本作は、祖国ボリビアでの抵抗運動に身を投じた“日系二世の若い戦士”の鮮烈な、知られざる生涯を描いた物語。主演のオダギリジョーが演じるのは激動の時代を駆け抜けた実在の人物、フレディ前村。“理想”を追い求めた男たちの物語を現代に甦らせるのは、『人類資金』や『北のカナリアたち』など骨太な人間ドラマを描き、メッセージ性と芸術性に優れた作品の数々が高い評価を受ける阪本順治監督。50年前、チェ・ゲバラに“エルネスト”と名付けられ、行動を共にした、ひとりの日系人がいた―。
今回、フレディ前村が革命家チェ・ゲバラの信念に共感し、祖国ボリビアの為に立ち上がり“もう一人のゲバラ”となっていく姿を描いた予告映像とポスタービジュアルが解禁された。予告映像には、高い志をもった医学生のフレディ前村(オダギリジョー)がゲバラやカストロに大いに影響されていく姿が映し出されている。クランクイン前にひとり現地キューバに入ったオダギリジョーは、日光で日焼けし、体重を12キロ落とし、髪やひげ、爪を伸ばして挑んだ。山中での野性的な風貌は“もう一人のゲバラ”と呼ぶにふさわしいフレディを体現している。革命に身を投じる決意をしたときの眼光からも、革命戦士誕生の瞬間を垣間見ることができる。また、約半年間で習得したボリビア・ベニ州の方言交じりのスペイン語で熱く真っ直ぐに感情をぶつける姿からは、決意と強い信念が感じられ、チェ・ゲバラやその意志を継ぐフレディから現代に生きる我々への熱いメッセージともなっている。
併せて解禁されたポスタービジュアルでは、キューバの国旗と澄み渡った青空が美しいコントラストとなっており、混迷とした社会に向け、「世界は、変えられる」と2人の熱い思いを感じられるデザインだ。チェ・ゲバラ没後50年である今年、今まで描かれることのなかったチェ・ゲバラとフレディ前村の生き様に注目だ。
キューバ革命の英雄、エルネスト・チェ・ゲバラ。自らの信念を突き通した生き方、その比類なきカリスマ性によって、今なお世界の人々を魅了し続けているこの男は、1967年、ボリビア戦線で命を落とした。同じ頃、ボリビアでゲバラと共に行動し、ゲバラからファーストネームである<エルネスト>を戦士名として授けられた日系人がいた。その名は、フレディ前村。日系二世として生まれたフレディは、医者を志し、キューバの国立ハバナ大学へと留学する。そしてキューバ危機のさなかにチェ・ゲバラと出会い、その深い魅力に心酔し、ゲバラの部隊に参加。やがてボリビア軍事政権へと立ち向かっていく。
映画『エルネスト』は2017年10月6日(金)よりTOHOシネマズ新宿ほか全国で公開!
脚本・監督:阪本順治
出演:オダギリジョー、永山絢斗、ホワン・ミゲル・バレロ・アコスタ、アレクシス・ディアス・デ・ビジェガス
配給:キノフィルムズ/木下グループ
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