読んでイヤな気持ちになる最悪の結末だが、後味が悪ければ悪いほど“クセ”になってしまう魅惑のミステリー<イヤミス>の傑作である秋吉理香子の小説「暗黒女子」が原作の本作。舞台はセレブな名門女子高、カリスマ女子高生・白石いつみの謎の死を巡り、彼女をとりまく文学サークルの仲間たちの壮絶なダマし合いが始まる―。若手演技派女優・清水富美加と、ティーンに絶大な人気を誇る飯豊まりえがW主演。さらに清野菜名、玉城ティナ、小島梨里杏、平祐奈と旬な若手女優が競演する。
今回解禁されたメイキング映像では、他の生徒を照らす太陽のような存在であったいつみがメンバー達を屋上に呼び出し、恐ろしい“裏の顔”を初めて露わにするシーン。予告編でも見られる暗黒感たっぷりの衝撃の「い・や・だ」を言い放った後、この意味深なセリフを吐き自ら身を投げたとも取れる飛び降りを見せる緊迫さに満ちたシーンとなっている。
この場面の撮影は茨城県水戸市で行われたが、この日は台風が迫り直撃も危ぶまれていた昨年8月のある一日。物語の中心人物として、他のキャラクターや観客を“ちゃんと”裏切り、“完璧に美しく”身を投げることが求められた飯豊は、朝から誰とも口を利かずナーバスになっていたという。さらに強風と雨が吹き荒れ、時間的にも切迫し、場合によっては身の安全も保証もできない難しい条件の中で、飯豊は一発OKでこの場面を完璧に演じきった。
ヒロインを演じた『MARS~ただ、君を愛してる~』に続く仕事となる耶雲哉治監督は、飯豊の性格をよく知るがゆえ、いつみを演じるに当たり自信を持てていないことに気付いていたという。「この屋上のシーンを撮った日が飯豊さんが自分の殻を破った日ではないかと思います」と振り返り、さらに「『い・や・だ』というセリフにすべてを駆けるという彼女の意気込みや、そこまでにため込んだものをここで爆発させようというムードがすごく伝わってきました。この場面はそれに続けて撮っていますが、あのセリフを完璧に演じられて、キャラクターを完全に裏返す演技ができたことで、彼女の中でもこの日で変わったような気がします」と彼女の変化について語り「物語の主役として勢いよく飛び降りるということを、こちらから何も言わずともやってくれました」と飯豊を称えた。
映画『暗黒女子』は2017年4月1日(土)に全国で公開!
監督:耶雲哉治
原作:秋吉理香子「暗黒女子」(双葉文庫)
出演:清水富美加、飯豊まりえ、清野菜名、玉城ティナ、小島梨里杏、平祐奈
配給:東映/ショウゲート
©2017「暗黒女子」製作委員会 ©秋吉理香子/双葉社