年3月4日(土)より全国で公開!
監督:市井昌秀
原作:初野晴「ハルチカ」シリーズ(角川文庫)
出演:佐藤勝利(Sexy Zone)、橋本環奈/恒松祐里、清水尋也、前田航基、平岡拓真、上白石萌歌、二階堂姫瑠
配給:KADOKAWA
©2017「ハルチカ」製作委員会