日曜日の夜という時間にも関わらず、満席となった劇場。ディーン・フジオカが「帰ってきました!」と挨拶すると、会場からは大歓声が沸き起こった。そのディーンは、2日前の夜にテレビ生出演後、深夜の便でシンガポールへ行き、番組への生出演などを行ったのち、この日の朝シンガポールを発ち、舞台挨拶の前に東京に帰ってくるというハードスケジュール。それにもかかわらず「フライトが若干早めに着いたので、一息ついてステージに上がっています」と笑顔を見せたディーンに観客からは拍手が寄せられた。
作品のタイトルにもなっている“結婚”の魅力について「実際に結婚したら人生がどんどんよくなっていった」と答え「日常は家族といられる時間が少ないので、一緒にいられる時間は嬉しいし貴重。家族っていいものだなと思います」と自身の結婚観を語った。また、“親子”がテーマの一つにもなっている本作だが、自身の幼少期について「普通に育ててくれたのは、意外とすごいことじゃないかと思う。ちゃんとご飯を食べさせてくれて、学校に行かせてくれた。そういうことが強い絆だと思う」と語った。また、特に記憶に残っている思い出は「スキー場に行ったり、釣りに行ったこと」と明かすディーンだが、自身の幼少期については「やれって言われると反抗するタイプ。当時は価値や意味を理解出来なかった経験が今の自分にとって役に立っている」と両親への感謝の気持ちを語った。
また、そんなディーンと毎年一作品は撮りたいとインタビューで答えている西谷真一監督。「ディーンさんさえOKなら・・・」とアピールすると、ディーンは「早速明日からやりますか!」と笑顔を見せた。また、今後演じたい役どころについてディーンは「ミュージカルみたいな『ラ・ラ・ランド』みたいに踊ったり、ピアノを弾いたりするのもいいなと思ったり、大規模なスケールのアクションもやりたい。そうじゃなくてもいい。思っていない役が来たほうが楽しい。好奇心をくすぐられるような役との出会いは幸運」と語った。続けて、西谷監督は「『結婚』をみなさんが20回くらい見てくれるとたぶん続編ができる。サスペンス性のあるラブストーリー、そこにミュージカルやアクションを入れて大作にして、全国300館で公開したい」と冗談を交えつつ、ディーンとの再タッグを期待させた。
イベントの終盤では、共演する柊子がサプライズゲストとして登壇し、ディーンに花束の贈呈が行われた。柊子は、西谷監督を見て「ディーさんと二人でいるときの監督は、見たことがないくらいにニコニコしてる。いつも楽しそうで、ムッとしちゃうくらい。監督もディーンさんの魅力にやられちゃってるんだなと思う」と明かし、場内からは大きな笑いが起きた。最後にディーンは「見ていただけるからこそ作る甲斐があります。感無量です。応援本当にありがとうございます!」とメッセージを送り、イベントを締めた。
直木賞作家・井上荒野が「結婚詐欺」を題材に、騙す男と騙される女たちの孤独と欲望を描いた長編小説を実写映画化した本作。主役の古海健児を演じるのは、ディーン・フジオカ。あらゆる女性を大人の色気で翻弄する魅惑の結婚詐欺師を演じる。古海健児の相棒役には、NHK連続テレビ小説「まれ」での熱演が話題となった新鋭女優・柊子が抜擢された。
【取材・写真・文/編集部】
映画『結婚』は全国で公開中!
監督:西谷真一
原作:井上荒野「結婚」(角川文庫刊)
出演:ディーン・フジオカ、柊子、中村映里子、松本若菜、安藤玉恵、古舘寛治、萬田久子、貫地谷しほり
配給:KADOKAWA
©2017「結婚」製作委員会