廣木隆一監督が“どうしても描きたかった”自らの処女小説を映画化した『彼女の人生は間違いじゃない』に各界の著名人からコメントが到着した。

「帰る場所はなく、未来も見えない者たちに、光は届くのか?」―。自分の居場所を探し求める大人たちの衝突や愛を、時に鋭く時に温かく描いてきた廣木隆一監督が“どうしても描きたかった”という自身の処女小説の映画化。週末に渋谷でデリヘルのアルバイトをする市役所勤務の主人公みゆきは、父と二人で福島の仮設住宅に暮らす。もがきぶつかり合いながらも光を探し続ける彼女が、ふたつの都市を行き来する日々に求めたものとは─。主人公みゆきを体当たりで挑んだのは瀧内公美。役になりきるため、撮影中は一度も家には帰らなかったという。父親を光石研、素性を隠すデリヘルの従業員を高良健吾、みゆきの同僚の市役所職員を柄本時生が演じる。

今回、本作に各界の著名人からコメントが到着した。

大杉漣

おおむね人生が “曇り空” だとしても
一瞬の “青空” を見るために
僕たちは 生きているのかな
映画の幸せが ここにありました

柄本佑(俳優)

「希望」の映画だと思いました。
廣木監督の厳しくも優しい目。
鍋島さんがカメラに取り込む柔らかい太陽光。
「光」は絶対的に「希望」に繋がっていました。ラストシーンの余白は必見だと思います。

榮倉奈々(女優)

リア充って言葉を頭の中から捨てよう。
世の中のあらゆる派手な演出に踊らされていた気がする。
“リア充”じゃないと取り残された気がしてた。そもそもリア充ってなんだろう。
わかりもしないのに、焦燥感に駆られる。
無駄だ、やめよう。そんな風に思った。そして、あらゆる隙間をみた。
自分以外の人間の隙間って、家族でもなかなか見ることは難しい。

尾崎世界観(クリープハイプ)

得も言われぬ、なんて無い。言葉にならない気持ちこそ、言葉にしたいと思った。現実は厳しいけれど、優しい。

七尾旅人(シンガーソングライター)

スクリーンのなか映り込んだ人々に、
これほどの愛情を覚えたのは、何年ぶりのことだろう。

カネコアツシ(漫画家)

このタイトルが映画全体を、
福島を、全ての人生を包みこむ。
迷い傷付く事が、前に進む為に
必要な時もあると。

朝倉世界一(漫画家)

いっぱつで答えが出ないことのくり返しの中で、ぼくたちは生きている。

少年アヤ(エッセイスト・作家)

希望とか、簡単には言わない。
だけど、どんな人生にもやっぱり光はあるんだって、ものがたりが叫んでいる。

山本直樹(漫画家)

こわれた世界で、それでも暮らす。再生なんて気軽に言える言葉じゃないけれど、
それでも言わずにいれない。

赤坂真理(作家)

コトバとカラダと想いが、ひとつになることを希(ねが)う、すべての人に。

映画『彼女の人生は間違いじゃない』は2017年7月15日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館ほか全国で順次公開!
監督:廣木隆一
原作:廣木隆一「彼女の人生は間違いじゃない」(河出書房新社)
出演:瀧内公美、光石研、高良健吾、柄本時生、篠原篤、蓮佛美沙子
配給:ギャガ
©2017『彼女の人生は間違いじゃない』製作委員会