木村拓哉演じる万次が不死身であることにかけて、埼玉県富士見市の高校で行われた今回のイベント。体育館に集められた約700人の生徒を前に、「新学期特別講演」として三池崇史監督が登壇。イベントの途中から木村拓哉、杉咲花、福士蒼汰、満島真之介の4人がサプライズ登壇し、事前に三池監督宛に寄せられた生徒からの人生相談に、木村らが答える場面もあり、突然の出来事に生徒たちは終始興奮気味のイベントとなった。
「ラブストーリーがあまり得意じゃない監督です」と笑いを誘いながら登壇した三池監督。先日カンヌ国際映画祭に6度目の出品が発表された三池監督だが「世界を意識して作るというよりも、目の前のことをコツコツとやっていくことがつながる」と世界を舞台に活躍する秘訣を明かした。さらに「豪華なキャスト」が見どころだと語る三池監督は「こんなに豪華なキャストと仕事が出来るなんて、思ってもないことが結構起こる。今日はみなさんにも、思ってもないことを体験してもらおうかと思います」と話したことをきっかけに、会場の後方扉から木村、杉咲、福士、満島の4人が登場。突然の出来事に興奮を隠しきれない生徒たちからは大歓声が巻き起こった。
「“不死身”というその一言でこういう機会をいただきました。これも何かの縁だと思います」と笑顔で挨拶した木村は「普通やんちゃな生徒もいるけど、先生とのコミュニケーションが取れていてしっかりしている」と声援を送りながらも立ち上がらずにキャストを見つめる生徒たちに感心している様子。続けて杉咲がマイクを握ると生徒からは「かわいい!」という声が次々と上がり、思わず照れ笑いをしながら、高校時代の思い出として「リレーの選手でした。今もちょっと早いです」と語った杉咲。高校2年生のころから役者を始めた福士は、高校生に戻れたら「留学とかしたかったと思います」と明かした。
イベントは、生徒から事前に三池監督宛に寄せられた相談に答えるコーナーに。初めに“進路を悩んでいる”という生徒の質もに「目標を持っていない人は、なんにでもなれる可能性がある。日々全力で楽しんで生きてほしい」とアドバイスする三池監督。さらに木村が趣味を聞くと、生徒は思わぬ展開に緊張した面持ちで答え、木村から「全員で応援してるので頑張ってください」とエールが送られた。さらに“失敗したときの気持ちの切り替え方”に「寝ると忘れちゃう・・・」と答えた杉咲。困りながらも「ご飯。回鍋肉」と答え、笑いを誘った。
さらに“顧問の先生に惹かれて陸上部に入ったが、先生がいないとやる気が出ない”という悩みに木村は、先生と生徒をステージの前に呼んで話をさせ、さらに呼ばれた部長の生徒に木村は「陸上部を頼むな」と告げ、生徒からは「任せてください!」という頼もしい声も聞こえた。続けて“役者志望”という生徒には、オーディションしたいという木村。ステージ上で、木村と満島がポスターを持ち壁を作り、福士を相手に演技することになったが、迫真の“壁ドン”で「おれのことどう思ってる?」と言う福士に対して、生徒は「かっこいいと思う・・・」と答え、三池監督は「それ演技じゃなくて、普通の答えじゃん!(笑)」と笑いを誘った。
最後に木村は「三池監督が撮影する、三池組の一員として、最後まで撮影をやりました。“俺の力で”とか“俺の存在が”と思いたくなるときや、勘違いしてしまうこともあるかもしれないんですけど、自分一人では何もできないので、友達だったり、先生だったり、家族もそうですが、周りの存在があって初めてお芝居できたり戦えたりできる。周りの皆さんを感じて、毎日を過ごしてほしいと思います。この作品を見た後も、もっと全力で、思い切り楽しい人生を過ごしてください。ぜひ『無限の住人』を楽しんでください!」と笑顔で本作をアピールした。
「月刊アフタヌーン」(講談社刊)で連載され、その圧倒的な画力と斬新な殺陣描写により「時代劇」というジャンルを超えたと話題を呼んだ本作。木村が演じるのは、不死身の体を持つ剣士・万次。「面倒くせぇ」が口癖だが、頼りがいのある男が引き受けたのは、“最初で最後”の少女の用心棒だった。海外の映画祭でも高く評価されている三池崇史監督がメガホンを取る。主題歌はMIYAVIが担当する。
映画『無限の住人』は2017年4月29日(土・祝)より全国で公開!
監督:三池崇史
原作: 沙村広明「無限の住人」(講談社『アフタヌーン』所載)
出演:木村拓哉、杉咲花、福士蒼汰、市原隼人、戸田恵梨香、北村一輝、栗山千明、満島真之介、金子賢、山本陽子、市川海老蔵、田中泯/山﨑努
配給:ワーナー・ブラザース映画
©沙村広明/講談社 ©2017映画「無限の住人」製作委員会