本作が映画初主演となる石橋静河は「たくさんの人に助けられました」と感謝の気持ちを表すとともに「すごい映画になったと思います」と自信を覗かせた。W主演の池松壮亮と同僚の役を演じる松田龍平は「今日は世界は・・・世界じゃない、『夜空は最高密度の青色だ』を観に来てくれてありがとうございます」とタイトルを言い間違えるハプニングに続けて「いろいろと想像を超えてきた。いいタイミングで参加できた」と笑顔で語った。田中哲司は「観る前と観た後で、渋谷の街並みが違って見えた。東京もいいなって思える素敵な映画です」と挨拶した。
看護師をしながら夜はガールズバーで働く美香を演じる石橋は「美香という役をやれてよかった。(監督の)石井さんはいろんあものを見ている方で、映画に関するすべてのことを観ている方だと思いました。ものすごくレベルの高いものを創ろうとしている方で、どうにかそれに応えたいと思い戦いました」と石井裕也監督の映画作りに対する姿勢に共感した様子。。本作で石井監督と3度目のタッグとなる池松は「いつになくフレッシュなメンバーで若い勢いがありました」と現場の様子を明かした。その池松について石井監督は「ものすごい才能があって、これだけあったら生きるのが大変だろうなと心配しています」と大絶賛。石橋については「どっしりしている。堂々としているなと思います」とその存在感に驚いた様子。
『舟を編む』(2013)以来の石井監督とのタッグとなる松田は「今の石井裕也の近くにいたいなと、そういうときだったので運命みたいです」とコメントし、石井監督は「いつ再会するのかと思っていたので、この映画でよかったなと思っています」と待ち望んでいたタッグであることを明かした。
さらにMCからの「東京は何色ですか?」という質問に対して、石橋は「透明」と答え、その理由を「同じ場所でも、誰がいるか、どんな空気かによって雰囲気が変わるから」とコメント。「この質問のせいで体調が悪い」と会場の笑いを誘った池松は「ピンクです。桜」と答えた。さらに「ここに来るまでずっと考えていた」という松田は「今思い浮かんだんですけど、赤青黄色。止まれ進めどうする」と答え場内からは大きな笑いが起き、池松は「黄色どうするはダメですね」とツッコみながらも笑いが止まらない様子だった。最後に池松は「すごくほっとしました。本当にいい映画ができたと思います」と本作をアピール、石橋は「いろんな人の思いが詰まった映画だと思います。楽しんでください」とメッセージを送った。
本作は、現代の東京を舞台に、誰かに甘えることもせず日々をやり過ごす美香と、工事現場で日雇いの仕事をしながら死の気配を常に感じ、どこかに希望を見出そうとひたむきに生きる慎二が生きづらさを抱えながら出会い、恋が始まる瞬間を描くラブストーリー。美香役を本作が映画初主演となる石橋静河、慎二役を池松壮亮が演じる。また、『舟を編む』『バンクーバーの朝日』など33歳にして本作が長編映画12作目となる石井裕也監督がメガホンを取る。
『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』は2017年5月13日(土)より新宿ピカデリー、ユーロスペースにて先行公開、5月27日(土)より全国で公開!
監督・脚本:石井裕也
原作:最果タヒ「夜空はいつでも最高密度の青色だ」(リトルモア刊)
出演:石橋静河、池松壮亮、佐藤玲、三浦貴大、ポール・マグサリン/市川実日子/松田龍平/田中哲司
配給:東京テアトル、リトルモア
©2017「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」製作委員会