満席となった会場で見終わったばかりの観客の前にキャストが登場すると、場内からは拍手と声援が巻き起こった。撮影期間中に13歳になった主演の原菜乃華は、本作について「覚悟を決めた作品」と表現。さらに「今まで女優さんになりたいけどなれなかったらどうしようと考えることもあったけど、何が何でも女優さんになろうと決心した」と決意を新たにしたことを明かした。
劇中ではその原を見守る役目となる松井玲奈は「こんなにかわいい子を見守れるとは、なんて幸せな仕事なんだろうと思った」とコメントし「姉妹とは違う母性本能が大事になるので、母という存在に近づけるように監督とお話しして役を作った。いい経験ができたと思います」と笑顔を見せた。また、その言葉を聞いた酒井麻衣監督は「物語が形になるにあたって松井玲奈さんの存在が大きかった。喫茶店のお姉さんが松井さんだったらどうなるんだろうというところから話ができたので感謝しています」と気持ちを語った。
本作で、主題歌も担当するチャラン・ポ・ランタンのももは、劇中で自撮りを原に教えるシーンを挙げ「どの角度からとってもかわいく写ってるので、それを見ながら『へたくそすぎでしょ!』と言ったけど、“めちゃくちゃかわいいけどね”って心の中では思ってた」と笑いを誘った。また、本作出演に当たり、酒井監督があて書きをしたという吉田凜音は「(演じる役は自分に)近いところがある。菜乃華ちゃんと走り回ったり、一緒に遊んだり、素敵な作品に関わらせていただいてすごい嬉しいです」と撮影現場での様子を明かした。
最後に酒井監督は「人が誕生することが、物語が生まれる瞬間だと思う。誕生日に“生まれてきてくれてありがとう”と言われることがあると思うんですけど、これからは両親などに“産んでくれてありがとう”と言えるような映画になっていたらいいなと思います」とメッセージを送った。
『いいにおいのする映画』で注目された酒井麻衣監督の商業デビュー作である本作。13歳の新星・原菜乃華が主人公ナノカを演じる。また、ナノカが不思議命に導かれて迷い込んだ喫茶店を1人で切り盛りしている若き店主・リナ役を、SKE48卒業後、映画初出演となる松井玲奈が演じる。リナは、物語の重要なキーパーソンとなる。
映画『はらはらなのか。』は2017年4月1日(土)より新宿武蔵野館ほか全国で公開!
監督・脚本:酒井麻衣
出演:原菜乃華、吉田凛音、粟島瑞丸、チャラン・ポ・ランタン、micci the mistake、上野優華、広瀬斗史輝、水橋研二、松本まりか、川瀬陽太/松井玲奈
配給:SPOTTED PRODUCTIONS
©2017「はらはらなのか。」製作委員会