ナチスの戦犯を祖父に持ちホロコーストの研究に人生を捧げるトトと、ナチスの犠牲者となった祖母を持ちホロコーストの研究に青春を捧げるザジ。スタートは真逆だが、同じ目標に向かう二人が、自分たちのルーツを探す旅を通して、人生を再発見する希望の物語である本作。トトを演じるのは『パーソナル・ショッパー』などオリヴィエ・アサイヤス監督作品で知られるラース・アイディンガー。ザジを演じるのは、セザール賞に4度ノミネートされ2度の受賞を果たしているダルデンヌ兄弟監督の『午後8時の訪問者』のアデル・エネル。フレッシュな組み合わせで魅せるヨーロッパの歴史とユーモアがつまった大人の物語。
今回、トトを演じるラース・アイディンガーのインタビュー映像が解禁された。「どんな役でも自分自身から引き出すようにしている」と語るアイディンガー。ドイツ人であるアイディンガーは「私たちにはホロコーストに向き合う責任がある。ただし深刻な顔をしてアウシュヴィッツへ行くのはあまりにも陳腐だ。すばらしいことに本作には回想シーンがない。現代に生きる私たちがホロコーストからどんな影響を受けているかに焦点を当てている」とホロコーストへの向き合い方を語る。また、劇中ではユーモラスな演技も見せているアイディンガーだが「ユーモラスに演じることを意識しすぎないよう気をつける必要があると思っている」と語り「ユーモラスな場面は努めて真面目に捉えた」と明かしている。
ナチスの戦犯を祖父に持つ男と、ユダヤ人女性が恋におちたら―。時は、現代。ナチスの戦犯を祖父に持ち、家族の罪と向き合うためにホロコーストの研究に人生を捧げる研究者のトト。そして、ナチスの犠牲者となったユダヤ人の祖母を持ち、親族の無念を晴らすために、やはりホロコーストの研究に青春を捧げるインターンのザジ。スタート地点は真逆だが、同じ目標のためにアウシュヴィッツ会議を企画することになった二人。人付き合いが苦手なトトは、フランスからやってきた“今どきの若い女性”のザジに激しく反発するが、彼女の型破りなユーモアにいつの間にか生きる力をもらう。やがて二人は、自分にない何かを求め合うように強く惹かれていく。だが、実は二人の出会いは、偶然ではなかった。ドイツ、ウィーン、ラトビアへと過去を追いかける旅路の途中で、ザジが隠していた“事実”が明かされる―。
映画『ブルーム・オブ・イエスタデイ』は2017年9月30日(土)よりBunkamuraル・シネマほか全国で順次公開!
監督・脚本・プロデューサー:クリス・クラウス
出演:ラース・アイディンガー、アデル・エネル、ヤン・ヨーゼフ・リーファース、ハンナー・ヘルツシュプルング
配給:キノフィルムズ・木下グループ
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