本作は、現代の東京を舞台に、誰かに甘えることもせず日々をやり過ごす美香と、工事現場で日雇いの仕事をしながら死の気配を常に感じ、どこかに希望を見出そうとひたむきに生きる慎二が生きづらさを抱えながら出会い、恋が始まる瞬間を描くラブストーリー。美香役を本作が映画初主演となる石橋静河、慎二役を池松壮亮が演じる。また、『舟を編む』『バンクーバーの朝日』など33歳にして本作が長編映画12作目となる石井裕也監督がメガホンを取る
本作『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』オリジナル・サウンドトラックが5月24日(水)より配信限定にて発売される。音楽を手掛けるのは、これまで『ハラがコレなんで』(2011)、『ぼくたちの家族』(2014)、「おかしな家」(2015・TBS)、『舟を編む』(2013)など石井監督作品の音楽を担当してきた渡邊崇。近年では、宮沢りえ主演『湯を沸かすほどの熱い愛』(2016)や菅田将暉主演『帝一の國』(2017)など話題作の音楽も担当している。
サウンドトラックに収録されるのは全17曲。中でも野嵜好美が唄う「Tokyo Sky」は石井裕也監督が作詞を担当している。野嵜は、女優として横浜聡子監督『ジャーマン+雨』で主演を務め、その後『歓喜の歌』(2008)、『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』(2010)、『俳優 亀岡拓次』(2016)などの作品に出演している個性派女優。劇中で、野嵜は石橋静河が演じる美香と池松壮亮演じる慎二が渋谷・新宿でたびたび目撃するストリートミュージシャンの役として登場する。「ワキ汗かいて気にして、わたし生きてる/目を逸らして、いつもの作り笑顔/みんな同じでしょ/ここは東京/でも頑張れ/頑張れ」と唄う彼女のことを二人は最初はありきたりで凡庸な存在として捉えるも、いつしか自分のことのように受け止めはじめ、観るものに二人の心情に変化の兆しが起こりはじめたことを示す重要な役どころだ。
石井監督が自身の作品で作詞した音楽と言えば、商業映画デビュー作となった『川の底からこんにちは』(2010)で満島ひかり演じるヒロインが勤める「木村水産」の社歌。「上がる上がるよ消費税/金持ちの友達一人もいない/来るなら来てみろ大不況/その時ゃ政府を倒すまで/倒せ倒せ政府/シジミのパック詰め/シジミのパック詰め/川の底からこんにちは」とのコメディ調の音に乗せた歌詞はシニカルな笑いを誘いつつ、観たものの記憶に残る歌詞となっている。
「『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』オリジナル・サウンドトラック」
アーティスト:渡邊崇
収録曲数:全17曲
発売元:株式会社リトルモア
発売日:2017年5月24日(水)
※配信限定
曲目:
01.このまま夜が明けなければいい
02.長く大きな風
03.青色の形
04.かえり道に見えたもの
05.過去においてきたものと
06.温度計
07.もう考えなくていい
08.Budots
09.変色
10.夜中の地平線
11.誰かを傷つけた後の感じ
12.Tokyo Sky
13.愛してるとかそういうの
14.ビデオテープ
15.小さな友達がこけた
16.存在
17.最後です
配信先: iTunes Store
また、劇中で野嵜好美が「Tokyo Sky」を唄うシーンの映像が公開されている。
『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』は新宿ピカデリー、ユーロスペースにて先行公開中、5月27日(土)より全国で公開!
監督・脚本:石井裕也
原作:最果タヒ「夜空はいつでも最高密度の青色だ」(リトルモア刊)
出演:石橋静河、池松壮亮、佐藤玲、三浦貴大、ポール・マグサリン/市川実日子/松田龍平/田中哲司
配給:東京テアトル、リトルモア
©2017「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」製作委員会