これまでの戦争映画を超えた本作で描かれるのは、相手を打ち負かす“戦い”ではなく、生き残りをかけた“撤退”の物語。容赦なく敵勢が迫るなか、浜辺に追いつめられた若き兵士を案内人に陸海空の3視点で描かれるストーリーが同時に進行する。時間描写において他と一線を画すノーラン監督ならではの緊迫のサスペンスが、IMAXカメラによる迫力の映像で映し出される。1940年5月、フランス北端の町・ダンケルクに追いつめられた英仏40万の若き兵士たち。ドイツ敵軍の攻撃が迫る中、ドーバー海峡に浮かぶすべての船を総動員した史上最大の救出作戦が決行される。
今回、本作『ダンケルク』で鮮烈デビューを飾ったイケメン俳優4人が“天才監督の現場”について語る座談会特別映像が解禁された。ノーラン監督は、初の実話を描くために徹底してリアルにこだわった。1940年に活躍した英戦闘機スピットファイアの実機を飛ばし、コックピットにIMAX 65ミリカメラを固定して撮影に挑む徹底ぶり。中でも注目すべきは、絶体絶命の地ダンケルクを生き抜く若き兵士たちのキャスティングだ。
「30歳近くの俳優がもっと若い役を演じている。我々が起用したかったのは、当時の兵士のように戦争を感じられる世代だ。そのためには新人発掘が不可欠だった」とノーラン監督が語る通り、オーディションによって演技経験がほとんどない新人俳優たちが鮮烈デビューを飾っている。
ノーランが選んだ若きキャストは、ワン・ダイレクションのメンバーとして活躍し、世界で最も有名な新人俳優ハリー・スタイルズ、皿洗いから主人公トミーに大抜擢されたフィオン・ホワイトヘッド、ダンケルクに救出に向かう民間船に乗り込む青年ピーター役のトム・グリン=カーニーという本作で映画デビューを飾った3人。そして舞台俳優として活躍するジャック・ロウデンが、トム・ハーディとスピットファイアを駆る若きパイロットのコリンズ役を射止めた。オーディションでハリーと出会ったノーランは「子供たちからハリーのことは聞かされていたが、詳しくは知らなかった」と告白し「彼は誠実で、俳優しての資質を持ち、カリスマ性が宿っていた」と語り、自分の直感を信じたことを明かしている。
「海辺の撮影は壮観だったんだろうね」とジャックが話を向けると、フィオンが「軍服姿のエキストラが1,300人、頭上には戦闘機が飛び、遠くには駆逐艦。当時を再現した海辺で爆撃も行われた」と応じ「戦場に身を置くことに匹敵するリアル感、本当に混乱して怖かった」と緊迫した状態であった撮影を振り返る。壮絶な現場で「芝居は必要なかった」とトムが続けると「取り巻く状況に対する僕らの正直なリアクションだ。空襲など多くのシーンは演技が不要だった」とハリー。若き新人俳優たちは精鋭スタッフによって再現された現場を生き抜くことに懸命だった。
ブロンドヘアーをクールにカットしたジャックが「俺が乗っていた戦闘機の翼に巨大なIMAXカメラを着けて海峡を急襲した」と、ノーラン作品の映像の魅力はリアルな撮影に隠されていることを明かすと「彼の撮る壮大な映像はブラックホールのように人を引き込む。IMAXだから表現できた物語だ」とトム。監督の話題に「やっと聞いてくれた」とハリーが微笑み「誰よりも早く来て最後に帰る」現場主義の演出家だと証言。さらにトムは「大抵の監督は離れた場所にいて、そこから大声で指示を出すと聞いていた。でもノーラン監督は常にカメラの隣にいる」と俳優やスタッフと共に現場の最前線で指揮を続けた監督に敬意を表する。
そしてフィオンは「本物の戦闘機や軍艦に巨大なセット、大人数のエキストラによる壮大なスケール」、トムは「スリル満点の一大巨編だね。しかも史実に基づいている」、ハリーは「緊迫感あふれる映画だ」、ジャックは「観客は考える間もなくこの世界に魅了される。兵士たちが目にし、耳にしたことを追体験することになる。息もつけないほどのサバイバル映画」と語り、最後にトムが「必ずヒットする」と結んでいる。
映画『ダンケルク』は2017年9月9日(土)より全国で公開!
監督:クリストファー・ノーラン
出演:トム・ハーディ、キリアン・マーフィ、ケネス・ブラナー、マーク・ライランス、ハリー・スタイルズ、フィオン・ホワイトヘッド
配給:ワーナー・ブラザース映画
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