「月刊アフタヌーン」(講談社刊)で連載され、その圧倒的な画力と斬新な殺陣描写により「時代劇」というジャンルを超えたと話題を呼んだ本作。木村が演じるのは、不死身の体を持つ剣士・万次。「面倒くせぇ」が口癖だが、頼りがいのある男が引き受けたのは、“最初で最後”の少女の用心棒だった。海外の映画祭でも高く評価されている三池崇史監督がメガホンを取る。主題歌はMIYAVIが担当する。
本作では、公開を前に木村拓哉と杉咲花が全国10都市を巡る大規模キャンペーンの実施が決定。撮影地・京都を皮切りに全国10都市(大阪・福岡・広島・熊本・新潟・仙台・札幌・静岡・名古屋)の“住人”に会いに日本を縦断する「全国の“住人”に会いに行きます!ニッポン“無限の旅”」キャンペーンで、その総移動距離約7300kmは日本列島を約2.5回縦断する距離に匹敵。数々の映画で主演を務めた木村にとっても、映画PRで全国10都市を巡るのは今回が初となる。
そして今回、お花見シーズン真っ只中の春の京都の特設ステージ前には、招待された1000人の一般客だけでなく、二人を一目見ようと会場の隣にある公園にまで人が押し寄せ、予想を超える約2000人がロームスクエアに集結した。木村と杉咲が登場すると会場からは大歓声が沸き起こり、観客と共にこの“無限の旅”の門出をお祝いした。
京都での撮影について木村は「京都は素晴らしい場所で、作品の時代背景を考えても、この場所はもっと適した撮影場所だと思います。撮影は、極寒の山の中だったので、白い息が、斜光によって横や後ろからだと写り込んでしまう。そのため、出演陣には氷が入った紙コップが配られ、口を冷やして臨みました。衣装は着流し、素足に履物のスタイルでしたが、カイロを一枚も撮らず臨みました」と撮影時の様子を明かし、杉咲も「いま同じ話をしようと思いました(笑)私はじんわりと温まりました」と続けた。さらに「劇中の万次さんは、体を張ってまで凜を守ってくれる用心棒です。撮影現場でも相手の事を気遣い、私の事を思いやってくれるんです。万次さんと、木村さんは、共通するものがあると思います」と息の合ったやり取りを見せた。
全国10都市を巡るキャンペーンの発表について木村は「直接こうやって皆さんとちゃんと向かい合って作品を手渡せることっていうのは、一番嬉しいことなので、すごく楽しみです。ちょっと特別な思いになってしまうかもしれないけれど、このような特別なキャンペーンを通じて再び熊本にいけるのは、すごく楽しみです」と喜びを表現し、杉咲は「キャンペーンでこんなにたくさんの都市に行くのは、私にとって初めての経験で、ドキドキしているんですけど、木村さんもおっしゃったように、直接皆さんに自分の足で作品をお届けできることは、本当に嬉しくて、とても楽しみです」と意気込みを語った。
三池組に初参加の木村は「共通の言語はもちろん日本語ですが、自分の感覚としては、海外の撮影舞台に参加している印象でした」と撮影を振り返り「杉咲さんはもちろん、役者の皆さん全員がワンカットを全力で臨み、今日、太秦のスタジオで当時のスタッフと再会致しました。皆さんから『おかえり』と言ってくれたので『ただいま』って応えました。スタッフの皆さんには感謝をしています。本当に良い現場に参加できたと心強く思います」と京都の地へ訪れた喜び、そしてスタッフへの感謝を明かした。
春の京都について木村は「やっぱり桜が良いですよね。実は暖かい京都は初めてなんです。寒くない京都は、個人的にはなんだか違和感がありますが、神社を回ってみたりしたいなと思います。昨日、杉咲さんと収録で嵐山に行きました。早朝6時頃の嵐山しか知らないので、こんなに多くの観光客がいるんだなと思いました」と撮影時との違いに驚いた様子。杉咲が「私は、かき氷が好きで、撮影中も食べに行って、寒かったので震えながら食べていました。暖かくなったのでちょうど良いかな」とコメントすると、木村は「昨日収録で、杉咲さんが『かき氷が食べたい』と言い出したので、お店を探しに回ったのですが、当然この時期にはありませんでした(笑)7月からだと言われてしまいました(笑)」と明かし、会場は笑いに包まれた。
最後に、木村は「最初から最後まで、ワンカットも見落とすことなく、受け取って欲しいので、映画館の客席に着かれる際には、必ずお手洗いをすませて、頭から最後まで堪能してほしいと思います」とメッセージを送った。
映画『無限の住人』は2017年4月29日(土・祝)より全国で公開!
監督:三池崇史
原作: 沙村広明「無限の住人」(講談社『アフタヌーン』所載)
出演:木村拓哉、杉咲花、福士蒼汰、市原隼人、戸田恵梨香、北村一輝、栗山千明、満島真之介、金子賢、山本陽子、市川海老蔵、田中泯/山﨑努
配給:ワーナー・ブラザース映画
©沙村広明/講談社 ©2017映画「無限の住人」製作委員会