人生をなんとなく過ごし、大きな夢や目的を見出せないまま日常を送ってきた男子高校生たちが高校最後の旅で、癖のある人々と出会い、予期せぬ体験をしながら自分たちの生き方を見つけていく覚醒青春ロードムービー。数々の青春小説を手がける早見和真の同名小説を気鋭の映像作家・廣原暁が映画化。人情深いお調子者の主人公・又八役に太賀、知的でクールな仁役に中村蒼、心優しいジャンボ役に矢本悠馬、彼らの旅の戻りを待っている中田役に染谷将太、クレイジーなグラビアアイドルの愛役に佐津川愛美、風俗嬢・マリア役に阿部純子と若手実力派キャストが集結した。
高校最後の旅から置いてけぼりにされつつも、主人公・又八との「卒業式乗っ取りライブ」の約束を果たすため、一人でギターの練習を続ける中田を演じるのは、第30回東京国際映画祭オープニングスペシャル上映作品『空海―KU-KAI―』の主演を務めるなど、日本映画界でひときわ存在感を放つ若手俳優・染谷将太。ギターを弾いたことがなかったという染谷に対して「夜空はいつでも最高密度の青空だ」(2017)のギター演奏なども担当した音楽家の青木健は「レッスン期間はおよそ3か月弱。ギターの経験ほぼ0の状態からのスタート」と明かした。
さらに「当初の予定では、本番まで2~3回の直接指導とその後は個人練で何とかカバー出来ればというお話だったが、最終的には数も大きく上回って計10回、一緒にスタジオで“中田”のイメージを共有しながら練習を重ねていった。まず第一に感じたのが、“ドラムが好きで、友達とスタジオに入って遊んだこともある”とおっしゃるのも納得出来るリズム感の良さ。おそらくどの楽器演奏にも言えることだろうけど、リズム感に長けていることは、限られた時間内にスキルを習得するのにかなりのプラスになる。なにより驚かされたのが、その集中力だ。こちらが声を掛けるまで、ひたすら同じフレーズの練習に没頭する姿勢に、何があっても揺るがないどっしりとしたプロフェッショナル根性のようなものを感じた。このような方と、間近で、音楽を通してコミュニケーション出来たことは、本当に貴重であり光栄なことだ」と、数々の音楽を担当してきた青木が大絶賛。
今回解禁された映像では、染谷将太演じる中田が「卒業式乗っ取りライブ」で熱唱&ギター演奏を繰り広げるシーンのメイキングが収められている。又八(太賀)、ジン(中村蒼)、ジャンボ(矢本悠馬)の帰りを待ちながら、本作の主題歌である忘れらんねえよ「明日とかどうでもいい」を卒業式でギター演奏し、熱唱する中田。果たして又八たち3人は卒業式には来るのか?
映画『ポンチョに夜明けの風はらませて』は全国で公開中!
監督・脚本:廣原暁
原作:早見和真「ポンチョに夜明けの風はらませて」(祥伝社刊)
出演:太賀、中村蒼、矢本悠馬、染谷将太、佐津川愛美、阿部純子/角田晃弘(東京03)/佐藤二朗、西田尚美
配給:ショウゲート
©2017「ポンチョに夜明けの風はらませて」製作委員会