映画初主演となる若手演技派女優・松岡茉優が恋愛ド素人OLを熱演する本作は、暴走する恋をリアルに、イタく、キュートに描く、痛快コメディ。原作は「蹴りたい背中」で第130回芥川賞を受賞した作家・綿矢りさによる同名小説。微妙な年頃の女性の行き場のない感情をリアルに描いている。メガホンを取るのは、現代の女性のリアルを優しい視線で描いてきた大九明子監督。24歳まで恋愛経験ゼロの遅咲きな主人公・ヨシカが繰り広げる、悩んでは傷つき、暴走する恋の行方を、誰しもが最後まで応援したくなる痛快コメディに仕上げた。
本作『勝手にふるえてろ』は、リアルな恋愛には臆病だけど、脳内では10年間片思いの一方通行恋愛をつづける、主人公で24歳OLヨシカの暴走する恋の行方を最後まで応援したくなる痛快エンターテイメント。原作者の綿矢はそんなヨシカの事を「頭の中の暴走具合がすごいことになっている、前のめり性格の”暴走女子”」と評しており、演じた松岡茉優を「笑えたし、観た後に明るい気持ちになれて、私のなかではもうヨシカ=松岡さん」と絶賛している。劇中で、ヨシカは突然会社の同期“ニ”に告白され、突然“リアル恋愛”が舞い込んでくるが、ネジ曲がった乙女心を持つヨシカは“リアル”と“妄想”の恋の間でに暴走する。
綿矢は「“自分の憧れの人”と“自分を好きだと言ってくれる人”が登場する物語というのは少女漫画の王道」と語っており、原作の執筆をはじめる際に「自分の世代の王道少女漫画『ママレード・ボーイ』がすぐに思い浮かんだ」という。『ママレード・ボーイ』(原作/吉住渉)は、1992年~1995年に集英社 りぼんで連載されていた少女漫画で、三角関係漫画の代名詞と言える王道少女漫画。「クールな男の子に惹かれるけれど、そうじゃない人と一緒になったほうが楽だし、心の安定度にもつながりそうだな・・・」という、まさに三角関係のはじまりのようなことを考え、その話を小説を書いてみたいと思ったのが『勝手にふるえてろ』を書くきっかけだったと語っている。
少女漫画の金字塔『ママレード・ボーイ』に着想を得て、執筆された『勝手にふるえてろ』。キラキラはしていないけど、“リアル”と“妄想“の恋の間で暴走しつづけるヨシカの姿に勇気づけられて、スカッとすること間違いなしの物語に仕上がっている。
映画『勝手にふるえてろ』は2017年12月23日(土)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル池袋ほか全国で公開!
監督・脚本:大九明子
原作:綿矢りさ「勝手にふるえてろ」(文春文庫)
出演:松岡茉優、渡辺大知(黒猫チェルシー)、石橋杏奈、北村匠海(DISH//)、趣里、前野朋哉、池田鉄洋、稲川実代子、栁俊太郎、山野海、梶原ひかり、金井美樹、小林龍二(DISH//)、増田朋弥、後藤ユウミ、原扶貴子、仲田育史、松島庄汰、古舘寛治、片桐はいり
※正式には外字の舘(舎官)となります。WEB上では表現できない文字のため「舘」を使用しています。
配給:ファンム・フィルム
©2017映画「勝手にふるえてろ」製作委員会