『三度目の殺人』の初日舞台挨拶が9月9日（土）にTOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、福山雅治、役所広司、広瀬すず、満島真之介が登壇した。

第74回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門で正式上映された本作。9月5日［現地時間］に行われた公式会見やレッドカーペットには福山雅治、役所広司、広瀬すず、そして是枝裕和監督が参加した。また日本時間の10日（日）1:00過ぎに行われる受賞結果発表には是枝監督が参加する。今回の舞台挨拶にはヴェネチアに渡った3人のキャストと満島真之介が登壇した。

ヴェネチアから帰ってきた福山は「手ごたえがあった」と笑みを浮かべ「エンドロールが始まる前に拍手をいただいて、これは届いているんじゃないかという実感がありました」と本作の完成度に自信を見せた。また役所も「素晴らしい反応だった」と同じく、本作への評価に手ごたえを見せた。さらに日本では福山への“ましゃー！”声援が跳ぶことが多いが、ヴェネチアでは“こうじー！”という声が飛び交っていたと言い、「『ヴェネチアでは（役所）広司だぞ』と。頭が下がる思いでした」と福山がコメントし、場内は笑いに包まれた。初めてヴェネチア国際映画祭に参加した広瀬は「（観客が）どんな顔をしているのか不思議な気持ちでした」と海外での反応に興味津々の様子を見せた。

“真実”が伝えられないまま、撮影が行われたという本作だが、福山は「本当に分からなくて、監督が教えてくれないから役所さんに聞くしかないと思ったけど、教えてくれなかった。今日もやっぱり教えてくれない」と冗談を交えて不満を口にし、場内の笑いを誘った。

イベントでは、タイトルにかけて“三度やっちゃう失敗”を聞かれ、「ギターを買ってしまう」と明かした福山は「どうせ買うクセに毎回迷う」と自信の迷い癖が「嫌です」と語った。また、広瀬は「ハマった食べ物やお店に、三日連続で行ったりします。ドはまりすると毎日でも行きたいと思っちゃう」と語り、最近ハマった食べ物は「串揚げ」と明かした。

最後に役所は「この映画は二度目でいろんな発見があると思います。ぜひまた足を運んでください」、福山は「僕も三度観て、新たな解釈が生まれました。一度と言わず二度、三度と・・・」とタイトルにかけて本作をアピールした。

『そして父になる』（2013）の是枝裕和監督と福山雅治の2度目のタッグとなる心揺さぶる法廷心理ドラマである本作。勝利にこだわる弁護士・重盛が、やむをえず弁護をすることになった殺人の前科がある三隅。「負け」が決まったような裁判だったが確信が揺らいでいく重盛。本当に彼が殺したのか？弁護士・重森を福山雅治、殺人犯・三隅を役所広司が演じ、広瀬すず、斉藤由貴、吉田鋼太郎、満島真之介、松岡依都美、市川実日子、橋爪功らが脇を固める。