本作は、祖国ボリビアでの抵抗運動に身を投じた“日系二世の若い戦士”の鮮烈な、知られざる生涯を描いた物語。主演のオダギリジョーが演じるのは激動の時代を駆け抜けた実在の人物、フレディ前村。“理想”を追い求めた男たちの物語を現代に甦らせるのは、『人類資金』や『北のカナリアたち』など骨太な人間ドラマを描き、メッセージ性と芸術性に優れた作品の数々が高い評価を受ける阪本順治監督。50年前、チェ・ゲバラに“エルネスト”と名付けられ、行動を共にした、ひとりの日系人がいた―。
今回、革命に身を捧げるチェ・ゲバラと、チェ・ゲバラの意志を継いだ一人の日系人・フレディ前村を演じたオダギリジョー、広島に訪れたチェ・ゲバラを取材した実在した新聞記者の森記者を演じた永山絢斗、本作のメガホンをとった阪本順治監督のコメントが入った、豪華なスペシャルメイキング映像が解禁された。ゲバラから、ファーストネームの“エルネスト”の名を授かるシーン、ゲバラが広島に訪れ、平和祈念公園に献花するシーンや物語終盤のボリビアでの戦いなど、劇中で重要なシーンをメイキング映像と合わせて紹介する見応えのある映像となっている本映像。またコメントも収められており、本作のメガホンをとった阪本監督は「まだ何も決まっていない状況で、諦めてしまっている人たちが日本だけじゃなくいると思う。その人達にゲバラの言葉《見果てぬ夢を見て何が悪い》をこの映画を通じて伝えたい」と作品に対する想いを語る。
「フレディのようにゲバラの志を持った名もなき戦士たちがたくさんいることは忘れたくないし、ゲバラだけを特別視したくない」と語ったオダギリジョーは、本作の撮影のために12kgの減量をしていたこともあり、かなりやせ細っているのが見て取れる。阪本監督の作品と聞いて、出演を即決したという永山は「ちょっと違った視点からゲバラを見られるというのが、すごく新鮮ですし、ゲバラを知らなかった人も楽しめる作品になっていると思います」と本作の出来栄えを自信たっぷりに語っている様子も収められている。また、全編スペイン語での演技に挑んだオダギリの流暢なスペイン語も披露されており、劇中ゲバラの言葉である《見果てぬ夢を見て何が悪い》とフレディ前村が叫ぶシーンで本映像は締めくくられているが、ゲバラの意志を継いだ、強い信念に満ちた演技は鬼気迫るものであり、本作への並々ならぬ想いが伝わってくるようだ。
映画『エルネスト』は全国で公開中!
脚本・監督:阪本順治
出演:オダギリジョー、永山絢斗、ホワン・ミゲル・バレロ・アコスタ、アレクシス・ディアス・デ・ビジェガス
配給:キノフィルムズ/木下グループ
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