バリー・ジェンキンス監督
©写真:AP/アフロ

本年度アカデミー賞作品賞に輝いた『ムーンライト』のバリー・ジェンキンス監督インタビュー映像が解禁された。

本作は、マイアミを舞台に、自分の居場所とアイデンティティを探すある少年の成長を[少年期][ティーンエージャー期][大人になるまで]と3つの時代構成で描く。ドラッグ、いじめ、虐待、父親の不在など、たくさんの傷を負いながらも、強く生きる主人公の姿が魅力的な作品。エグゼクティブプロデューサーをブラッド・ピットが務め、麻薬常習者の母親を『007』シリーズのナオミ・ハリス、主人公の少年の面倒を見る麻薬ディーラーを人気ドラマ「ハウス・オブ・カード 野望の階段」のマハーシャラ・アリが演じる。

今回、本作のバリー・ジェンキンス監督のインタビュー映像が解禁された。第89回アカデミー賞で作品賞、脚色賞、助演男優賞を受賞した本作。ジェンキンス監督は、原作と出会ったいきさつについて「もともとは(原作者の)タレル・マクレイニーが戯曲として書き始めたものなんだ。当時は知らなかったんだが、タレルも僕もボルシチ映画祭に参加していたんだ。タレルはこの戯曲をA・ヘビバとL・レイヴァに託して、彼らからは僕の元へは『馴染の世界かも』って言われて渡されたんだ。読んでみて彼らの言っている意味がわかった。実はタレルと僕の生い立ちはとても似通っていて、住んでいた地区も学校も同じだった。そして、2人とも母親がドラッグ中毒だったんだ」と原作との運命的な出会いについて語る。

インタビューでは、アカデミー賞助演女優賞にノミネートされたナオミ・ハリスについてや、主人公の3人のシャロンのキャスティング、さらに幼少期のシャロンの現場での様子などが語られている。そして「僕はアメリカ中にいるシャロンのような子に焦点を当てたかった。突然、人生に他人が割り込み、そして放置される。観客にはシャロンの孤独を感じてもらいたい」とも語っている。

映画『ムーンライト』は2017年3月31日(金)よりTOHOシネマズシャンテほか全国で公開!
監督・脚本:バリー・ジェンキンス
出演:トレバンテ・ローズ、アッシュトン・サンダース、アレックス・ヒバート、マハーシャラ・アリ、ナオミ・ハリス、アンドレ・ホーランド
配給:ファントム・フィルム
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