「最強の女スパイ、現る」―。主人公の女スパイ、ロレーン・ブロートンを演じるのは『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のフュリオサ役で高い評価を受けているシャーリーズ・セロン。友人のキアヌ・リーブスとトレーニングを重ね、激しいアクションに生身で挑んだ。共演には、『X-MEN』『ウォンテッド』『スプリット』等に出演する演技派俳優ジェームズ・マカヴォイ、『キングスマン』のガゼル役で一躍注目され『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』では敵役に起用されたソフィア・ブテラ、さらにジョン・グッドマン、トビー・ジョーンズなど実力派俳優が脇を固める。監督は、『ジョン・ウィック』共同監督で、『デッドプール』の続編監督にも決定しているデヴィッド・リーチ。
今回、本作のメイキング秘話が解禁された。先日解禁された予告映像でもシャーリーズ・セロン演じるブロートンの壮絶なアクションシーンが公開されているが、このシーンを含めて劇中でブロートンが戦っているショットはどれも本人が演じている。セロンは3か月間、1日に5時間のトレーニングを受け、複雑な振り付けを覚える日々もあったが、元々バレエの素養があったということもあり、うまくこなしている。これほど強烈で、剥き出しで、生々しいセロンを観客は見たことがないだろう。実際、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(2015)を終えて2か月も経たないうちにトレーニングを始め、監督とチャド・スタエルスキのトレーニング施設で、同時期に『ジョン・ウィック:チャプター2』(2017)のために同じ施設でトレーニングを受けていたキアヌ・リーブスを相手にスパーリングも行った。
監督はセロンの役に対する意気込みに感動して、予定していたファイトシーンを拡大し、彼女の中に見た潜在能力に合わせてトレーニングを考えたが、そのトレーニングによってシャーリーズは歯が欠けるというハプニングにも見舞われた。また、このシーンは単にリアルで激しいだけでなく、アクション映画ではあまり見ないある工夫が施されており、アメリカのサイトCBR.comによれば、「今世紀最高のアクションシーン」と評されている。一体どんなシーンになっているのかは本編を楽しみにしよう。
また、シャーリーズ・セロンだけではなく、本作でベルリンに潜入中のMI6のエージェントデヴィッド・パーシヴァルを演じたジェームズ・マカヴォイもまさに体を張って本作に挑んでいる。本作の撮影の直前の『スプリット』撮影時に手を骨折し、なんとそのまま本作の撮影に入ったマカヴォイ。現場に入った際のことを「“みんな、申し訳ない。僕を解雇したければそれでも構わないよ。恨んだりしないから”と言ったんだが、ギブスを映画の中に織り込むことによって僕にやらせてくれたんだ。現場入りする前に申し訳ないという気持ちで一杯になったからね。『この映画をどうやって作っていったら良いか分からない』と本当に思ったんだ。回復していったんだが、彼らは僕のことを解雇するべきだと思ったんだよ」と振り返っている。
“死闘”と呼ぶにふさわしいバトル・シーンを入魂の演技で体現していることが、この二つのエピソードからもにじみ出ており、その生々しい痛みまでも伝える壮絶なアクションは観客を虜にすること間違いない。
映画『アトミック・ブロンド』は2017年10月20日(金)より全国で公開!
監督:デヴィッド・リーチ
出演:シャーリーズ・セロン、ジェームズ・マカヴォイ、ソフィア・ブテラ、ジョン・グッドマン、トビー・ジョーンズ
配給:KADOKAWA