監督作が2年連続でサンダンス映画祭審査員特別賞に輝くなど米インディーズ映画界でその名を知らない者はいない逸材であるジェームズ・ポンソルト監督。今後ますますの活躍が期待される新進気鋭の監督の来日を記念した今回のイベントには、Instagramへの「いいね!」の数を現金に換算し、それを元に旅する番組で話題を呼んでいるバイきんぐの西村と、相方・小峠がゲスト登壇した。
今回が初来日となるポンソルト監督は、前日の朝東京についてから、浅草や買い物をして回ったといい、2人の子供に“トトロの人形”を買ったり、お寿司を食べたと笑顔で語り、さらに「宮崎駿監督のファンとして、ジブリ美術館には行きたかったです」と悔しさをにじませつつも、日本を満喫している様子を見せた。
本作の映画化のきっかけについて、ポンソルト監督は「もともと原作者(デイヴ・エガーズ)の大ファンで、この本もすぐ読んで、響くものがあった」と明かし、さらに「(エマ・ワトソン演じる)メイに共感する部分があった。自分のことを知ってほしいという気持ちや、自分自身が認知されているのか不安な部分にも感情移入できた」と今まさにSNSで話題となっている部分が核になったと語った。また、「ダークでユーモアあふれる風刺で恐怖も感じた」と語りつつ、小さな子供がいるポンソルト監督は「プライバシーがなったり、やっていることが記録される世の中になるのか」と不安も口にした。
本作では、エマ・ワトソンとトム・ハンクスというハリウッドスター2人が共演していることも話題となっているが、そのキャスティングについては「非常にラッキーでした」と語るポンソルト監督。「トムは小さなころから大好きな役者の一人で、人物としても役者としても信頼感を抱かせる」と称賛し、エマについては「10歳の頃から、公の姿のすべての瞬間が記録されている」と『ハリー・ポッター』シリーズの大成功により、常に注目を浴びることになったエマこそが本作の主人公にふさわしかったと語った。
SNSについて「ポジティブとネガティブの両面を持っている」と語るポンソルト監督。「本作はプライバシー、監視社会と、自由な意思とはどんなものかという問いかけにもなっている」と現代の問題に即した内容であることを明かした。
ここで、バイきんぐの小峠英二と西村瑞樹が登壇。小峠は「今ある映画の中で最も新しいサスペンス映画。2~3年前だとできていない設定」とその内容の斬新さに驚いた様子で、西村は「リアリティがあります。便利なところもあり、怖いところもあり、SNSの在り方を考えさせられた」とコメント。イベントでは、2人のTwitter画面が公開されたほか、2人が撮った″いいね!”を意識した写真を披露。ポンソルト監督は、2人の写真を笑いながら眺めつつも、小峠の撮った写真(D)を見て「パーティみたいで楽しそう」とコメントを寄せた。
本作は、現代を生きるすべての人に問いかける、驚愕のSNSサスペンス・エンターテイメント。憧れのSNS企業<サークル>に採用され、新しい環境に期待を膨らませる主人公メイ役をエマ・ワトソン、先進的な考えを持って全社員から愛される<サークル>のカリスマ的リーダーをトム・ハンクスが演じる。さらにジョン・ボイエガ、カレン・ギラン、エラー・コルトレーン、ビル・パクストンが共演する。そして、この豪華キャストをまとめあげるのはジェームズ・ポンソルト監督。音楽はダニー・エルフマンが担当する。
映画『ザ・サークル』は2017年11月10日(金)よりTOHOシネマズ六本木ほか全国で公開!
監督&脚本:ジェームズ・ポンソルト
原作:デイヴ・エガーズ「ザ・サークル」(早川書房)
出演:エマ・ワトソン、トム・ハンクス、ジョン・ボイエガ、カレン・ギラン、エラー・コルトレーン、ビル・パクストン
配給:ギャガ
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