第30東京国際映画祭「特別招待作品」部門上映作品『パンとバスと2度目のハツコイ』のワールドプレミア上映が10月29日（日）にTOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、舞台挨拶に深川麻衣、山下健二郎、今泉力哉監督が登壇した。

日本公開前の最新作をプレミア上映する「特別招待作品」部門。『パンとバスと2度目のハツコイ』は、恋愛映画の旗手・今泉力哉監督が、昨年乃木坂46を卒業し自身初主演映画となる深川麻衣と、三代目 J Soul Brothersの山下健二郎を主要キャストに抜擢し、コミカルで人間交差点的な恋愛群像を描いた意欲作。

映画祭初日のレッドカーペットを歩いた感想を問われた深川は「初めてだったので、転ばないようにドキドキしながら歩いたんですけど、会場が盛り上がっていてすごく楽しかったです」と笑みを浮かべ、続けて山下は「僕も初めてだったんですけど、素晴らしい舞台にこうやって参加できたことが嬉しく思います」と語った。

本作が映画初主演となる深川は「撮影に入る前までは、かなり緊張もしていましたし不安もあったんですけど、始まってしまってからは今泉監督の作る世界の中でふみという女の子が不器用なりに相手と自分と向き合っている姿が観ている人にも伝わればいいなと思いながらやらせていただいたんですけど・・・緊張しました（笑）」と終始緊張した様子だったことを明かした。

山下は撮影現場を「ほっこりした現場でした」と語ると「作品がキュンキュン来るというかほっこりくるというか、そういう雰囲気の現場だったので」と振り返った。役については「個人としては今回初めてチャレンジするような役で。普段全然体験したことないような役だったので、そこを自分なりにどう引き出すか考えながら監督と深川さんと話しながら作っていきました」とコメントした。

山下は今泉監督の現場について「監督の撮り方は結構独特な雰囲気が流れる瞬間があったり、セリフとセリフの間を大事にしたというか、その場で何を訴えかけるというか。この作品に出て、自分のレベルを一つ上げていただいたような気がします」と語った。今泉監督は「話していて思い出したんですけど」と切り出し「山下さんがあるシーンで鏡越しに手を洗うみたいなシーンの時に、何回やってもかっこよくなっちゃう」と笑いを見せ、山下は「そんなことないです」と否定するも客席はたくさんの笑顔で溢れた。

【取材・写真・文／蔭山勝也】