寺田心、サルー・ブライアリー

『LION/ライオン ~25年目のただいま~』のイベントが3月13日(月)に東京・ユニセフハウスで行われ、本作主人公のモデルで原作者のサルー・ブライアリーが来日、ゲストとして子役の寺田心が登壇した。

今回のイベントでは、初来日となるサルー・ブライアリーが実際に体験した驚愕と奇跡の体験を語ったほか、来日を歓迎するゲストとしてドラマやバラエティで活躍する子役・寺田心がサルーに質問をするなど貴重なトークが展開された。

「この映画は、しっかり座ってシートベルトを締めて楽しんでほしい」と冗談を交えながらも、本作の驚愕の展開を独特の表現でコメントしたサルー。自身の体験が映画化されたことについて「自分の話だし、観る前は何も感じないんじゃないかと思っていた」と振り返ったサルーだが、実際に鑑賞すると「次々と起こる出来事にドキドキしている自分がいた。当時の自分に引き戻された」と明かした。さらに、改めて「自分の幸運と、親に対して感謝した」と語った。また、自身の経験から「養子縁組に対してもっと門戸を開けてほしい」と思いを明かし「家族を作る選択肢の一つにしてほしい」と語った。

劇中で、サルーの子供時代を演じたサニー・パワールについては「素晴らしい役者。生き生きとした子供で、彼の表情はとても深い。自然な演技ができる」と絶賛し「私の役をやってくれることは幸運だと思う」と感謝の気持ちを明かした。続けて、日本で子役として活躍する寺田心が登壇し、映画について「お芝居だと分かっているけど、僕だったらどうするんだろうと考えて胸が苦しくなりました」とサルーが迷子になった年に近い寺田ならではの感想が語られた。

さらに寺田はサルーに「迷子だった時はどんな気持ちでしたか?」、「25年越しに会った時にお母さんはすぐに分かりました?」と質問。サルーは「何秒か経って分かった」と明かし「25年経って年を取ったし、ちょっと時間はかかったけど、顔つきを見てお母さんだと分かりました」と家族の絆があることを示した。そんなサルーを見て、寺田は「サルーさんみたいに、どんな時でも諦めない立派な大人になりたいです」と尊敬しているよう眼差しを見せた。

最後に寺田は「世界に悲しい、辛いお友達がいることはなんとなくしか知りませんでした。この映画を見て、もっと世界のお友達のことを知りたいと思いました。今できることは何だろうと思った時に知ることが大事だと思いました。たくさんの人たちに観て、知って欲しいと思いました」、サルーは「ものすごい旅路だと言える。最初から最後までいろんなことが起こります。リラックスして、自分とは違う人生を観て楽しんでもらえればと思います」とメッセージを送った。

トロント国際映画祭で最高賞にあたる観客賞次点1位の高評価を獲得し、第74回ゴールデングローブ賞では作品賞を含む4部門(作品賞、助演男優賞、助演女優賞、作曲賞)にノミネートされた本作。インドで迷子になった5歳の少年が、25年後にGoogle Earthで生まれ故郷を探すという驚愕と感動の実話を、デヴ・パテル、ルーニー・マーラ、ニコール・キッドマンら豪華キャストで描く。本作が長編映画監督デビュー作となるガース・デイヴィスがメガホンを取る。

サルー・ブライアリー

寺田心

寺田心、サルー・ブライアリー


映画『LION/ライオン ~25年目のただいま~』は2017年4月7日(金)よりTOHOシネマズ みゆき座ほか全国で公開!
監督:ガース・デイヴィス
出演:デヴ・パテル、ルーニー・マーラ、ニコール・キッドマン、デヴィッド・ウェンハム
配給:ギャガ
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