福山雅治、是枝裕和監督

『三度目の殺人』の公開記念舞台挨拶が9月19日(火)にTOHOシネマズ スカラ座で行われ、主演の福山雅治と是枝裕和監督が登壇した。

福山雅治、役所広治、広瀬すず、是枝裕和監督が参加した第74回ヴェネチア国際映画祭に続いて、9月17日まで開催された第42回トロント国際映画祭に参加した是枝監督。福山と是枝監督の久々の再会となる今回のイベントでは、事前に公式サイトにて募集した質問に二人が答えた。

二人が登壇すると、会場からは割れんばかりの大きな拍手が起き、マイクを手に取った福山は「こういうリアクションだと思っていなかったので」と戸惑いながらも笑顔を見せて始まった今回のイベント。寄せられた質問で、『そして父になる』からお互いが変わったところと、今後の“三度目のタッグ”について聞かれると、福山は「確実に年を取った(笑)」と笑って返し、さらに最近改めて鑑賞したところで「僕も若かったけど、リリーさんが若かったですよね!あれ、と思った(笑)」と冗談を交えつつコメントし、場内は笑いに包まれた。

さらに“三度目のタッグ”について「(監督のこれからの)一本と言わずに何本でもと僕は思っています」と語ると、是枝監督からは「僕も思ってますよ」という返事があり、場内は拍手と歓声に包まれた。さらに福山に演じてもらいたい役について、是枝監督は「犯罪者を書きたいというのはあります」と、福山の新たな一面を見れるかもしれない今後に期待を寄せた。

解釈が割れるという本作だが、福山は「(三回見てから)二回目の解釈と違うぞと思い、監督に聞いたら、『まだその向こうがあるんです』って返されました。また分からなくなってます」と笑いを誘いつつも、楽しんでいる様子を見せた。ただ、演じた側からの見解は、是枝監督の元へは「あまりこない」といい、続けて「トロントで取材の方から“『三度目の殺人』の三度目に殺されたのはなにか?”と聞かれたので、“なんだと思いますか?”と聞いたら“TRUTH(真実)じゃないか”と答えた。英語のタイトルが『The Third Murder』で、“Murder”は人じゃないのも含まれるのでいい答えだと思った」とあいまいな答えながらも、感心した様子だった。

さらに、イベントの終盤では、観客からの質問に直接福山と是枝監督が答えるコーナーが急きょ用意され、「階段が印象的」という指摘に、是枝監督は「階段で選んでます。階段好きなんですよ」と笑顔を見せ「いろんな角度から撮れるのと、光の角度が変わるので、階段で人を動かすとワクワクするんです」と“階段への思い”を明かした。

最後に是枝監督は「また(今回のようなイベントを)やりたいですね。たくさん来てもらえればチャンスはあると思います」と今回のイベントを楽しんだ様子で、福山も「届くものが届くんだなと今日思いました。細かいところまで届いていてよかったなと思う瞬間でした」と笑顔でイベントを締めた。

『そして父になる』(2013)の是枝裕和監督と福山雅治の2度目のタッグとなる心揺さぶる法廷心理ドラマである本作。勝利にこだわる弁護士・重盛が、やむをえず弁護をすることになった殺人の前科がある三隅。「負け」が決まったような裁判だったが確信が揺らいでいく重盛。本当に彼が殺したのか?弁護士・重森を福山雅治、殺人犯・三隅を役所広司が演じ、広瀬すず、斉藤由貴、吉田鋼太郎、満島真之介、松岡依都美、市川実日子、橋爪功らが脇を固める。

福山雅治

福山雅治

福山雅治、是枝裕和監督

福山雅治、是枝裕和監督


映画『三度目の殺人』は全国で公開中!
監督:是枝裕和
出演:福山雅治、役所広司、広瀬すず、斉藤由貴、吉田鋼太郎、満島真之介、松岡依都美、市川実日子、橋爪功
配給:東宝、ギャガ
©2017フジテレビジョン アミューズ ギャガ